この記事の監修

熊谷 渉(くまがい わたる) ファイナンシャルプランナー
株式会社ベストライフサポート
生命保険業9年 トータルライフコンサルタント
【得意分野】各個人、各個人、ご家庭によった合理性の高い保障の設計 【趣味】ドライブ
私たち国民には「税金を納める義務(納税の義務)」がありますが、納めた税金がいったい何に使われているのか、知っていますか?税金の使い道を知れば、納税への意識も変わってきます。この記事では、税金の主な使い道を解説していきます。
税金と私達の生活は、どれくらい密接なものでしょうか?
私たちが恩恵の受ける税金の使い道には、身近過ぎて当たり前になっているものがたくさんあります。
上下水道が整備されている事で日常的にお風呂やトイレが使えるのも税金のおかげです。 他にも公道の整備や、警察、消防が無償で活躍できるのも税金のおかげなんです。

国税の使い道
国税は、基本的に私たちの生活と安全を維持するために使われます。 医療費の補助や道路の整備、教育や研究の援助などです。
私たちの生活にあまり馴染みがない使い道ですと、海外援助費などがあります。
国税の使い道を以下に示します。
- 健康や生活を守る社会保障費:33.6%
- 道路や住宅などを整備する公共事業費:6.8%
- 教育や科学技術の研究の文教・科学振興:5.5%
- 国の防衛のための防衛費:5.2%
- 海外援助などの経済協力費:0.5%
- 上記以外のその他:9.5%
- 地方を支援する地方交付金等:15.8%
- 国債の返済や利子の国債費:23.2%
年間総額は、令和元年の予算で101兆4,571億円です。 この金額は、税金(青の多収入を含む)と国の借金(国債)で賄わられます。
地方税の使い道
地方税も基本的に私たちの生活と安全を維持するために使われますが、地方税の使い道は、国税よりもさらに身近です。 例として東京都と新宿区の税金の使い道をご紹介します。
東京都の税金の使い道
東京都の税金の使い道を以下に示します。
令和元年度の総額は、7兆4,610億円です。
- 福祉と保険に16.9%
- 教育と文化に16.5%
- 労働と経済に6.5%
- 生活環境に2.9%
- 都市の整備に11.7%
- 警察と消防に12.6%
- 企画・総務に7.8%
- 公債費・税関例経費などに25%
以上は一般会計です。この他に以下の使い道があり、総額では14.4兆円になります。
- 都営住宅の管理などの特別会計に5.4兆円
- 上下水道などの公営企業会計に2.0兆円
もしも税金制度が無くなったら、世の中はどのように変わりますか?
現在無償で受けているサービスが有料になる可能性が非常に高いです。実際アメリカなどでは、救急車を呼んだだけでも多額の費用が発生します。
更にはインフラのメンテナンスが滞り、道路・下水・電線などのライフラインが劣化していく地域も当たり前のように出てくると思われます。
新宿区の税金の使い道
新宿区の税金の使い道を以下に示します。
令和元年度の総額は、1,508億円です。
- 議会費に0.5%
- 総務費に7.7%
- 地域振興費に4.8%
- 文化観光産業費に2.5%
- 福祉費に28.7%
- 子ども家庭費に20.8%
- 健康費に9.4%
- 環境清掃費に5.1%
- 土木費に9.9%
- 教育費に6.9%
- 公債費に1.5%
- 諸支出金に2.1%
- 予備費に0.1%
以上は一般会計です。
この他に以下の使い道があり総額では2,205億円になります。
- 健康保険特別会計に373億円
- 介護保険特別会計に252億円
- 後期高齢者医療特別会計に73億円
まとめ
税金というと、使い道がわからないイメージがありますよね。しかし実際には、税金は私たちの生活を維持するための様々な部分で活用されています。そして、予算はホームページで見ることができます。
自分が納めている税金が何に使われているのか、一度詳しく調べてみてはいかがでしょうか。