投資をするならどっち?株式投資とFXの違いを解説

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多くの人にとって、投資というと思い浮かぶのは「株」または「FX」ではないでしょうか。株式投資とFXは、どちらも投資方法の1つですが、似ているところもあれば全く異なる部分もあります。

どちらもメリットと同時にリスクがあるので、違いを理解して、自分の経済状況と合わせて株式投資とFXのどちらを行うのか判断しましょう。

株とFXの違い

株式投資とFXには、以下に示す項目に違いがあります。

  • 投資対象
  • 売買取引方法
  • 手数料
  • 収益の発生
  • リスクとリターン
  • 税金

株式投資とFXでは、どちらがより難しい(手間・かかる時間なども含む)と考えたら良いのでしょうか?

難しさは同一であるとお考え下さい。手間や時間についても、最近はネットで口座開設や運用が可能ですので、こちらも同じであると考えておきましょう。

投資対象

株式で取引するのは、上場されている銘柄の購入です。
株の値上がりが大きくなる、あるいは、値下がりが続きそうな時に売却します。

個々の取引では利益が出る場合と損害が発生する場合があり、それぞれを通算して利益あるいは損害が確定します。

一方、FXで取引するのは、円と外貨です。円で外貨を購入すると思いがちですが、これは外貨預金です。

FXは自国通貨に関係なく通貨のペア(2つの通貨)で取引します(自国通貨だけではないので通貨のペアになります)。

例えば、ユーロ・米ドルの取引をする場合、円をドルに変えて取引しますが、自動的に行われますので投資家は自国通貨と違う取引を意識する必要はありません。

株式投資とFXでは、どちらがリスク(リターン)が大きいのでしょうか?

端的にリスクを「ブレ幅」と読み替えればFXより株式投資ではないでしょうか。為替レートは一定の上限があります

売買取引方法

株式投資もFXもどちらも、取引先(基本的に証券会社)の自分の口座に取引資金を送金して行います。

取引会社は株式の市場を通して、FXは取引相手先の会社と直接売買します(これを相対取引と言います)。
株式とFXで取引方法は違いますが、投資家はその違いを意識する必要はありません。

口座残高が株式投資の資金に、FXは取引の証拠金になります。

株式は口座残高の範囲で取引しますが、FXは口座残高の数倍から数十倍の取引ができます(この倍数をレバレッジと言います)。

株は買取引から始めますが、FXは売買取引のどちらからでも始めることができます。

株価は基本的にゼロにならないので株価が下がっても持ち続けることができますが、FXは値下がりした分(含み損)が証拠金の一部(例えば60%)より大きくなると強制解約(ロスカット)され、証拠金を積み増さないと以降の取引ができなくなります。

最低資金

取引に必要な最低資金は、以下になります。

  • 株は、株価に最低取引株数(100株が多い)を乗じた金額
  • FXは、1万通貨(海外の会社は10万通貨が多い)

株式投資は、5万円(株価500円)から10万円(株価1000円)から始めることができます。

FXは1万通貨からが基本ですので、米ドル・円の場合100万円強ぐらいになりますが、レバレッジ数で割った金額、例えば25倍だと4万円ぐらいから始めることができます。

しかし、FXは株式投資と違い含み損が出るとロスカットされる可能性があるので、余裕を持った資金(証拠金)で始める必要があります。

株式投資・FXそれぞれ、元をとるにはどのくらいの期間がかかるのでしょうか。

投資の方法次第ですが、「元を取る」だけで考えれば1日でも可能です。もちろん、それなりのリスクはあります。

手数料

株式の手数料は2通り

株式の手数料は、取引指示(オーダー)を出して確定(約定)するとかかります。
この手数料は、以下に示す2通りあります。

  • 1日の注文数の少ない約定ごとの金額の一定額
  • 1日の注文数の多い定額制(1日の取引金額の一定額)

初心者に多い「約定ごと」だとネット証券では100万円で300円〜1,000円ぐらいですが、店舗のある証券会社(野村證券など)では1万円ぐらいになります。

FXの手数料は買値と売値の差額

FXの手数料は、基本的に買値(Askと言います)と売値(Bidと言います)の差額(スプレッドと言います)に売買数を乗じた額になります。

基本的に買値が売値より高く設定されるので、手数料はプラスになります。
スプレッドは、SBI証券を例にとると米ドル・円で100万通貨まで0.27銭(0.0027円)です。

通貨を変える(両替)は、通常(外貨預金など)1%〜5%ぐらいの高額の手数料がかかりますが、FXの両替手数料はほとんどゼロです。

収益の発生

株式取引とFXは、収益の発生にも違いがあります。

  • 株式は売買差額と配当金
  • FXは売買差額と日々の金利差

株式は値上がりすれば収益が、値下がりすれば損失が発生します。
ある期間(決算時期)保有すると配当金がつきます。

株は値上がりしか初心者は利益を出せませんが、FXは売りから始めることもできるので決済時にさらに下がっていると値下がりでも利益を上げることができます。これは、FXが株式投資より有利な点です。

FXは株の配当に相当する金利差(スワップと言います)が日々発生します。
トルコやメキシコの通貨は円との金利差が5%〜10%ぐらい(時期によってはもっと多い)になります。
受け取る金額はレバレッジをかけた額になるので、非常に高額になるケースがあります。

FXはスワップを目的とする取引も行われますが、スワップの大きなペアは乱高下しやすいので十分な証拠金の用意が必要になります

ただし、売りだと金利差が差し引かれますので高金利通貨の売りを長期間行うことは注意が必要です。

株式投資とFX、始めるとしたら、どちらから先に始めればよいのでしょうか…。

どちらがご自身にあっているかを鑑みた上で決められたほうがよろしいかと思いますが、国際感覚をお持ちの方はFXかもしれません。

リスクとリターンが大きいのは「FX」

株式投資とFXは、儲けることも損することもある元本が保証されないリスクのある資産形成法であることの認識が不可欠です。

リスクには、以下の違いがあります。

  • 株は値下がりしても回復を待てる(その間配当がある)
  • FXはロスカットされると取引ができなくなる

レバレッジの高いFX取引は、ロスカットが発生します。
この点、株式投資に比べてFXのリスクが大きくなります。

FXは用意した資金(証拠金)にレバレッジ数をかけた取引ができるので、収益(あるいは損失)はその分大きくなります。

同じ資金では、FXが株式投資に比べてレバレッジ分大きくなるのでリターンが大きくなります。

FXは株式投資に比べ、ハイリスクハイリターンになります。

株式投資とFXでかかる税金

株式投資は利益の20.315%に税金

株式投資の利益(年間の合算)には、所得税15%、住民税5%に復興特別税(所得税の2.1)を加えた20.315%の税金がかかります。

源泉徴収のある特定口座では、確定申告の必要はありません(申告することもできます)。

FXは通常雑所得

FXは通常雑所得になります。
雑所得は、15%〜50%(さらに住民税5%が加算)の税金がかかり収益が大きいと高額の税金がかかります(年間収益20万円未満は申告不要)。

国内で「クリック365」での取引は、株式投資と同じ20.315%です。
初めて始める方は、「くりっく365」を勧めます。
「くりっく365」には、税制上以下のメリットがあります。

  • 申告分離課税
  • 損失の3年間繰越控除
  • 証券先物・商品先物の損益通算

FXには、源泉徴収制度がないので20万円以上の利益が出ると確定申告が必要です。

株とFXはどちらが良いのか

では株式投資とFXはどちらを選べばいいのでしょうか。

実は、どちらを選べば良いかということは一概に断言することができません。なのでそれぞれの特徴を以下にまとめますので、個人にあった方法で初めてみることをおすすめします。

FX株式投資
投資対象円と外貨企業
変動金融政策企業業績
取引方法売買取引 買取引
最低資金 最低取引株数を乗じた金額 1万通貨
税金通常雑所得20.315%
受取期間毎日年2回
取引期間平日24時間9~15時

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