インカムゲインとは?キャピタルゲインとの違いをわかりやすく解説

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投資で得られる利益は「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2種類に分けることができます。インカムゲインは資産を保有していることで継続的に得られる利益のことを指し、キャピタルゲインは資産を売却することで得られる収益のことを指します。

よく似ている単語なので「違いがよくわからない」という方も多いのではないでしょうか。

この記事では、インカムゲインとキャピタルゲインの意味、2種類の利益の違いなどを解説していきます。どちらを狙うかによって運用方法も異なってくるので、投資方法を選ぶ際の参考にしてみてください。

インカムゲインとは

インカムゲインとは、資産を保有している限り継続して得られる利益のことです。一度に得られる利益は小さいですが、長期にわたって恩恵を受けることができるため、堅実な運用に向いています。

株式でいうところの「配当金」「株主優待」、銀行預金や債券だと「利子収入」などがインカムゲインに当たります。

インカムゲインの特徴

【メリット①】安全性が比較的高い

インカムゲインは保有しているだけで利益が発生するため、インカムロスという概念がありません。「長期的に資産を保有してコツコツと定期的に収入を得たい」という場合に向いています。

【デメリット①】発生する利益が小さい

インカムゲインは資産を保有していれば長期にわたって利益を受け取ることができますが、その分一度に発生する利益は小さいです。

株式の場合、株を一定数保有する事で配当金を受け取ることはできますが、 長期的に保有し続けることで、大きな収益を得る方法なので、一度に大きな利益を得られるものではありません。

インカムゲインが発生する金融商品の例

株式投資

株式投資の代表的なインカムゲインが「配当金」です。

「配当金」は、企業が事業活動で利益を得たときに、その利益の一部を株主に還元することを言います。現金で支払われる現金配当と株式を渡す株式配当の2種類ありますが、一般的には現金配当の方が主流です。配当は企業によりますが、基本的には年に1~2回実施されます。

「株主優待」は、配当金の他に企業のサービスや商品を提供することです。
全ての企業が取り入れているわけではありませんが、2020年6月現在1000社以上の企業が株主優待を取り入れています。

株主優待として提供されるものは、業界・企業によってことなりますが、鉄道会社でしたら回数券、飲食店でしたらお店で使えるお食事券などになります。

企業からすれば自社サービスや商品の知名度向上や、株主の長期安定化が狙いとなります。

債券

債権は国や地方自治体などの発行体が、資金を借り入れるために発行される有価証券の一種です。

よく聞く「国債」もこれにあたります。債券には満期が定められており、満期となる還元日には、一定の金利分の利子と額面金額が投資家に払い戻されます。

貸した金額と利子が返ってくるので、その利子分が「利子収入」になります。

投資信託

投資信託は投資家から集めた資金を、運用のプロが株式・債権などの様々な資産に投資します。

投資家は、それらの資産運用から得た成果を「分配金」として、定期的に受け取ることが出来るのです。現在よく聞くNISAや、つみたてNISAもこれにあたります。

不動産

不動産投資のインカムゲインは、不動産を賃貸する事で、得られる「家賃収入」による利益です。

例えば2000万で物件を購入し、年間100万の家賃収益を得られる場合、20年間で購入分は達成。さらに貸し続ける事で購入額以上の利益を得られます。入居者がいれば、毎月安定した家賃収入が入ってきます。

また、値下がりなどのリスクがないというのも強みです。

キャピタルゲインとは

キャピタルゲインとは「保有している資産を売却することで得られる利益」のことです。端的に言うと、安く買って高く売ることで得る利益です。

例えば、100万円で購入した株式がその後値上がりして、120万円になったとします。そこで売却すれば、120万-100万円=20万円の利益となります。

キャピタルゲインの特徴

【メリット①】発生する利益が大きい

キャピタルゲインは、短期間で大きな利益を得られる特徴があります。

株式で例えると、株価が1,000円の銘柄を100株購入しました。その後株価が上昇し、1,500円になったところで売却すると、5万円の利益となります。

(1,500円×100株) ― (1,000円×100株)=5万円

また、売却タイミングは自身で決める事ができるので、大きな収益を狙う事が可能です。

【デメリット②】利益の安定性は高くない

その反面、ギャンブル的要素が強いのがデメリットです。先ほどの銘柄の株価が上昇する場合も、下落する場合もあるためです。

少額ですが、保有しているだけ利益を得られるインカムゲインと違い、キャピタルゲインは価値が下がるリスクがあるので、安定して利益を得られるとは言えないでしょう。

【デメリット②】利益が発生するのは売却時のみ

キャピタルゲインは、売却した時のみ得られる利益です。

株式・債権・不動産以外にも、金・銀などの貴金属や、原油・天然ガスなどのエネルギー資源、小麦などの農作物や為替なども、キャピタルゲインが発生しますが、先ほども説明した通り、所有している資産の価値が上昇するか下落するかはわからないため、念入りな調査のもと投資することが重要です。

ハイリスクですがハイリターンな投資方法なので、大きな利益を得たい人に適した投資方法でしょう。

インカムゲインとキャピタルゲインの違い

株式でインカムゲインを狙うなら、業績が安定して株価が緩やかに上昇していたり、例年のように増配を繰り返していたりする企業が挙げられます。将来性も見越しながら、企業のストーリーをイメージすることが大切でしょう。

一方、株式でのキャピタルゲインは、株価が安い時に購入して高い時に売却するのが鉄則です。成長に勢いがある企業を選択するのが狙い目でしょう。

仮に保有している株価が一時的に下がっても「株価が下がっている=安い」となります。なので、追加購入して株価が値上がりした時に売却するのも、一つの手です。

また、アマゾンのように配当を出さずに、利益を自社の投資に回す企業もあります。自社の投資に回す分、将来の株価上昇に繋がる可能性が高いです。そういう銘柄は成長具合を見極めながら、売却するタイミングを逃さないのがベターでしょう。

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