投資は、一般的に長期投資と短期投資の2種類に分類できます。
長期投資は、短期投資に比較してリスク軽減になると言われることも多いですが、短期投資とは異なるリスクが存在します。
今回は、長期投資をする際にリスクを軽減する方法をご紹介します。
1.長期投資とは
長期投資は、株式などの金融商品を長期的に保有して利益を得る投資方法で、5年~10年という投資期間を単位として投資を行います。
同じ金融商品を扱う投資でも、長期投資と短期投資ではその性質は違います。
では、短期投資との違いを見ていきましょう。
2.短期投資との違い
長期投資が、長期的な投資先の成長を見込んだ投資である一方、短期投資は、短期的に価値が上がるような金融商品の売買により利益を得る方法。
早ければ1日、遅くとも1年以内の投資期間を単位とするのが短期投資です。
3.長期投資で軽減できるリスク
短期投資に比較して長期投資は、投資のリスク軽減になると言われています。
というのも、長期的に投資先の成長を見込んで、5年、10年単位で長期投資するため、多少の投資先の金融商品の価値の上下はあるものの、投資期間が長ければ長いほど、着実に投資先が成長する可能性が高いからです。
短期投資は、短期的な利益を得られる可能性もある一方で、短期的な金融商品の価値の大暴落もあり得るため、そうなった場合は損益を被る可能性も高くなります。
長期投資では、保有している金融商品の価値が下がってしまっても、投資を見越している期間が長いため、その期間のうちに十分に価値が回復していく見込みがあり、リスクを軽減できると言われています。
4.リスクは軽減できるのか
しかし、長い期間の投資だからといって、絶対的にリスクが無くなるわけではありません。
ご説明した様に、長期投資の長い投資期間の中では、価値の低下が起こる時もあれば、価値が上がる時もあります。永久に価値の下がらない金融商品は無いのです。
長期投資において、リスクをより軽減できるかどうかは、長い目で見て、自分が投資しようとしている商品の価値が上がっていくか、投資先が成長していくかどうか、を見極められるかどうかにかかっています。
5.長期投資のメリット
長期投資をするメリットに、複利効果というものがあります。これは、長期投資のリスク軽減策の1つともいえるメリットです。
5-1.複利効果
長期投資で言う複利効果とは、投資により定期的に得られる利益を、投資当初の元本に加えて投資効果の上昇を図ること。
以下に、単利と複利の差をわかりやすく例を挙げて説明します。
例えば、元本100万円で、年利3%として、元本100万円を5年間運用したとします。単利及び複利の場合の5年後のそれぞれの受取額を計算すると、以下のようになります。(①単利で運用した場合 ②複利で運用した場合)
① 単利で運用した場合
100万 +(100万×0.03)× 5 = 115万円
② 複利で運用した場合
100万 ×(1+0.03)*5 = 115万9274円
以上のように、単利よりも複利で運用した方が長期投資の効果を高められるのです。
6.基本は分散投資との組み合わせ
長期投資のリスクを軽減させるために必要なのは分散投資。
投資先には、株式や債券など様々な金融商品があり、また投資先は国内のみならず海外もあります。
投資先を1つに絞るのではなく、様々な金融商品に分散することで、リスクを軽減しながらより多くの利益を得られる可能性を増やすことを見込めます。
長期投資は、リスク軽減になるとは言われていますが、投資である以上、投資先の金融商品の価値が下がることも十分に考えられます。
だからこそ、様々な投資先に分散して投資を行うことで、損をする利益を下げます。長期投資と分散投資は1つでセットで考えましょう。