× CLOSE

メニュー

\かんたん5秒/

ペット保険を比較する
  • HOME
  • 猫の保険
  • 猫白血病での寿命や余命は?感染経路や発症した場合の治療費用も解説

猫白血病での寿命や余命は?感染経路や発症した場合の治療費用も解説

2023年11月8日

猫の保険

猫白血病での寿命や余命は?感染経路や発症した場合の治療費用も解説サムネイル
猫白血病の寿命は診断後平均2~3年とされており、発症するとリンパ腫等を引き起こします。ウィルスを排除し治ることもありますが、子猫や母子感染だと100%で発症し生存確率がかなり下がります。
猫の白血病は完治が難しく、寿命が短いといわれています。一方で症状もなく天寿を全うするケースもあります。
猫白血病は治るということがあるのでしょうか。

この記事では

・猫白血病ウィルス感染症の症状
・猫白血病ウイルス感染症の主な治療方法と治療費
・猫白血病ウィルス感染症の予防方法と対処法
について解説します。
最後までお読みいただければ、「猫白血病が治るといわれる理由」「感染猫の飼い方」もわかるようになっていますので、ぜひ最後までお読みください。


猫白血病ウイルス感染症の概要と感染経路

猫白血病ウィルス感染症とは

「猫白血病ウイルス(felv)」に感染したことによって引き起こされる、様々な病気の総称のこと

です。白血病と名前がついているものの、白血病だけでなく

・免疫不全
・リンパ腫
・貧血

などを発症することもあります。

猫白血病を発症すると数か月~数年で命を落とすこともあるため、感染しないことが重要です。

猫白血病ウィルスは猫以外の犬や人に感染することはありません。猫独特の疾患です。

 

 

猫白血病ウイルス感染症の発症率

猫白血病ウィルス(felv)は世界中で確認されています。日本国内では約3%~5%が感染しているといわれており、一般的には

感染から約3年以内に発症する

傾向があります。

また外で暮らす猫の約半数は猫白血病ウィルスに感染しているといわれています。感染している猫(キャリア)と接触することで感染が広がります。

猫をペットショップやブリーダーから購入し血液検査で問題がなく完全室内飼育をする場合であれば、ほとんど感染する可能性はありません。

愛猫を守るため、感染拡大を防ぐためにも猫は完全室内飼育をおすすめします。

 

猫白血病ウィルスの感染力は低い?

猫白血病ウィルスは感染力自体は強くなく、猫自身の免疫力が強ければ感染しても発症しないケースがあります。また発症しても初期症状は軽く、その後潜伏期間から発症しないこともあります。

felvを引き起こす原因である白血病ウィルスは、宿主である猫の体から出ると数分〜数時間程度しか生きられません。
すれ違いなどの空気感染で猫が猫白血病ウイルスに感染することもなく、感染力としては弱いといえます。

感染力の弱い猫白血病ウイルスは、健康な成猫であれば50~80%の確率で体内から排除されます。

猫の体内から排除されずに残ったとしても発症率は20~30%程度

なため、感染しても発症しないまま一生過ごす猫もいます。加えて熱や消毒、日光でもウイルスの感染力が弱くなります。

つまり猫白血病ウィルスは接触感染にだけ気を付ければ拡大しないというわけです。

 

猫白血病ウイルス感染症と診断されてからの平均寿命は2年から3年程度

猫白血病ウィルスに感染したと診断されたら、年齢や抵抗力によって違いがあるものの死亡率は

・感染後2年で63%
・感染後3年半で83%

という報告データがあります。特に体力がない生まれたての子猫はほぼ100%の確率で発症し命を落とします。

4歳まで生きられないケースも多いことから、子猫のうちは注意が必要だといえます。

 

猫エイズとの違いは?

猫白血ウィルス病感染症の他にも恐ろしい感染症として「猫エイズ」があげられます。

猫エイズと猫白血病はどちらも体外に排出するのが難しく、接触が感染経路で屋外で暮らす猫に多いという点から混同されがちです。

しかしこの二つには大きく違いがあります。

【猫エイズと猫白血病の違い】
<猫エイズ>
・感染後約5年程度で発症
・寿命は約10年
・混合ワクチンで予防できない
<猫白血病>
・多くは感染後約3年以内に発症
・寿命は約2~3年
・猫4種、5種、7種混合ワクチンで予防可能

猫エイズと猫白血病は主に発症までの期間と余命が大きく違うことが分かります。

猫エイズは発熱やリンパ節の腫れなどが起こる急性期が2~3ヶ月続いたあと、症状が出なくなる無症状キャリア期に入ります。

潜伏期間が約4〜5年といわれていますが、中には感染後発症しないまま生涯を過ごすことがあります。

猫白血病でも自身の免疫力でウイルスの働きを抑えることができれば、軽い初期症状の後の潜伏期間から発症しないケースがあります。
しかしウイルスを排除できなかった場合、ほとんどが2〜3年以内に発症し命を落としています。

 

 

感染経路は猫同士の接触が主!トイレや食器の共有からも感染する

一般的に唾液や鼻水、便などに猫白血病ウィルスが存在します。

そのため感染経路は

・くしゃみ
・グルーミング
・ケンカ
・交尾
・トイレや食器の共有

です。特に唾液に多く含まれているといわれているので猫を多頭飼いしている場合には注意しましょう。

感染した猫と長期で接触していてほかの猫にも感染の疑いがある場合には、動物病院で検査してもらうことをおすすめします。

先述した通り、猫白血病ウィルスは感染力があまり強くありません。
そのため一度だけのトイレや食器の共有では感染せず、長期的な過度の接触で感染すると考えられます。

 

オス猫は感染率が高くなる

猫白血病ウィルスは感染力が弱いのですが、オス猫に関しては感染率が上がります。

その理由は、

オス猫は縄張りやメス猫をめぐってケンカをする

からです。白血病ウィルスは唾液に多く含まれており、ケンカをした傷口から侵入し感染します。

特に未去勢のオス猫は縄張り意識が強いためケンカが多く、感染もしやすくなります。

白血病を発症している猫の約60〜70%はオス猫が占めているほどオスの感染率は高くなっています。

 

 

母猫が猫白血病ウイルス陽性なら子猫へ母子感染するケースも

母猫が猫白血病ウィルスのキャリアである場合、子猫への感染率は100%です。

【子猫へ感染するタイミング】
・胎盤を介してお腹の子猫に感染
・母乳から感染
・母猫のグルーミングから感染

子猫がお腹の中にいる間に、胎盤を通して白血病ウィルスが子猫に感染することがあります。

胎盤感染の場合多くは死産や流産になります。生まれても衰弱してすぐに亡くなるケースがほとんどです。

胎盤感染を免れたとしても、生まれた子猫は母猫の母乳で感染します。生まれたての子猫は免疫力が弱いため、感染するとほぼ100%で発症します。

発症した子猫の生存率は低く、多くは命を落とします。

免疫力が低い子猫はウィルスの増殖を抑えることができず体内で増え続けます。
感染時の年齢が低いほどその傾向が見られるため、母猫がキャリアの場合生まれる子猫の生存は低いと考えられます。

 

 

猫白血病ウイルス感染症にみられる主な症状

猫白血病ウィルス感染症には

・急性期
・慢性期

があり、それぞれに見られる主な症状があります。

急性期
猫白血病ウィルスに感染して約1か月後に急性期の症状が現れます。

・発熱
・元気喪失
・食欲不振
・全身のリンパ節の腫れ
・鼻水、くしゃみ
・口内炎
・下痢
・血が止まりにくい
・貧血
・体重の減少

通常1週間~数ヵ月間続き、その後症状がいったん落ち着きます。中には急性期を乗り越えウィルスを排除して治ることがあります。

 

慢性期
抵抗力が弱くウィルスを排除できないと1~2年後に「慢性期」といわれる状態になります。

慢性期には

・リンパ腫などの血液の腫瘍
・腎臓病
・白血球減少症

など重篤な症状が見られます。

 

特に下記は猫白血病で多くみられるものです。

緊急を要するケースもあるため、これらの症状が見られたら動物病院で治療が必要です。

 

 

貧血

猫白血病では

ウイルスが骨髄へ侵入し正常な赤血球が作れなかったり、免疫異常から赤血球を破壊する

ことで貧血が起こります。

骨髄の異常で正常な血液が作られない状態を「再生不良性貧血」といいます。

再生不良性貧血とは
何らかの原因で骨髄で造られるはずの赤血球が造られず、それに伴い血球成分が全て減ってしまう病気

貧血といっても油断できず、進行すると呼吸困難や昏睡などを引き起こし命にかかわりかねないため注意が必要です。

【症状】
・猫の鼻や耳、歯茎などの粘膜が白っぽい

 

リンパ腫

猫白血病ウィルスに感染している約20%の猫がリンパ腫にかかっているというデータがあるほど、白血病の猫では多い症状です。

リンパ腫とは

体の中のリンパ球が腫瘍(がん)になってしまったもの

をいいます。リンパ球はもともと全身に分布しており、リンパ腫も全身様々なところ(肝臓や腸・皮膚・腎臓・胸の中など)に発生します。

リンパ球とは
白血球の一種で、免疫に関わる細胞のこと

猫白血病でのリンパ腫は胸の中にできる「縦郭型リンパ腫」が多いといわれています。

胸腔内に発生するためリンパ腫の巨大化とともに心臓や肺を圧迫し、呼吸状態の異常や胸水の貯留などが見られます。

【症状】
・咳
・呼吸困難
・呼吸促迫(呼吸の深さと数が異常に増すこと)
・開口呼吸
・胸水

リンパ腫は早期発見・早期治療が重要になってきます。そのため呼吸が早かったり食欲がないような場合には、早急に動物病院で診てもらう必要があります。

 

 

免疫抑制による難治性の口内炎

猫白血病の感染すると免疫力が下がることから口内炎や歯肉炎を発症しやすくなります。

白血病による口内炎は治療が特に難しく、病状も長く続いて日常生活の負担が大きい「難治性」です。原因が白血病であるため口内炎の治療を行ってもなかなか治りません。

【症状】
・食欲の低下(痛くて食べられない)
・よだれが増える
・口臭が強くなる
・口の周りや頬を触られるのを嫌がる

強い痛みを伴うことが多く、脱水や衰弱症状を引き起こすケースがあります。口腔内の痛みで毛づくろいができないため毛づやも悪くなります。

 

FeLVのタイプによっても具体的な症状は異なる

猫白血病ウィルス(FeLV)にはサブタイプが4つあることが分かっています。サブタイプごとに症状が違います。

【猫白血病ウィルス(FeLV)のサブタイプ】
・FeLV-A
・FeLV-B
・FeLV-C
・FeLV-T

基本構造はFeLV-Aで、FeLV-B、FeLV-C、FeLV-TはFeLV-Aが感染し遺伝子組み換えを起こしたウイルスです。

猫に感染を引き起こすのはサブグループAに属するウイルスであることが分かっています。

【症状】
・FeLV-A 免疫不全、免疫介在性血球減少症、リンパ系腫瘍、急性白血病など
・FeLV-B リンパ系腫瘍や急性白血病などのリンパ造血系腫瘍
・FeLV-C 再生不良性貧血などの重篤な血球減少症
・FeLV-T 免疫不全

参照元:猫感染症研究会「猫白血病ウイルス感染症

 

 

猫白血病ウイルス感染症は感染の状況によって治るかどうかが左右される

猫白血病ウィルス感染症は発症すると完治は難しい疾患です。一方で猫の抵抗力によっては、感染しても発症前に排除できることがあります。

ほかの疾患もなく1歳以降で感染した場合には治る確率が高いといわれています。また感染の状況によっても治るかどうかが変わってきます。

 

持続感染

持続感染とは

感染から4ヶ月以上経過してもウイルス検査の結果が陽性の状態

特に生まれたての子猫や基礎疾患を持つ猫が感染すると、高い確率で持続感染になるといわれています。自身の免疫力でウィルスを排除できなく、子猫に多くみられます。

持続感染をしている状態の多くは3年以内に、貧血やリンパ腫などの猫白血病ウイルスで知られる病気を発症して亡くなるケースがほとんどです。

月齢的な持続感染の確率は
・離乳期を過ぎた子猫が感染すると50%
・1歳を過ぎて感染すると10%
の傾向があります。1歳を過ぎると免疫力が高くなるため、ウイルスの増殖を抑えられる割合も増えてきます。

 

 

一過性感染

一過性感染とは

初期である急性期症状に耐えた後、猫の免疫によってウイルスを体内から完全排除した状態

のことです。ウィルスは排除されているため、免疫異常や貧血などの症状が現れることはありません

成猫は排除するケースが比較的高く、排除された場合ウィルス検査で「陽性」と診断されて感染から16週以内に「陰性」となります。結果、感染しても一過性に終わったと判断されます。

一度ウィルス検査で陽性が出ていても陰性に変わることを「陰転」といいます。
16週よりも長く検査結果で陽性がみられる場合、持続感染が疑われます。

ただし潜伏期間の可能性もあり、1年間は持続感染状態にかわる可能性があるといわれています。

そのためこの期間はほかの猫との接触は避けるようにしましょう。

 

潜伏感染

猫白血病ウィルスに感染後体内で排除できないと潜伏感染となります。

潜伏感染とは
ウィルスに感染後、長期間にわたって 病原体 と宿主生体との間に平衡関係が保たれている状態

体内にウィルスが存在するため免疫力が落ちた時に様々な症状を引き起こしますが、発症せず寿命を迎えることもあります。

【ウィルスが活性化する主なきっかけ】
・ストレス
・ステロイドや免疫抑制剤の投与

潜伏感染の可能性がある場合にはもしものことを考えて獣医師と相談しながら体調管理をすることが重要です。

 

 

猫白血病ウイルス感染症の主な治療方法と発生し得る診療費

猫白血病ウィルス感染症は、発症すると長期的な通院や入院で治療費が高額になりがちな疾患です。

ここからは猫白血病の主な診察方法とその診療費について解説していきます。

 

猫白血病ウイルス感染症の主な治療方法

猫白血病ウィルスは発症すると治りません。そのため猫白血病での治療方法は、ウィルスが引き起こす免疫力低下に伴う各症状の対症療法が主になります。

【治療法】
・抗生物質
・インターフェロン
・抗がん剤
・輸血 など

慢性口内炎では抗生物質やリンパ腫を患っている場合には抗ガン剤などで対処します。

また猫白血病の感染初期にはインターフェロンが効果的だといわれています。

インターフェロンとは
ウイルスに感染した時、生体を守るために体内で作られるタンパク質の一種。治療ではこのインターフェロンを人工的に生成し投与を行って働きを補助する。
インターフェロンの働き
抗ウィルス作用細胞内の抗ウイルス蛋白(AVP)の合成を促進し細胞内のウイルスの蛋白合成を阻害する。
抗がん作用がん(または腫瘍)細胞の分裂を遅らせ増殖を抑える。
免疫系への作用白血球やリンパ球を活性化して免疫力を高める

治療を開始してから3~4ヶ月の間にウイルスを撃退することができれば、症状を発症する心配はありません。

もし4ヶ月経ってもウイルス陽性だった場合は持続感染に移行し、ウイルスの排除が難しくなります。

インターフェロンの効果を最大限に生かすためには早期発見・早期治療が重要です。

 

猫白血病ウイルス感染症の治療にかかる費用の目安

猫白血病ウィルス感染症の治療方法が対症療法であることから、費用はその症状で変わってきます。

 

【検査費用】

・ウィルス検査 3,000円~5,000円程度
・血液検査 5,000円~8,000円程度
・レントゲン 3,000円~5,000円程度

猫白血病ウィルス感染症の検査は一般的に行われる血液検査ではなく、専用の検査キットで検査されます。また多くの動物病院では、猫白血病ウイルスの検査と同時に一般的な血液検査も行います。

猫白血病に伴うリンパ腫が疑われる場合にはレントゲンを撮ることもあります。

 

【治療費用】

・インターフェロン 5,000円程度
・抗がん剤 15,000円~35,000円程度
・点滴 2,000円~5,000円程度

インターフェロン治療は通常1日1回の注射を隔日で3回行います。

抗がん剤治療が行われるのはリンパ腫にかかった時です。加えて栄養状態や脱水症状を起こしている場合には点滴が必要なことがあります。

ほかにも胸水が溜まっているようであれば胸水の除去処置や利尿剤の投与などが行われます。

猫白血病は主に通院治療なため、愛猫と飼い主さんの負担が多い疾患です。また定期的な検査で状態を把握しておく必要があります。

そのため長期的な管理と高額な治療費が考えられます。

 

 

 

猫白血病ウイルス感染症の診療費にはペット保険が適用できるケースも

猫白血病ウィルス感染症は治療費が高額になりがちな病気です。そんな時にペット保険が利用できると飼い主さんとしては大助かりです。

ただし基本的にペット保険は

健康な猫の加入が条件

です。ケガや病気をきっかけに加入しようとしても、保険に加入前の症状に関しては補償してもらえません

そのため愛猫が健康なうちのペット保険加入をおすすめします。

 

要注意!ワクチンで予防できる病気は補償されない可能性もある

多くのペット保険ではワクチンで予防される病気は補償されません。

猫白血病もワクチンで予防できる病気のひとつなため、ペット保険の補償対象外となる可能性があります。

ただし例外が認められるケースがあります。

【猫白血病がペット保険で補償されるケース】
・猫の健康状態や体質などにより、獣医師の判断によってワクチンが受けられなかった場合
・獣医師の指導により予防ワクチン接種を受けていても発症した場合

ペット保険に加入する際には約款や重要事項説明書をしっかり確認して、わからないことがあれば各保険会社に問い合わせましょう。

 

ペット保険は診療費への備えのほか病気の早期発見にもつながりやすい

ペット保険に加入することは診療費を備えるほかにも病気の発見につながりやすいというメリットがあります。

猫の体調不良の多くは食欲不振や下痢を伴います。

ペット保険に加入していない場合、いつもよりちょっと食欲がなかったり軟便程度であれば「治療費が高いから」と、動物病院で診てもらうことを先延ばしにしてしまうことも多いでしょう。

一方でペット保険に加入していると

治療費が補償されるため、少しの異常でも安心して動物病院に連れていくことができる
のです。そのため病気を早期に発見できる可能性があります。
 

 

猫白血病ウイルス感染症の予防方法と発症の疑いがある時の対処法

発症後の完治は難しいといわれている猫白血病ウィルス感染症ですが、予防できるならしておくに越したことはないでしょう。

猫白血病は症状が進行するほど治療が難しいとされています。愛猫が感染しないようにしっかりと予防しておくことが重要です。

また猫を多頭飼育している場合、発症の疑いがある猫が見られたらどう対処すればよいかも解説します。

 

獣医師と相談のうえ必要に応じたワクチンを接種させる

猫白血病ウィルス(FeLV)の予防方法のひとつとして混合ワクチンがあげられます。

ワクチンによって完全に感染を予防できるわけではありませんが、

感染リスクの低下や重症化予防
には有効です。

4種以上になると白血病が含まれるため、

・外出する機会がある
・猫白血病ウィルス感染症にかかっている猫と暮らしている

ような場合には4種以上のワクチン接種を行いましょう。

 

完全室内飼育でのワクチンは?

完全室内飼育であれば多くの獣医師は3種混合ワクチンをすすめるでしょう。

3種混合ワクチンはコアワクチンと呼ばれ、猫の感染症の中でも感染力が強く致死率が非常に高い疾患が予防できます。

3種混合ワクチンに
・猫白血病ウィルス感染症をくわえたものが4種
・4種に猫クラミジア感染症をくわえたものが5種
となっています。

単独飼育でも今後ほかの猫をお迎えする予定がある場合には5種の接種が必要と考えらえます。

混合ワクチンでは迎える子はもちろん、先住猫の予防として接種することが重要です。

 

 

室内で飼育して他の猫との接触を避ける

猫白血病ウィルスは主に感染猫の唾液や鼻汁などを介して感染します。そのため一番有効な予防方法は室内飼育で感染の可能性がある猫との接触を避けることです。

外で暮らしてる猫の多くは猫白血病に感染しているため、

室内で飼育してほかの猫と接触させないだけで感染リスクをなくす

ことができます。特に野良猫とのケンカやグルーミングで感染することが多いため、屋外へ出る機会が多いほど感染する可能性が高くなります。

 

多頭飼いの場合は完全に隔離する必要があるため要注意

多頭飼いで感染猫が見つかった場合には、完全に隔離する方法が拡大を防止する一番の有効策といえます。

飼育部屋を別々にして感染猫とノンキャリア猫の生活空間を分けることが重要です。

中でも猫スコップを共有しないように注意しましょう。

猫白血病ウィルスは塩素やアルコール、洗剤などで掃除や消毒を行うだけでも高い予防効果があります。
感染猫の部屋やトイレ、食器はこまめに洗うことで感染拡大を防ぐことができます。

 

 

猫におすすめの保険は?

ここでは猫に合ったおすすめのペット保険、比較・選び方について解説します。

全てのペット保険で補償の対象外である去勢の費用等の項目は除き、あくまで保険会社・プランで差別化になるポイントに絞って解説します。

他サイトのようなランキング形式ではなく、あくまで猫目線で解説していきます。

 

猫のペット保険加入の選び方のポイント

①猫のなりやすい病気が補償されるか確認
・歯科治療(歯周病等)
②加入後に発症した先天性、遺伝性疾患が補償されるか
③通院・手術・入院を補償するフルカバー型のペット保険の中でも通院は他社と比較しても手厚いか
④更新の際に「来年度からの傷病や部位補償の対象外」とする可能性がないか

 

 

①猫のなりやすい病気が補償されるか確認

ペット保険は保険会社によって補償する病気や、補償の対象外となる項目が異なります。

中には猫がなりやすい、歯周病を含む一切の歯科治療を補償の対象外としているペット保も存在します。例えば「プリズムコール」では一切の歯科治療が補償の対象外です。

また、「日本ペット少額短期保険:いぬとねこの保険」では「歯肉に触れる治療は補償されるが、歯に触れる治療は補償の対象外」といった細かい制限があります。

 

特に歯科治療は保険会社によって補償されるかが異なりますので、必ず保険約款や重要事項説明書を確認することをおすすめします。

また公式HPでも「保険金のお支払いできない事例」の中に記載されていることがほとんどですので必ず確認しましょう。

補足になりますが、予防目的の歯石除去等は全てのペット保険で補償の対象外なので注意しましょう。

 

猫がなりやすい病気で補償の対象外か確認すべき病気

・歯科治療(歯周病等)
 

②加入後に発症した先天性、遺伝性疾患が補償されるか

全てのペット保険で加入前に発症している先天性、遺伝性疾患は基本的には補償の対象外となってしまいますが、加入後に発症した先天性、遺伝性疾患を補償するかどうかは保険会社によって異なります。

猫種によっては、なりやすい遺伝性疾患があります。例えばスコティッシュフォールドでは 骨軟骨異形成症という遺伝性疾患が存在します。

こちらも併せて公式HP内の「保険金をお支払いできない事例」や保険約款・重要事項説明書を確認し、加入後に発症した先天性疾患が補償されるかしっかり確認しましょう。

 

③通院・手術・入院を補償するフルカバー型のペット保険の中でも通院補償の手厚さを重視するのがおすすめ

猫がなりやすい病気である「腎臓病」や「膀胱炎」は長期もしくは複数回の治療が必要になる疾患です。また「尿結石」は症状が重い場合、外科手術を伴う高額治療が必要になる傷病です。

そのため、には「通院・手術・入院を補償するフルカバー型のペット保険」に加入することがおすすめです。

 

しかし、猫は腎臓病等の慢性疾患になりやすいのに対し、そこまで手術の可能性は高くありません。そのためにはフルカバー型の中でも通院補償が他社より手厚いペット保険に加入することをおすすめします。

例えば、腎不全であれば通院だけでも下記の治療費がかかります。

【通院治療費】

・年間平均診療費 : 272,598円
・平均診療単価 : 9,329円
・年間平均通院回数 : 15.2回

参考:アニコム損保「家庭どうぶつ白書2019
参考:猫との暮らしとお金「猫が慢性腎臓病になったときにかかる費用はどれくらい?
(あくまでも統計による平均なので一つの参考資料として見てください)

ペット保険の中で一番人気である補償割合70%:通院・手術・入院を補償するフルカバー型の保険では、通院補償が「年間20~22日:1日あたり10,000~14,000円:年間最大20万~30万円」で設定されていることが多いです。
ちなみにフルカバー型のペット保険(補償割合70%)の中で年間の最大通院補償金額が高いのは楽天ペット保険の、「年間22日まで:一日あたり15,000円まで:年間最大33万円まで」です。
 

 

更新の際に「来年度からの傷病や部位補償の対象外」とする可能性がないか

ほとんどのペット保険が一年契約となっており、契約を毎年更新していくことで終身の補償となっています。

つまり、ペット保険に加入すると毎年契約更新の審査があります。

中には「前年度にかかった傷病や慢性疾患」等の、特に治る見込みが少ない、再発の可能性が高い慢性疾患を、更新の際に「来年度から補償の対象外とします。」と条件を付け加えてくる保険会社があります

もちろん中には「更新の際に条件を付け加えることはありません」といった記載をしているペット保険もあります。

 

猫がなりやすい「腎臓病」は慢性疾患のためかかってしまったら一生の付き合いが必要な病気です。

加入を検討しているペット保険会社の「更新時の対応」についても必ず確認することをおすすめします。

しかも、「更新時の対応」については、どのペット保険であっても公式HPや保険約款の目立たないところにあったりするので結構見落とします。
公式HPの「よくある質問:更新について」「保険金をお支払いできない事例」等のページで記載されていることが多いので、必ず一度は確認することをおすすめします。

また、ペット保険比較アドバイザーではそういった情報も一つの記事内でまとめていますのでぜひ一度ご確認ください。

 

猫におすすめのペット保険をご紹介!

最後に、今回ペット保険比較アドバイザーでは猫におすすめのペット保険をご紹介します。

おすすめの理由としては上記で説明した猫及びサイベリアンのペット保険の選び方、ポイントや条件をすべて満たしているからです。

アニコムでは保険金請求回数に応じた保険料割増制度ありますが、「腸内フローラ測定」を年一で行えるため、猫の死因ランキング1位である腎不全の予防までできる他、外出しずらい猫には有効な健康チェックです

ただし、細かい補償内容や金額についてはもちろん違いがありますので必ず重要事項説明書や保険約款、パンフレットや公式HPを確認してください。

あくまで参考ですが、そもそも病気にさせたくないと考える飼い主様にはアニコムがおすすめです。

ちなみに、気になる保険料を条件が近いプラン同士で比較すると、保険料が高い順に①アニコム、となります。※0~15歳までの保険料の総額

 

メリットデメリット
・歯科治療も補償
・「腸内フローラ測定」等の予防型サービスも付帯
・通院は一日当たり14,000円×年20日まで補償(補償割合70%プラン)
保険料が高い
保険金請求回数に応じた保険料割増制度あり
アニコム(ふぁみりぃ)
2年目以降のご契約継続について
弊社の商品の保険期間は1年間ですが、ご契約には「継続契約特約」を適用して引受をさせていただいておりますので、解約等のお申し出がない限り満期後は、原則ご契約は自動的に継続となり、終身ご継続いただけます。
※ご注意
・ご契約者または弊社より別段の意思表示があった場合には、ご契約は継続となりません。
・自動的にご契約が継続とならない場合や、商品改定により保険料、補償内容などが変更となる場合があります。
※補償内容や保険料について必ず重要事項説明書保険約款もご確認ください
補償内容やそれぞれのデメリット等がより気になる場合は下記の記事を参考にしてください。

補足:先天性疾患が発症する前に!遅くとも7.8歳までには加入しよう

ペット保険は、加入する前に発症している先天性疾患は補償の対象外となります。

そのため、病気になってから保険に加入しようとしても、肝心のその病気の治療費は補償の対象外になってしまいます。

また、加入後に発見できた病気であっても先天性疾患を補償の対象外としているペット保険や、慢性疾患にかかると更新できない保険もあります。

また一般的にペット保険では8~12歳で新規加入年齢を設定していることがほとんどです。早いところでは7歳で新規加入を締め切るペット保険もあります。

「健康なうちに加入しないと意味がない」「また年齢制限に引っかからないから保険の選択肢が広がる」という意味で遅くとも7~8歳までにはペット保険の加入、少なくとも検討をすることをおすすめします。

補足ですが、アニコムやプリズムコールではシニア向けのペット保険商品もあります。しかし保険料も高くなり補償内容のグレードも普通のプランより下がってしまいます。

高齢・シニア向けのペット保険については下記の記事でも解説していますのでぜひ参考にしてください。

補足:糖尿病や既往歴があっても保険に入れる?

保険に加入する前にかかっていた既往病については、どの保険であっても補償の対象外となりますが、新規加入できないというわけではありません。

ただし、糖尿病等の慢性疾患は、加入ができないこともあります。上記で紹介した楽天ペット頬犬では既に糖尿病にかかってしまった猫は新規加入することができません。

しかし、別の保険会社では条件付きで加入できる場合もあるので、上記の猫のペット保険の選び方を踏まえて新たに検討することをおすすめします。

 

よくある質問

猫の多頭飼育です。猫白血病ウィルスに感染している猫とノンキャリア猫を同じ部屋で飼うのは不可能ですか?

感染猫とノンキャリア猫は部屋を別々にすることが感染拡大防止のベストな方法ではありますが、間取り的に難しいケースがあります。そのような場合には感染猫をゲージに入れてほかの猫との接触を減らすと、拡大のリスクは減少します。
その際「キャリア猫をゲージに入れっぱなしにしない」「キャリア猫を遊ばせる際ほかの猫は別部屋に避難」「キャリア猫を触ったら手を洗う」「おもちゃやトイレを共有しない」「ノンキャリア猫はワクチン接種する」など細心の注意が必要です。

猫白血病に感染したら寿命は短いですか?

いいえ、必ず短いとは限りません
猫白血病に感染しても自身の免疫でウィルスを排除することがあります。排除できると症状が出ることはありません。
また猫白血病のウィルスを持ち続けるキャリアになっても天寿を全うするケースもあります。そのため感染したからといてあきらめず治療を続けることが重要です。
 

ペット保険は必要?

ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。

もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。

また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。

ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!

ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。

記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。

また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。

ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。

ペット保険比較アドバイザーでは公式LINEでの「ペット保険の適正診断」「保険相談サービス」を開始いたしました。

従来の比較表だけではわかりづらいペット保険の補償内容の範囲や充実度を踏まえたうえで、保険の募集人資格 を持った、ペット保険のプロが提案させていただきます。

 

 

【猫白血病で寿命を全うする方法!感染しても治るって本当?】まとめ

今回、ペット保険比較アドバイザーでは

・猫白血病ウィルス感染症の症状
・猫白血病ウイルス感染症の主な治療方法と治療費
・猫白血病ウィルス感染症の予防方法と対処法
について解説してきました。
猫白血病ウィルスは特効薬がないため感染を予防することが大切です。
そのためにはできるだけ猫は室内飼育して、混合ワクチンをきちんと接種するようにしましょう。
ペット保険比較アドバイザーではペット保険に関する記事も掲載しておりますので、ぜひご活用ください。