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「本職以外にも収入が欲しい。」「将来のことを考えて貯蓄を増やしたい。」
おそらく、この記事を読まれている方の多くは、少なくとも考えていることではないでしょうか?
昔と違い現在は、銀行にお金を預けるだけでお金を増やすのは、困難といわれています。また、少子高齢化により年金についても悲観的に考える方も多いでしょう。
そこで将来の資金作りのために、資産運用を行う人が増えてきています。中でも株式投資は、投資の中でも認知度が高く、近年では身近に始められる存在になりました。
今回は初心者の方でも分かりやすい、株の基本的な知識・利益について紹介していきます。
1. 株ってなに?
株とは簡単に言うと「投資家にとって株とは企業のオーナーになること」です。企業にとっては投資家から事業を始めるための資金を集めることができます。
1.1.オーナーになるって、どういうこと?
トヨタやソフトバンクなどの大企業でも、数万円から数十万円お金を出すことで、誰でもオーナーとして名を連ねられます。
ただし、全ての企業の株を購入できるわけではなく、株式市場に上場している企業のみ、購入可能です(東証一部など)。
「株主総会」という言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。「株主総会」とは、企業が株主に対して会社の現状報告や、これからの展望を発表する場です。
株主はオーナーという立場上、株主総会で社長に直接質問したり、自分の意見を伝えたりすることが出来ます。
ただ、あくまで他の株主との共同オーナーという形なので、持っている株が少ない人より多い人の方が発言権は増します。
あまり現実的ではないですが、仮に企業の株を全て買い占めれば、その企業を100%自分のものにすることも可能です。
1.2.企業はなぜ株を発行するのか
企業が株を発行する大きな理由は「資金集め」です。
どんな企業であれ、最初は資金がありません。株式会社の場合、事業の説明をし、投資家から資金を集め事業を行います。
例えば、製薬会社でしたら新しい薬品を開発するとします。しかし、新薬開発には膨大な資金が必要不可欠です。
そこで、発行した株を購入してもらうことで、資金を集めます。集めた資金を元に新薬が売れるなどし、企業側に利益が出れば、その利益の一部を株主に「配当金」や「優待」と言った形で還元します。
2. 株で得られる3つの利益
では、私たちが株主になったことで得られる利益について、説明していきましょう。ずばり株主が得られる利益は「配当金」「売却金」「株主優待」の3つです。
2.1. 配当金
企業が得た利益や余剰金の一部を、株主に現金で配当するのが、配当金です。
配当は企業によりますが、基本的には年に1~2回実施されます。3月が決算の会社では、6月末くらいには支払われるでしょう。
ちなみに、株では配当金・株主優待、債権では利子、不動産では賃貸により得られる収入は「インカムゲイン」と呼ばれています。
株価も配当金も企業によって違い、単に配当金額だけで利益の比較は出来ません。そこで覚えておきたいのが「配当利回り」です。
配当利回りは、1株当たりの株価に対し、どの程度配当されるかを表すために用いられるものです。
例えば、以下の様な企業があったとします。
- A社…年間配当金額「10円」、1株当たりの購入金額 「1,000円」
- B社…年間配当金額「30円」、1株当たりの購入金額 「2,000円」
一見、どちらの企業の配当が得か分かりにくいので、以下の計算式で割り出します。
配当利回り(%)=1株当たりの年間配当金額÷1株当たりの購入金額×100
この場合、A社の配当利回りは1%でB社は1.5%となるので、B社の方が配当に関しては得になります。そして、配当による収益を重視して投資する場合には、「配当利回りが高い時(株価が下がっている時)」に買い付けるのが基本です。
2.2. 売却益
売却益は、株を売却した時に得る利益で「キャピタルゲイン」とも呼びます。
例えば、100万円で購入した株の価格が上がり、110万円で売却すれば10万円の利益を得たことになります。
「株で儲ける」と聞いて想像する人は、先ほどの配当金よりも、こちらの売却益を想像する人が多いのではないでしょうか。
この売却益は、振れ幅の大きい株価を見極め、収支をプラスに持っていくスタイルなので、短期投資型と言えます。
とはいえ、短期で必ず利益が出るとは限りません。当然株価が下落すると損失になります。
良い企業は株価が上昇する、と思うかもしれませんが、一概にそうとは言えません。先立って高く買われている企業では、投資家の予想以上の業績をキープしなければ、株価が下落する可能性も大いにあります。
なので、売却益だけを目的とした投資は、かなりハイレベルと言えるでしょう。
2.3. 株主優待
株主優待は、字義通り「企業が株主を優待するサービス」です。企業が一定数の株券を権利確定日に保有していた株主に自社製品などを送る制度です。
優待内容は企業によって様々ですが、鉄道会社の場合、株主はその企業が運行する電車の回数券を貰えたり、飲食店ならお店で使える商品券を貰えたりします。
保有数が多ければ待遇が良くなるかと言うとそうではなく、業績不振の影響で廃止される可能性もあります。その点を留意しつつ、長期的に投資できる企業を選択するのがオススメです。
3. まとめ
もし株式投資を始めるのでしたら、「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」を混合した、バランス型投資がオススメです。
しかし、購入する銘柄など初心者では理解し辛いと思います。いきなり一人で臨むのでは、おそらく挫折するのが早いでしょう。また、大損するリスクも高いです。
はじめは投資の専門家に相談し、プロと直接コミュニケーションを取りながら、株式投資に慣れていく方がおすすめです。