新しくお札に印刷される人物は誰?新紙幣のデザインを解説

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2024年にいよいよ新紙幣が発行されます。この新紙幣には誰が印刷されるのか、ご存知ですか?

今使っているお札が変わってしまうのは少し寂しい感じがしますが、新紙幣では描かれる人物が変わるほか、ユニバーサルデザインや最新の偽造紙幣対策の技術が用いられる予定です。

この記事では、新紙幣に描かれる人物や、新たなお札に取り入れられるデザインについて解説していきます。

2021年現在のお札の人物

現在発行されている1,000円札、5,000円札、10,000円札には、それぞれ誰の肖像が印刷されていたでしょうか。おさらいしておきましょう。

2021年現在の1,000円札

1,000円札の表面に印刷されている人物は、野口英世です。細菌学者として医療に従事し、黄熱病の研究者として世界でも名を馳せました。

裏面には日本の象徴である、富士山と桜が印刷されています。

その前の1984年から2004年に変わるまでは、夏目漱石でした。「吾輩は猫である」、「坊っちゃん」、「こころ」など数多くの小説を生み出した、口ひげが印象的な明治時代の文豪です。

2021年現在の5,000円札

5,000円札の表面に印刷されている人物は、初の女性として樋口一葉が採用されました。『たけくらべ』『十三夜』など数多くの小説を生み出した、明治時代の小説家です。

裏面には、江戸時代に活躍した尾形光琳の国宝「燕子花図」の一部分が印刷されています。

その前の1984年から2004年に変わるまでは、新渡戸稲造でした。

2021年現在の10,000円札

10,000円札の表面に印刷されている人物は、慶應義塾大学の創始者である福沢諭吉です。

裏面には、平等院鳳凰堂に据えられている鳳凰が印刷されています。また、紙幣偽造防止のためのホログラムが印刷されています。

福沢諭吉は、その前の1984年に新紙幣に変更されたときにも採用されており、40年間10,000円札の顔となっていました。

2024年に発行予定の新紙幣の人物

約20年間発行されていた紙幣が、いよいよ新紙幣となる2024年。

今回は、それぞれ誰が採用されたのでしょうか?

前述したように、お札は「日本銀行券」と言います。つまり「券」なのです。戦後発行された券(お札)は、アルファベットで表されており、今回は5回目となるため「E-千円券」、「E-五千円券」、「E-一万円券」となります。

新1,000円札【北里柴三郎】

新1,000円札の表面に印刷される人物は、北里柴三郎です。

医師として様々な業績を残し、「近代日本医学の父」と呼ばれています。「破傷風」の血清療法を世界で初めて確立し、ペスト菌を発見しました。

裏面には、葛飾北斎の「富嶽三十六景・神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」が印刷される予定です。

新5,000円札【津田梅子】

新 5,000円札に印刷される人物は、津田梅子です。

「女子英学塾」(現津田塾大学)を設立。女性の社会進出に貢献し、「女性教育の先駆者」と呼ばれていました。

裏面には、藤の花が印刷される予定です。

新10,000円札【渋沢栄一】

新10,000円札に印刷される人物は、渋沢栄一です。

「日本資本主義の父」と呼ばれており、帝国ホテルや日本鉄道(現・JR東日本)など、今や名だたる大企業の設立に関わりました。2021年のNHK大河ドラマの主人公として放送され。

裏面には、東京駅の丸の内駅舎が印刷される予定です。

新紙幣のデザインの変更点

新紙幣のデザインの変更点は次の通りです。この他に、流通量が増えても対応できるよう、通し番号が9桁から10桁になるという変更点があります。

偽造防止対策の強化

お札を印刷することは当然ながら違法です。紙幣のデザイン変更は、印刷技術の進化によって本物そっくりな偽札を偽造されるのを防ぐ目的があります。

偽造防止対策の強化として、次のようなデザイン変更が行われます。

  • ホログラムの変更(3Dホログラムの導入)
  • すき入れの高精細化

現在発行されている10,000円札にもホログラムが印刷されていますが、今度のお札には、新たな技術が駆使されたホログラムを採用。肖像が浮き上がって見えるだけでなく、見る角度を変えても肖像が正面から見える3D技術が導入されます。

さらに、光に透かすことで絵柄が見える「すき入れ」は現在も採用されていますが、新デザインではより高精細なものになるとのことです。

ユニバーサルデザイン

新紙幣には、多くの人にとって識別しやすいユニバーサルデザインが導入されます。ユニバーサルデザインの観点から変更されるのは次の2点です。

  • 数字の大型化
  • 紙幣ごと「1」のデザインの差別化
  • 識別マークの位置と形の変更

数字のフォントを大きくし、1,000円札と10,000円札で異なる「1」のデザインを採用することで、視認性を上げるのです。

現在発行しているお札にも触っただけでわかるように識別マークが印刷されていますが、さらに識別しやすいように、マークの形や位置を変更して、より視覚障害者にやさしいデザインになります。

新紙幣が発行されたら今の紙幣はどうなるの?

新紙幣が発行されると、今使っているお札は使えなくなるのでしょうか?

今の紙幣をそのまま使える

今の紙幣は、新紙幣が発行されても今まで通り使うことができます。おそらくしばらくは今のお札が出回り、徐々に入れ替わっていくことになるでしょう。

ちなみに、戦後発行された紙幣はどれも同じように現在でも使うことができます。

新紙幣が発行されると「古いお札を残しておくといずれ価値が上がるかも!」と思うかもしれませんが、残念ながらそれはあまり期待できません。誰もが同じようなことを考えるため、多くの人が以前のお札を持っているからです。

しかし、お札に印字されている番号が「111111111」「888888888」のように全て揃っている場合、十分に価値はあります。

まとめ

いかがでしたか?
この記事では、新紙幣に描かれる肖像と、デザインの変更点について解説してきました。

今後も20年ごとに新紙幣が発行されるとすると、日本の平均寿命約80歳を生きた場合、1,000円、5,000円、10,000円で各4種類のお札と出逢うことになります。

2024年まであとわずか。感謝の気持ちを忘れずに、新紙幣を迎えましょう。

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