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猫の歯周病の治療費用はいくら?歯石取りや歯肉炎等の費用も解説!

猫の歯周病の治療費用はいくら?歯石取りや歯肉炎等の費用も解説!サムネイル
猫の歯周病の治療費は程度によっても異なりますが、猫の手術の中で一番多く、5万円程度の治療費が必要になります。ペット保険では歯科治療を補償対象外としているものが半数近くあります。

猫の口の中を見たら歯の付け根あたりの歯肉が少し赤い。人でもよく見られる歯肉炎の症状です。

特に痛そうでもないし・・・と放置しておくと歯周病になってしまいます。

猫の歯周病治療は多くの場合全身麻酔をかけて行う大掛かりなものになるにで、治療費も高額になってしまいます。

この記事では
・猫の口腔内環境について
・歯周病の原因・症状・治療について
・猫の歯周病の治療費と、歯周病を補償してくれるペット保険について
を解説します。
最後までお読みいただければ、「猫の歯周病」と「歯周病の治療費や補償対象としているペット保険」がわかるようになっていますので、ぜひ最後までお読みください。


「猫の歯周病」とは

歯周病とは、歯と歯茎の隙間(歯周ポケット)細菌が侵入して歯肉に炎症を起こし、更には歯を支える歯槽骨をも溶かしてしまう病気です。

口臭や、歯茎からの出血、涎などがみられるようになり、重症化すると歯が抜けてしまいます。

歯周病は歯自体の問題のみならず、歯を支えている歯周組織(歯茎や歯槽骨)にも症状が出る歯科疾患です。

 

猫は虫歯にならないって本当?

結論から言うと、猫は虫歯にはなりません。

 

【猫が虫歯にならない主な理由】

・口腔内がアルカリ性
・ハサミ型咬合
・唾液中にアミラーゼが含まれていない

人の口腔内は弱酸性なのに対して、猫の口腔内はpH7.5~8.5とアルカリ性(参考:日本獣医師会会報)です。ミュータンス菌を初めとする虫歯菌は酸性の環境を好みます

また、猫の場合臼歯と名が付いた歯も存在するのですが、人の臼歯のように臼型ではありません。

山型になっているので細菌が溜まる場所も少なくなっています。そしてかみ合わせも肉食動物の特徴である「肉を引き裂いて食べる」ためにハサミ型の咬合になっています。

アミラーゼとは唾液の中に含まれている「デンプン質を糖に分解する」消化酵素ですが、猫の唾液にはアミラーゼが含まれていません

人では摂取した炭水化物の中に含まれるでんぷん質がアミラーゼによって糖に分解られるのですが、猫の場合アミラーゼが存在しないため口の中に糖分が存在しないということになります。

加えて猫の食事は主にタンパク質ということも虫歯対策としては利点になります。

これらの理由によって、猫は虫歯にならないのです。

 

歯の表面に見られる汚れ

猫の歯はもともとは真っ白です。

口の中を見た時に歯が汚れている場合がありますが、その原因は何でしょうか?

【黒い点が見える】
何かでこすっても取れない場合は歯石かもしれません。歯が折れたり傷ついた部分に歯石が溜まり黒い点や線に見える場合もあります。虫歯ではありません。
【黄色や薄茶色】
これは歯垢や歯石です。歯垢は食べカスをエサにして増殖した細菌の塊です。歯垢が石灰化したものが歯石です。
【歯の付け根辺りが赤っぽい】
歯茎に近い部分の歯に赤いものが張り付いているように見えるのは「破歯細胞性吸収病巣」(猫特有の原因不明の疾患。前臼歯や後臼歯のあたりに点のような小さな傷や穴があいて、徐々に歯が溶けていく病気で、一見虫歯と間違うような症状)の肉芽組織が見えている可能性があります。

 

猫は歯周病にかかりやすい

猫は虫歯にならないですが、歯周病は多い歯科疾患です。3歳で70%以上の猫が歯周病にかかっていると言われ、7歳になるとほぼ全部の猫がかかっているというのが現状です。

歯周病は次のように進行していきます。

① 歯垢形成
⇒ 食べかすなどをエサとして歯周病菌等が増殖したものが歯垢です、歯の付け根辺りに溜まっていきます。

② 歯石へと変化
⇒ 唾液中のミネラル分と歯垢が結合して歯石へと変化します(口腔内がアルカリ性だと短期間で石灰化する)。特に唾液腺が開いている奥歯の裏側あたりが要注意な場所です。歯石が付着すると表面に凹凸ができるので更に歯垢が付きやすくなります。猫の歯垢は7日で歯石に変化します歯石は歯磨きでは取れません。動物病院で処置をしなくてはなりません。

③ 歯肉炎を発症
⇒ 歯石が溜まっている所が炎症を起こし、歯と歯肉の間により深い隙間ができ細菌がそこからどんどん奥へと入り込みます

④ 歯周炎・歯槽膿漏
⇒ 炎症がさらに深部に及び歯の付け根の歯根膜や歯槽骨にまで及んできます。骨や歯肉で歯を支えられなくなり、歯がぐらついてきたり、抜け落ちます。

 

歯周病の恐ろしいところは歯が抜けることのみではありません。

重度の歯周病を放置しておくと細菌による炎症で顔全体が腫れたり顎の骨にトンネルのような穴が開くことがあります(外歯瘻・内歯瘻・口鼻瘻管など)。下顎の骨が吸収されると硬いものを噛んだ時に骨折することもあります。

また、重度の歯周病は口内炎を併発するケースも多く、猫を苦しめる原因の一つです。

さらに口腔粘膜の血管から細菌が血中にはいりこみ、心臓病や腎臓病の原因となることもあり、他の病気などで免疫力の落ちている場合は悪化して死に至ることあります。

 

【歯周病の主な症状】

・口臭がする(刺激臭)

・歯茎が赤く腫れる・出血・膿が出る

・口の周りをよく触る~そのため前足の先が濡れている

・涎を垂らす

・食欲低下(痛みのためにドライフードが食べにくい)

猫の歯周病の治療費は高額な値段になりやすい

猫の歯周病の治療費は高額になりがちです。

人の歯科治療を考えると、歯周病になって歯石をとってもらうのはそんなに大げさな処置ではありません。歯周病の成り立ちや治療法は人も猫も基本的には変わりありません。

違う点と言えば、人は長い期間をかけて少しずつ治療をしていくのに対して、猫の場合は「全身麻酔」をかけて一気に治療するという点です。

猫の手術で一番多いのが「歯周病」で手術には5万円程度の治療費が必要になります参考:アニコム猫との暮らし大百科)。

ペット保険では「麻酔下での歯科治療」は「手術扱い」になります。

 

【猫の歯周病治療~歯石取りの治療内容】

・術前検査 血液検査で麻酔が安全にかけられるかどうか等をチェック
・全身麻酔
・超音波スケーラーによる歯石取り
・歯周ポケットの中の歯垢も丁寧に除去(切開を伴う場合もある)
・必要に応じて抜歯・縫合
・歯石取りした歯の表面を研磨(歯垢がつきにくくする)
・口腔内の徹底洗浄

 

猫の歯周病の治療費の事例

では実際の治療費例を紹介します。

 

【A病院の場合】

検査費用215,00円(麻酔の安全性を確かめるため 等)
歯石取り8,800円~
歯石取り・抜歯を伴う場合15,000円~

 

【B動物病院の場合】

歯石取り34,650円~(レントゲン検査 血液検査 超音波スケーラー)
歯周病治療63,470円~

 

【内科的治療の場合】

歯肉が炎症を起こしている場合は抗生剤や抗炎症剤、痛み止めのみで治療できるケースもあります。場合によってはレントゲンなどの画像が必要になります。

診察料1,000~2,000円
抗生剤・鎮痛剤などの注射2,000~3,000円
内服薬500~1,500円

 

治療費については各動物病院によって使用する機器・検査の種類や麻酔の方法・治療内容によって大きく差が出てきます。

また、動物病院は自由診療のため、それぞれが料金設定をしているので、例え同じ診療内容でも値段が変わってきます。

 

おおよその治療費の目安は(治療費はかなりばらつきがあるので悪までも目安です)

軽度で内科的治療のみの場合:4,000~15,000円

歯石取りを行う場合:30,000~50,000円

抜歯が必要な場合:30,000~150,000円(症状が顎骨に及んでいる場合、骨融解がある場合などは外科的治療も必要)

このような治療費に備えて、ペット保険への加入がおすすめです。LINEからの相談であれば、難しい比較は一切なしで、ペット保険のプロによる個別相談が受けられます!

日頃からできる歯周病予防

歯周病の予防のための処置としては歯磨きが唯一の方法です。猫の場合、歯垢が歯石に変化するまでに7日間しかありません。

この間に歯垢を取り去ることができるかどうかにかかっています。おとなしく歯磨きをさせてくれるとは限りません。小さい時から徐々に慣れさせていく必要があります。

最近では、口腔ケア用の商品も色々出回っているので使ってみるのもよいでしょう。

マインドアップ 猫口ケア ゆび歯ぶらし
猫の歯周病対策グッズ①

親指と人差し指の2本で同時に歯磨きができます。
歯の表面と裏面を親指と人差し指ではさんで擦ることによって、歯の両面を同時に歯磨きすることができます。歯ブラシが苦手でも、歯を触るようにして磨けるので、簡単に歯磨きができます。
本品は、右手・左手の両方で使用でき、両手で同時に歯磨きをすることも可能です。

 

ニチドウ Dr.PRO. プラーク・クリーン 犬猫用 歯周ケア 45ml ※獣医師監修商品
猫の歯周病対策グッズ②

歯の隙間にも浸透しやすいジェルタイプの歯磨き液です。歯垢が付着する歯の周辺に使用することで、物理的に歯垢が除去され、口臭が気にならなくなります。使用後に口をゆすぐ必要がありません。無味・無臭・無着色です。

マインドアップ 猫口ケア歯ブラシマイクロヘッド

愛猫の為に開発した本格的な歯ブラシ!ネコちゃんも「歯が命」!本歯ブラシは、猫ちゃんのオーラルケアのために開発した本格的な歯ブラシです。猫の口に合わせたサイズのヘッドを採用し、ブラシ部分を柄に対して15度の角度に傾斜させ、磨きやすさに配慮しました。ネコちゃんのお口に合わせたサイズのヘッドを採用しているので、ネコちゃんにも優しい歯ブラシです。≪使い方≫毛先を上手に使って、歯と歯ぐき、その境目を丁寧にブラッシングしてください。 歯ぐきをブラッシングするときは力を入れ過ぎず、やさしく磨いて上げてください。

猫の歯周病におすすめのペット保険を解説!

歯科治療は各保険会社によって対応が異なります。歯周病の予防として行う歯石取りは全てのペット保険で補償の対象外となり請求することもできません。

しかし、歯周病の治療の一環として行う歯石取りは補償対象になる保険もあります。

各保険会社がどのような対応をとっているかご紹介します。

歯科疾患を補償の対象外としていないペット保険歯科疾患を補償の対象外としているペット保険
アイペット損害保険会社アクサ損害保険株式会社
アニコム損害保険株式会社au損害保険株式会社
ペット&ファミリー損害保険株式会社SBIいきいき少額短期保険株式会社
イーペット少額短期保険株式会社SBIプリズム少額短期保険株式会社
イオン少額短期保険株式会社ペッツベスト少額短期保険株式会社
株式会社FPC エフ・ピー・シー日本ペット少額短期保険株式会社
つばき少額短期保険株式会社リトルファミリー少額短期保険株式会社
楽天少額短期保険株式会社
ペットメディカルサポート株式会社

詳細は各保険会社の重要事項説明書及び約款でご確認ください。また実際の保険金支払いにおいては補償範囲等、状況によって各社対応が異なる場合もあります。

例えば日本ペット少短の場合、歯周病を含め、歯に関する処置は補償対象に含まれません。しかし歯肉炎等の歯に触れない治療であれば補償されます。

歯科疾患の治療費を補償するアニコム損保、楽天ペット保険とPS保険については、ペット保険比較アドバイザーでも解説記事がありますので、気になる方はぜひ参考にして下さい。

よくある質問

歯周病や歯科治療は全てのペット保険で補償の対象となりますか?

補償対象にしているかどうかは各保険会社によって異なります。それぞれの重要事項説明書や約款などでご確認ください。

最近猫の口臭がひどくなってきたのですがなぜでしょうか?

歯周病も口臭の原因の一つです。歯周病菌が硫化水素やメチル化プタンなどの毒素をだすため刺激臭がします。その他内臓疾患でも口臭がひどくなる場合もあるので動物病院で相談しましょう。

ペット保険は必要?

動物病院

ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。

もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に入ることをおススメします。

また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。

ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!

ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。

記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。

また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。

ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。

 

補足:先天性疾患が発症する前に!遅くとも7.8歳までには加入しよう

ペット保険は、加入する前に発症している先天性疾患や既に発症している病気や疾患は補償の対象外となります。

そのため、病気になってから保険に加入しようとしても、肝心のその病気の治療費は補償の対象外になってしまいます。

また、加入後に発見できた病気であっても先天性疾患を補償の対象外としているペット保険や、慢性疾患にかかると更新できない保険もあります。

また一般的にペット保険では8~12歳で新規加入年齢を設定していることがほとんどです。早いところでは7歳で新規加入を締め切るペット保険もあります。

「健康なうちに加入しないと意味がない」「また年齢制限に引っかからないから保険の選択肢が広がる」という意味で遅くとも7~8歳までにはペット保険の加入、少なくとも検討をすることをおすすめします。

補足ですが、アニコムやプリズムコールではシニア向けのペット保険商品もあります。しかし保険料も高くなり補償内容のグレードも普通のプランより下がってしまいます。

高齢・シニア向けのペット保険については下記の記事でも解説していますのでぜひ参考にしてください。

 

【猫の歯周病治療費】まとめ

今回、ペット保険比較アドバイザーでは

・猫の歯周病の原因や症状
・猫の歯周病の治療と治療費
・猫の歯周病を補償対象としているペット保険
について解説してきました。
最初からおとなしく歯磨きをさせてくれる猫は少ないでしょう。嫌がるからと猫の口腔ケアは軽んじられる場合も多いのですが、実はとても重要なことなのです。
歯周病治療には全身麻酔が必要なこともあり、治療費も高額になってしまいます。しかも半数近くのペット保険では猫の歯科治療を補償の対象外にしています。
猫を家族として迎え入れたら、口腔ケアについても考えてみましょう。
ペット保険比較アドバイザーではペット保険に関する記事も掲載しておりますので、ぜひご活用ください。