REIT(リート)とは?不動産投資との違いやメリットとデメリットを解説

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資産運用や投資に関心がある方であれば、「REIT(リート)」という言葉を一度は耳にしたことがあるかもしれません。REITとはどのような投資を表すのでしょうか。この記事では、REITの概要の解説と、REITを活用した資産運用のメリットとデメリットを紹介します。

REITとは

REIT(リート)とは、不動産投資信託のことをいいます。

REITを提供する投資法人は、投資家から資金を募って、集めた資金を原資に、マンションやオフィスビル、商業施設などの不動産を購入します。投資法人が購入した投資用不動産の賃貸収入や売買益を、投資家が投資した額に応じて分配する金融商品のひとつです。

REITの中でも、国内の投資法人によるものをJ-REITといいます。J-REITは、間接的に不動産に投資する形になるため不動産投資に似ていますが、投資家が土地や建物といった現物を所有しない投資方法です。

上場されているREITは証券取引所での売買が可能で、投資家は投資証券を購入することによってREITへの投資ができます。投資証券とは、株式会社の株式のようなものです。

間接的な不動産投資になるものの、投資方法や分配金の扱いは株取引に近く、分配金には株式の配当と同じように20.315%の税金がかかるほか、譲渡益にも税金が課税されます。

不動産投資とは

REITとよく比較される投資方法に、不動産投資があります。不動産投資は、アパートやマンションなどの不動産を投資家が直接購入し、賃貸物件として第三者に貸し出すことで、家賃収入を得ることを目的とした投資です。

REITは投資家から集めた資金をもとに投資法人が不動産を購入するため、投資家は不動産投資に間接的に関わりますが、不動産投資は直接的に投資に関わる点が異なります。

また、REITと不動産投資では投資する物件の種類も違います。不動産投資は個人による投資のため、資金源が限られていることが多く、アパートやマンションなどの個人向けの住宅に投資するのが主流です。

一方、REITは投資家から集めた多額の資金を運用できることから、住宅ではなく、オフィスビルや商業施設などの大型の法人向けの物件を含めたさまざまな物件への投資ができます。

不動産投資とREITは同じ不動産への投資ではあるものの、資金源や投資先が違うことから、不動産投資の性格は残しつつも、異なる投資方法と考えるのが良さそうです。

REITのメリット

安定した分配が期待できる

REITの分配金の原資は、不動産投資による安定した家賃収入です。株式と異なり、会社の業績に左右されることはありません。J-REITに関しては、利益の90%を強制的に配当しなければなりませんので、投資が安定していれば、高い利回りで分配金を受け取ることができます。

不動産の管理が不要

REITは間接的に不動産に投資するのであって、投資家が直接、不動産を所有する投資方法ではありません。不動産をもたないため、物件を管理する必要もなければ、空室リスクで頭を悩ますこともないです。

少額からの投資ができる

少額から不動産に投資できることもREITのメリットです。直接的に不動産を所有する不動産投資の場合、物件を所有するための多額の資金が必要となります。マンション一棟ではなく、マンションの一室に投資するワンルーム投資もありますが、数千万円以上の資金が必要になることがほとんどでしょう。

多額の資金が必要なことから、金融資産でローンを組むことが多いですが、希望する額の融資を受けられるとは限りません。融資を受けることでローンの返済義務も生じます。

一方、REITは10万円程度からの投資が可能な金融商品です。不動産投資と比べて少ないリスクで不動産への投資を行うことができます。

不動産投資と比べてリスク分散に優れている

不動産投資は、直接購入するための資金が必要になることから、少数の物件を所有して運用することが多いです。ニーズの高いエリアなど長期的に安定した収益を見込める場合は良いですが、都市開発やニーズの変化など、さまざまな要因で収益が低下することもあります。

ローンを利用している場合は、収益性が大きく下がった物件をすぐに手放すのも難しいです。収益が安定しているうちは良いですが、ひとつの物件にリスクが集中する問題があります。

一方、REITは多くの投資家から資金を募って投資する方法ですので、多額の資金の運用が可能です。そのため、大型の不動産に複数投資している商品も多く、分散投資ができます。

売買がしやすい

不動産投資は不動産市場という限られた場所で売買が行われるため流動性が低いです。手放したいと思っても、すぐに売却できないこともあります。

一方、REITは証券市場で売買される金融商品ですので、流動性が高く、売買しやすいです。REITの組み替えやほかの金融商品への組み替えも容易にできます。

REITのデメリット

次に、REITのデメリットを解説していきます。

上場廃止リスクがある

REITは、株式と同じように上場廃止基準が設けられている金融商品です。REITが上場廃止となった場合、REITの価値が大きく下がる可能性があるほか、証券取引所での取引ができなくなるため売買も困難になります。

投資法人の倒産リスクがある

REITの投資法人が倒産することもあります。REITは不動産への投資になるため、不動産の売却によって投資額が戻ってくる可能性はありますが、大きな損失を被るリスクがあります。

不動産市場のリスクがある

REITは、間接的にでも不動産に投資する金融商品であるため、経済情勢や金利の影響を受けて、投資先の不動産の価値が下がったり、収益が減少したりするリスクがあります。結果として、分配金が減少し、想定する利回りに満たない可能性もあるということです。

まとめ

REITは、不動産に直接投資をするのではなく、投資法人をとおして、間接的に不動産に投資できる金融商品です。J-REITは上場されているため、売買もしやすく、少額から投資できるメリットがあります。投資方法のひとつとして検討してみると良いでしょう。

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