トイプードルのなりやすい病気は?性格や特徴を踏まえた飼い方も解説
トイプードルのなりやすい病気について解説しています。トイプードルは外耳炎等の耳の病気になりやすいです。最後には性格や特徴を踏まえた飼い方等についても解説しています。
この記事では
・トイ・プードルが元気で暮らすための飼い方
・トイ・プードルがなりやすい病気
・トイ・プードルにおすすめのペット保険
トイ・プードルの特徴
トイ・プードルという犬種を知っていても、トイ・プードルとはどういう犬なのか理解されていない人もいらっしゃるのではないでしょうか。
トイ・プードルがどんな犬なのかを知っておくことでより適切なお世話ができるようになります。
トイ・プードルの歴史
トイ・プードルの同系統であるプードルの起源はさまざまあり、ロシアやドイツ、中央アジアが原産地・生まれの国と言われています。
プードルは元々水辺で狩猟をするための猟犬や荷物を運搬するための大型犬でした。
15世紀にプードルがフランスへ渡った時には既に今のトイ・プードルのような小型のプードルがいたことから、ペットとして飼育される愛玩犬として大変人気が高くなりました。
トイ・プードルのサイズ
プードルは大きさ別に4種類に分かれており、その分類を国際畜犬連盟(FCI)が定めています。
プードルの中にはまれに想像していたよりも大きく育ってしまい、ワンサイズ上のプードルみたいになることもあります。
スタンダード・プードル(体高45~60cm、体重15~19kg)
オリジナルサイズのプードルの名称でフレンチ・プードルと呼ばれることもあります。
プードルの中でも一番体の大きい犬種です。活発な犬種ではありますが穏やかで賢く従順な性格であることが多いため、介助犬や盲導犬として活躍している犬が多いです。
ミディアム・プードル(体高35~45cm、体重8~15kg)
ミディアム・プードルは柴犬ほどの大きさにあたる中型犬です。
もともとはドッグショーでサイズの過密を解消するために2003年にジャパン・ケネルクラブ(JKC)が認定したのですが、国によってはミディアム・プードルというサイズを認めていないところもあります。
ミニチュア・プードル(体高28~35cm、体重5~8kg)
日本ではあまり馴染みのないサイズですが、アメリカなどでは嗅覚を使うトリュフ犬や災害救助犬、サーカスなどさまざまな場所で活躍しています。
トイ・プードル(体高26~28cm、体重3~4kg)
国際畜犬連盟(FCI)が定めているサイズの中では最も小さい種類のプードルです。
抜け毛が抜けることがあまりなく、賢い性格なので、高齢者介護施設や病院などのセラピードッグや嘱託警察犬として活躍していることが多いです。
タイニー・プードル(体高20~26cm、体重2~3kg)
国際畜犬連盟(FCI)やジャパン・ケネルクラブ(JKC)には認定されていませんが、トイ・プードルよりも一回り小さいサイズの犬種です。
ティーカップ・プードル(体高23cm以下、体重2kg以下)
超小型犬のプードルですが、こちらも国際畜犬連盟(FCI)やジャパン・ケネルクラブ(JKC)には認定されていません。
タイニー・プードルやティーカップ・プードルは飼育してみたら大きくなることもあるのでそれを考慮したうえで飼うようにしてください。
トイ・プードルの性格
トイ・プードルは活発で運動能力が高く社交的、飼い主に従順で頭がいいのでしつけもしやすい犬種です。
しかし神経質な一面もあるので、嫌なことをずっと覚えていることが多いです。そのため、できるだけ苦手なものを作らないように気を付けてあげる必要があります。
また依存心が強い甘えん坊ので、お留守番させるといたずらや無駄吠えをすることもあります。故にトイプードルは性格が悪いと言われることもあります。
分離不安を出さないようにトレーニングすることも重要です。
トイ・プードルの被毛
トイ・プードルのくるくるの被毛はシングルコートなので抜け毛が少ないことが特徴です。
放っておくと伸び続けてしまい、毛玉もできやすくなるので定期的にカットしてあげる必要があります。
トイ・プードルのトリミングにはアフロやテディベアカット、ブーツカットなどさまざまなカットスタイルがあります。
マズルの長い子や短い子、足の長さや耳の形などで似合うスタイルが違うことがあるので、トリマーの方と話し合って色々なカットを楽しむのもよいでしょう。
トイ・プードルにはブラウンやクリーム、ブラック、ホワイトなど多くの毛色があり、単色であることが多いです。
毛色により性格の違いがとされていますが、個体差があるので一概には言えません。
トイ・プードルの飼育のポイント
トイ・プードルの飼育だけではありませんが、動物の飼育には元気で健康的に過ごしていけるように、さまざまなことに気を配ってあげる必要があります。
トイ・プードルは睡眠時間が重要
トイ・プードルも人間と同様に、睡眠時間が少ないとストレスが溜まったり体の調子が悪くなってしまうことがあります。
特に子犬のうちは健康な体を形成するために18時間以上の睡眠時間が必要であるともされています。また、年齢を重ねると長く眠るようになります。
寝ているときは邪魔せずに静かな環境にしてあげることが重要です。
トイ・プードルが寝ない場合の対策
トイ・プードルがなかなか眠れない時には、光が当たらないようにケージにタオルを被せてあげたり、お散歩時間や遊び時間を増やしてぐっすり眠れるようにしてあげましょう。
また飼い主の傍で眠ることを好む犬種でもあるので、まずは飼い主さんの傍を寝る場所にして、リラックスしたらケージに移してあげるのもよいでしょう。
フードにも工夫を
ドッグフードにはさまざまま種類のものが販売されているので、どれを購入すればよいか迷ってしまう飼い主さんも多いかも知れません。
まず主食は「総合栄養食」と記載されているドライフードを選びましょう。購入するときは必ずどのような成分が含まれているのか確認をしてください。
食事の成分によっては涙やけや肥満などを防ぐこともできます。
トイプードルにおすすめの成分は以下の4つです。
・オメガ3、オメガ6
・乳酸菌やグルコサミン
・添加物不使用
毎日朝夕15分程度の散歩を
トイ・プードルは運動すること大好きな犬種です。しかし、小型犬で関節があまり強くはないので、疲れすぎないように年齢や体力に合わせて調整してあげて下さい。
床は滑りにくいものを選ぶ
トイ・プードルはおうちで遊ぶことも大好きです。しかし、床で滑る、高いところから落ちる、散歩中に溝にはまるなどで家の中で遊ぶことで怪我をしてしまうこともあるので注意が必要です。
家の中や散歩中には落ち着きを持って遊べるようにしつけるようにしましょう。
床に滑り止めマットを敷いたり、ソファーなどにスロープを付けたりしてあげてください。また、足裏の毛を定期的にカットしてあげることも大切です。
歯と目のケアをこまめに行う
トイプードルは鼻涙管が詰まりやすく、あふれた涙によって目の周りに涙やけをしやすい犬種です。
涙や目やにを見つけたときにはペット用ウエットティッシュなどでこまめに拭きとってあげましょう。
また、虫歯にならないように毎日デンタルケアをしてあげることも重要です。
犬は口の中を触られることを嫌がるので、小さなころからデンタルケアの習慣をつけておくようにしましょう。
トイ・プードルがなりやすい病気・ケガ
トイプードルは体が小さい分、なりやすい病気やケガがいくつかあります。
トイプードルがなりやすい病気をひと通り知っておくことで、予防することもできれば病気知らずで育ってくれる可能性もあります。
しかし、病気の中には防ぐことができないものも数多くあるので、定期的に健康診断を受けることをおすすめします。
膝蓋骨脱臼(パテラ)
後ろ足の膝のお皿にあたる骨がずれたり外れてしまう病気で、トイ・プードルなどの小型犬がよくかかる病気の1つです。
肥満や運動などで足に負担が掛からないようにしてあげることで予防できます。
手術を伴う高額治療のことも多く、アニコム損保「家庭どうぶつ白書2019」によると、パテラの手術の平均費用は22万711円となっています。
パテラについて詳しくは下記の記事でも解説していますので、ぜひ一度お読みください。
骨折
トイプードルの怪我や病気のなかで大多数を占めるのが骨折です。思わぬことで骨折してしまうこともあるので、飛び降りや床滑りをしないように十分気を配るようにしましょう。
骨折が完治するまでの医療費は骨折の度合いにより異なりますが、完治までに15~30万円程度かかります。
外耳炎
トイプードルは皮膚系の病気になりやすいです。
外耳炎は代表例でアレルギーや感染症、寄生虫などで耳の中で炎症が起こる病気です。
トイプードルは耳が垂れていて耳の中にも毛がたくさん生えているので、耳垢が溜まりやすく耳の中が群れやすいので、定期的に耳の中をケアしてあげるようにしましょう。
早期に受診すれば3000円~5000円程度の治療費ですみますが、重症化すると長引き、治療費用も高額になってしまいます。
通院7回・耳洗浄4回・血液検査やレントゲン検査。点滴や抗生剤の注射などが必要になった場合の治療費例では5万円程度かかっています。また、加えて腫瘍があったり耳道切除をしなければならない場合、さらに10~15万円程度が必要になってきます。
このように、重症化すると犬にも負担がかかり、飼い主さんも高額な治療費を支払うことになります。
クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
副腎皮質から分泌されるコルチゾールというホルモンが通常よりも多く分泌されることで起こる病気です。
水をたくさん飲む、尿の量が増える、脱毛、嘔吐などさまざまな症状が出て、進行すると膀胱炎や糖尿病になることもあります。
僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)
心臓の増帽弁がうまく機能しないことで血液が逆流してしまう病気です。
体を動かすことを嫌がったり咳をおくするようになったらできるだけ早く病院で検査を受けるようにしましょう。
犬の僧帽弁閉鎖不全症の治療費は、
手術:150万~200万円(手術代のみ)
程度かかります。僧帽弁閉鎖不全症は一度かかれば基本的に一生の付き合いが必要な疾患です。
てんかん
けいれんなどの発作を突発的に起こす病気です。犬の100匹に1匹はてんかんを発症すると言われています。
てんかんは投薬で症状を抑えることはできますが、完治させることが難しいので、長期の治療になることが多いです。
また、水頭症との関連性も高いと言われています。
おおよその相場だと治療費は下記のようになります。
初診・再診費 | 1,500円程度 |
血液検査費用 | 5,000円~10,000円程度 |
心電図・レントゲン検査 | 10,000円程度 |
薬代 | 5,000円~10,000円程度(ひと月分) |
CT・MRI検査費用 | 30,000円~100,000円程度 |
脳脊髄検査費用 | 10,000円~20,000円程度 |
症状が安定するまで1~2ヶ月に1回の通院と血液検査が必要なため定期的に治療費が発生します。
トイプードルにおすすめの保険は?
ここではトイプードルに合ったおすすめのペット保険、比較・選び方について解説します。
全てのペット保険で補償の対象外である去勢の費用等の項目は除き、あくまで保険会社・プランで差別化になるポイントに絞って解説します。
他サイトのようなランキング形式ではなく、あくまでトイプードル目線で解説していきます。
トイプードルのペット保険加入の選び方のポイント
①トイプードルのなりやすい病気が補償されるか確認
・膝蓋骨脱臼(パテラ)
・てんかん
・涙やけ
②加入後に発症した先天性、遺伝性疾患が補償されるか
③通院・手術・入院を補償するフルカバー型のペット保険の中でも手術は他社と比較しても手厚いか
④更新の際に「来年度からの傷病や部位補償の対象外」とする可能性がないか
①トイプードルのなりやすい病気が補償されるか確認
ペット保険は保険会社によって補償する病気や、補償の対象外となる項目が異なります。
中にはトイプードルがかかりやすく高額治療が必要なパテラを補償の対象外としているペット保険も存在します。
特に下記の2つは治療費が高額に案る可能性が高い傷病・疾患ですので必ず保険約款や重要事項説明書を確認することをおすすめします。
また公式HPでも「保険金のお支払いできない事例」の中に記載されていることがほとんどですので必ず確認しましょう。
・てんかん
②加入後に発症した先天性、遺伝性疾患が補償されるか
トイプードルがなりやすい、「てんかん」は先天性、遺伝性の要素も大きい疾患です。
全てのペット保険で加入前に発症している先天性、遺伝性疾患は基本的には補償の対象外となってしまいますが、加入後に発症した先天性、遺伝性疾患を補償するかどうかは保険会社によって異なります。
こちらも併せて公式HP内の「保険金をお支払いできない事例」や保険約款・重要事項説明書を確認しましょう。
せっかく保険に加入するのであれば、トイプードルのためにもてんかんにも備えができるようにしましょう。
③通院・手術・入院を補償するフルカバー型のペット保険の中でも手術補償の手厚さを重視するのがおすすめ
トイプードルがなりやすい病気である「外耳炎」「てんかん」は、長期もしくは複数回の治療が必要になる疾患です。また「膝蓋骨脱臼(パテラ)」や「骨折」等の外科手術を伴う傷病は外科手術を伴う高額な治療費が必要になります。
そのため、トイプードルには「通院・手術・入院を補償するフルカバー型のペット保険」に加入することがおすすめです。
また、膝蓋骨脱臼(パテラ)は平均手術費用が約22万円、骨折でも10万円以上かかることが多いことから、トイプードルにはフルカバー型の中でも手術補償が他社より手厚いペット保険に加入することをおすすめします。
特に
④更新の際に「来年度からの傷病や部位補償の対象外」とする可能性がないか
ほとんどのペット保険が一年契約となっており、契約を毎年更新していくことで終身の補償となっています。
つまり、ペット保険に加入すると毎年契約更新の審査があります。
中には「前年度にかかった傷病や慢性疾患」等の、特に治る見込みが少ない、再発の可能性が高い慢性疾患を、更新の際に「来年度から補償の対象外とします。」と条件を付け加えてくる保険会社があります。
もちろん中には「更新の際に条件を付け加えることはありません」といった記載をしているペット保険もあります。
トイプードルがなりやすい「僧帽弁閉鎖不全症」や「てんかん」はかかってしまったら一生の付き合いが必要な病気です。
加入を検討しているペット保険会社の「更新時の対応」についても必ず確認することをおすすめします。
また、ペット保険比較アドバイザーではそういった情報も一つの記事内でまとめていますのでぜひ一度ご確認ください。
トイプードルにおすすめのペット保険をご紹介!
最後に、今回ペット保険比較アドバイザーではトイプードルにおすすめのペット保険を2社ご紹介します。
おすすめの理由としては上記で説明したトイプードルのペット保険の選び方、ポイントや条件をすべて満たしているからです。
一部PS保険は手術の補償金額が1回あたり最大10万円だったり不安な点はありますが、先天性疾患や更新時の対応が他社より優れています。
ただし、細かい補償内容や金額についてはもちろん違いがありますので必ず重要事項説明書や保険約款、パンフレットや公式HPを確認してください。
あくまで参考ですが、保険料重視であればPS保険、補償内容重視であればアニコム(ふぁみりぃ)に加入することをおすすめします。
メリット | デメリット | |
・複数回通院にも強い ・手術は一回当たり最大14万円まで補償(補償割合70%プラン) | 保険料が高い ※健康割増引制度により保険の利用状況によって割増引の適応【可】 | |
保険料が安い | ・1つの病気に対しての限度額・回数があり (更新時にリセットされない) ・手術は一回当たり最大10万円まで |
弊社の商品の保険期間は1年間ですが、ご契約には「継続契約特約」を適用して引受をさせていただいておりますので、解約等のお申し出がない限り満期後は、原則ご契約は自動的に継続となり、終身ご継続いただけます。
※ご注意
・ご契約者または弊社より別段の意思表示があった場合には、ご契約は継続となりません。
・自動的にご契約が継続とならない場合や、商品改定により保険料、補償内容などが変更となる場合があります。
引用:重要事項説明書
罹患した病気やケガにより保険の更新をお断りしたり、更新時の補償対象外にしたり、保険料を増額にすることはございません。(※保険料の改定などがあった場合、保険料は変わります。)
ケガ、病気の原因が生じた時が保険期間内であれば、皮膚病や外耳炎等の軽度の病気から、ガンや心臓病等の重大な病気まで補償の対象となります。
補償内容やそれぞれのデメリット等がより気になる場合は下記の記事を参考にしてください。
補足:先天性疾患が発症する前に!遅くとも7.8歳までには加入しよう
ペット保険は、加入する前に発症している先天性疾患や既に発症している病気や疾患は補償の対象外となります。
そのため、病気になってから保険に加入しようとしても、肝心のその病気の治療費は補償の対象外になってしまいます。
また、加入後に発見できた病気であっても先天性疾患を補償の対象外としているペット保険や、慢性疾患にかかると更新できない保険もあります。
また一般的にペット保険では8~12歳で新規加入年齢を設定していることがほとんどです。早いところでは7歳で新規加入を締め切るペット保険もあります。
「健康なうちに加入しないと意味がない」「また年齢制限に引っかからないから保険の選択肢が広がる」という意味で遅くとも7~8歳までにはペット保険の加入、少なくとも検討をすることをおすすめします。
補足ですが、アニコムやプリズムコールではシニア向けのペット保険商品もあります。
高齢・シニア向けのペット保険については下記の記事でも解説していますのでぜひ参考にしてください。
よくある質問
トイプードルの相場価格はいくらくらい?
トイ・プードルは猫と一緒に飼育できる?
ペット保険は必要?
ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。
もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に入ることをおススメします。
また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。
ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!
ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。
記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。
また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。
ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。
【トイプードルのなりやすい病気は?飼育の仕方を考えてみよう】まとめ
今回、ペット保険比較アドバイザーでは
・トイプードルがなりやすい病気やケガ
・ペット保険の探し方