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「資産運用を始めたいと思っているけれど、専門家に相談すべきなのだろうか?」
「でも、銀行や証券会社の営業マンのアドバイスをうのみにするのはよくないって聞くし・・・」
と、資産運用について迷っていませんか?
銀行や証券会社のアドバイスをうのみにすると、あなたの利益ではなく、「銀行や証券会社の利益」を優先されてしまう恐れがあります。
しかし、誰にも相談せず自己流で運用をしていては、よい結果は生まれません。資産運用では、「専門家をうまく選ぶ」ことが大切なのです。
一見すると矛盾しているようですが、このようにお伝えしているのには理由があります。
今回の記事では、
- 資産運用で専門家に相談すべき理由
- 資産運用は「誰」に相談するのがベストなのか
- 相談する前に確認しておきたいチェックリスト
について解説します。
あなたにとってベストな資産運用に最短ルートでたどり着きましょう。
投資初心者に自己流は禁物。資産運用は相談すべき!
そもそも日本人は、資産における「現金」や「預貯金」の割合が高く、「株式」「投資信託」の保有に消極的であることが知られています。
そのため、誰かに「資産運用を始めようと思っている」と相談すると、「大丈夫?リスクがあるのでは?」とネガティブな反応が返ってくることも。
しかし、資産運用をすることは大正解。
あなたの状況にマッチした資産運用を行うことで、「老後2,000万円問題」と言われるような将来への不安解消に一歩近づくでしょう。
また、すでに将来に不安を感じないほどの資産を確保している方であっても、インフレ傾向にあり「価値の目減り」に直面している円で資産を眠らせておくのはもったいないです。
これは資産運用に積極的な富裕層の常識でもあります。しかし、問題は資産運用の取り組み方。
改めて考えると、その方法には大きくわけて以下の3つがあります。
- 自分で勉強し、自己流で資産運用する
- 投資商品の販売機関(銀行や証券会社)で相談し、投資商品を決める
- FP(ファイナンシャルプランナー)など、独立した資産運用の専門家に相談する
結論として、この中でおすすめなのは③のFPに相談する事。
もちろん、①の自己流でうまくいく人もいますし、②の販売機関への相談でも、あなたに寄り添った素晴らしいアドバイスをしてくれる営業マンもいるでしょう。
しかし、あなたが資産運用を成功させる可能性を高める上で、もっとも確率が高いのが③のFPへの相談と考えます。
FP(ファイナンシャルプランナー)とは
では、そんなFPとはどのような存在なのでしょうか。
FPは「ファイナンシャル・プランニング」の専門家のことで、家計にかかわるさまざまな金融(資産運用、不動産、保険、税制、住宅ローン、年金制度)について、それぞれの人にあった最適なプランを提案してくれます。
いわば、お金のドクターですね。
FPの多くは「FP技能検定」といった、一般的に「ファイナンシャルプランナー」として知られる専門資格を保有しています。
そのため、FPに相談すると、その知識に基づく「論理的に正しい資産運用」を、あなたの状況に合わせて提案してくれます。
一律には評価できませんが、一般的には販売機関(銀行や証券会社、保険会社など)の担当者よりも、FPのほうがはるかに資産運用の相談者としては適任です。
なぜなら販売機関は利益を追求するため「会社の利益」を無視できませんが、FPは純粋に「あなたの利益」だけを追求できるからです。
資産運用の相談をFPにすべき理由とそのメリット
ここまで、資産運用は自己流でやったり、銀行や証券会社に相談したりするのではなく、「FPに相談するのがベスト」だとお伝えしました。
しかしそれはなぜでしょうか。わかりやすくお話していきます。
「王道の資産運用」が学べる
あなたはきっと、「資産運用ってどうすればいいんだろうか」と迷い、この記事を読んでいるのではないでしょうか。
それもそのはず。「資産運用」とはいっても、その種類は数え切れないほどあります。
- FX(外国為替証拠金取引)
- CFD(差金決済)
- 仮想通貨(ビットコインなど)
- 外貨預金
- 債券
- 投資信託
- ETF(上場投資信託)
- リート(不動産投資信託)
そして、それぞれに細かく、多数の商品があります。
投資方法についても、「長期投資」から「短期トレード」までありますし、それぞれの商品をどれくらいの割合で組み合わせるかなどを考えると、資産運用の方法は無数にあるといっても過言ではありません。
もちろん、どんな運用方法であれ、成功している人はいます。
しかし、「資産形成」に向いている商品、言い換えれば「ギャンブル性を排除し、複利効果を見方につけた長期的な資産形成」となると、そこにはある程度、正解と不正解があります。
そして、そうした正解の資産運用は地味なもの。「レバレッジだ!」「高利回りだ!」「高配当だ!」といった大きな声に押され、ネット上での解説も少ないのが現状です。
だからこそ、FPに相談する必要があるのです。
最初は自己流や営業マンに頼っていても、失敗を重ねた上で、自ら正しい資産運用を学ぶ人もいるでしょう。
しかし、FPに相談することで、回り道をする必要はなく、王道の資産形成を学ぶことができます。
「中立的」なアドバイスがもらえる
資産運用を相談するなら、「中立的」なアドバイスがもらえる場所に相談しましょう。
ですが 銀行や証券会社の収益構造上 、特に手数料収入を柱としている販売機関(銀行・証券会社・保険会社など)には、ほとんど不可能なことだと思っておきましょう。
販売機関は、投資商品を売るだけでは1円の利益にもなりません。
たとえば、証券会社があなたに投資信託を100万円で販売したとします。
その100万円は「あなたのもの」になりますが、これでは証券会社などの販売機関の利益はないことに。そこで、販売機関にとって重要なのが「手数料」。
- 株式の取引手数料
- ラップ口座(プロが運用する口座)の管理手数料
- 投資信託の販売手数料や解約手数料、信託手数料
もちろんこれらの手数料そのものは悪ではありませんが、顧客の無知につけ込んで、あまりにも高額な手数料を取っている販売機関が多いのも事実。
販売機関が手数料で稼ぐためには、なるべく手数料の高い商品を売る必要があるので、同じ効果が期待できる投資信託なのに手数料が高いものを販売したり、意味のない回転売買(投資商品を乗り換えることで、そのたびに手数料が発生)を提案したりするケースも目立ちます。
多くの方は「そういうものなの」として納得してしまいますが、実は損している可能性も。
もちろん、中にはあなたのことを思って中立的なアドバイスをしてくれる証券会社の営業マンもいるでしょう。ですがこのような収益構造の観点からあまり推奨はできません。
なので、手数料を収入としている銀行・証券会社・保険会社などに相談するのではなく、独立した存在であるFPに相談することをおすすめします。
購入する場所と、相談する場所を分けるだけで、正しい資産運用が実践できる確率は高くなります。
資産運用を相談する前のチェックポイント
「さっそく相談してみよう」と思われた方、お待ちください。
FPに相談する前に、確認しておきたいポイントが何点かあります。以下の質問に答えられるようにしておくことで、スムーズに相談することができるでしょう。
資産運用の目的は何ですか?
FPは、資産運用に関するいくつものプランを持っており、あなたの状況に合わせてベストなアドバイスをしてくれます。
そこで、FPがもっとも気になるポイントは「資産運用の目的」
「何となく資産を眠らせておくのがもったいないから運用したい」といったぼんやりとした目的なら、もう少し掘り下げて考えてみましょう。
たとえば、以下のようなケースはないでしょうか。
- 自身の老後が心配だ
- 子供(お孫さん)の養育費を準備しておきたい
- 特別お金に困っているわけではないが、長期的に資産を増やしていきたい
資産運用には正解はありません。
あなたの経済状況や、資産運用の目的に合わせて、最適なプランを聞くことができるのも、FPに相談する大きなメリット。
漠然と資産運用について相談するよりも、ある程度、目的をはっきりさせておきましょう。
運用可能な資産はどのくらいありますか?
資産運用に回すお金は、今すぐ生活費として使わない「余剰資金」です。
資産運用はあくまで長期的に資産を増やしていくもの。一時的には、マイナス(含み損)の状態になることもあるため、生活費とは分けて考えましょう。
そこで、資産運用を始める前に、「余剰資金」がどれくらいあるのかを、ある程度でよいので把握しておくことが大切。
銀行口座が複数あるならそれらを確認したり、現金の貯蓄を洗い出したりすると、想像していたよりも資産運用に回せる資金は多いかもしれません。
また、今保有している有価証券(株や投資信託など)についても、FPに伝えられるようにしておきましょう。
収入と支出はどうなっていますか?
また、家計の収入と支出を把握しておくと、スムーズに相談することができます。家計簿を記録している人は、用意しておくと良いですね。
それぞれの細かい内訳や、固定費である「ローンの返済状況」「保険の加入状況」を答えられるようにしておくと、FPから有益な改善案を聞くことができるでしょう。
家計の改善は、資産運用に大きく影響します。
「生活費のこの部分を浮かせて、その分を資産運用に回せる」「割高な保険を見直して、その分を資産運用に回せる」となれば、より資産運用を加速させることができます。
もちろん、収入や支出、その内訳はプライバシーにもかかわります。
しかし、多くのFPはプライバシー厳守を肝に銘じており、たとえばCFP認定者、AFP認定者は個人情報の取り扱いに「守秘義務」があります。
もしそれでも抵抗がある場合は、あなたが伝えられる範囲内でお伝えするといった形を取ることもできます。
FPとの付き合い方は人それぞれなので、相談したい範囲内でうまく活用しましょう。
資産運用はFPに相談するのがベスト
ここまでの話を振り返りましょう。
資産運用の相談は、銀行や証券会社、保険会社などの販売機関で行うこともできます。
しかし、どの商品を売るのかは会社の収益にかかわることから、アドバイスに中立性が欠けるというデメリットがあります。
そこで、資産運用は独立した専門家に相談するのがベスト。中でも、FP(ファイナンシャルプランナー)への相談が最適です。
また、FPに相談する前には、
- 資産運用の目的は?
- 現在、運用可能な資産はどのくらいある?
- 収入と支出の状態は?
といったポイントを確認し、答えられるようにしておきましょう。
もちろん、資産運用について基礎知識を勉強しておくとさらにスムーズですが、特に知識がなくてもOK。
それを含めてわかりやすく解説し、提案してもらうことができます。FPに相談することで「なるほど!」と思う新たな視点がきっと得られるでしょう。