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犬のチェリーアイの手術費用はいくら?放置するとどうなる?

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チェリーアイ(第三眼瞼腺脱出)の手術費用は関連費用含めておおよそ50,000円~80,000円が必要になります。早期発見・早期治療が悪化を防ぐ大切なポイントになります。
犬の目頭に赤い盛り上がりがあるのを見たことがありませんか?
これがチェリーアイの特徴的外見です。
愛犬がチェリーアイになったらどうなるのでしょうか。そのまま放置しても大丈夫なのでしょうか?
今回はそんな飼い主さんの不安にお答えします。

この記事では

・犬のチェリーアイとは?
・犬のチェリーアイの治療法
・犬のチェリーアイの治療費
について解説します。
最後までお読みいただければ、犬の「チェリーアイとはどんな病気か・放置してもよいのか」「チェリーアイの治療法と治療費」がわかるようになっていますので、ぜひ最後までお読みください。


チェリーアイとは

チェリーアイとは「瞬膜腺(第三眼瞼腺)逸脱」の通称です。犬には瞬膜(第三眼瞼)と呼ばれる三つ目の瞼が存在し、その奥に瞬膜腺という涙を分泌する腺組織があります。

瞬膜腺が反転して瞬膜の外側に出た状態がチェリーアイです。飛び出した瞬膜腺が炎症を起こして赤く腫れた様がチェリーに似ていることからこの名前で呼ばれています。

 

犬のチェリーアイとは?どんな病気?

 

「犬の目頭に何かしら赤い突出物がみられる」、これがチェリーアイの症状です。突出しているのは瞬膜腺と呼ばれる腺組織で、炎症を起こして腫れあがると、その状態がつやつやとしたサクランボを連想することからこの名前がついています。

犬とヒトの目の構造の大きな違いの一つが瞬膜の存在です。

瞬膜は第三眼瞼とも呼ばれ(以下瞬膜と記します)薄い膜状の組織で、目が開いているときには目頭に収まっています

瞬きをする度に瞬時に広がって、角膜を覆い表面のごみを拭い去り涙を眼球全体に行きわたらせ乾燥を防ぎます。

瞬膜は白、もしくはごく薄いピンク色をした血管に富んだ組織で、眠っている時には黒目の部分を覆っています。目を開けたまま眠っている犬にみられる白目の正体が瞬膜です。

そして瞬膜の奥にあるのが瞬膜腺と呼ばれる涙を生産するための腺組織で、瞬膜腺で涙の30~50%が作られています。

何らかの原因で瞬膜腺が瞬膜の縁を越えて外に飛び出した状態が瞬膜腺逸脱(チェリーアイ)です。

多くは片方に発症しますが、両目に発症することもあります。

 

犬のチェリーアイの症状

チェリーアイはどんな症状が出るのでしょうか?

瞬膜腺が突出する程度もさまざまで、出たり引っ込んだりする場合もありますが、炎症を起こすと元に戻らなくなっていきます。

 

チェリーアイの初期症状

【チェリーアイの症状】

・目をこする
・涙がよく出る
・瞬きの回数が多い
・目ヤニが出る
・充血

瞬膜腺が突出すると、その部分が犬の視界に入るので気にして目を擦り、瞬膜腺が傷つき炎症がひどくなります(ネバネバした目ヤニがでる)。

角膜が傷つき目の充血や涙量が増えるてくるというのが症状の出る理由です

 

犬のチェリーアイの症状が進行すると…?

チェリーアイを放置して症状が進行するとどうなるのでしょうか?

「特に支障がないようなので」、と放置すると徐々に悪化していきます。チェリーアイは自然に治ることはありません。

命に係る疾患ではありませんが、その後の犬のQOLに大きく影響を及ぼす可能性があります。

進行すると大きく三つの問題が出てきます。

・ 突出した瞬膜腺が腫れて炎症を起こし、瞬膜が目を保護できなくなり角膜炎や結膜炎を発症する。

・ 瞬膜内にある軟骨が変形してしまう。

・ 目が乾燥してドライアイ(乾性角結膜炎)を発症する危険性がある。

 

犬のチェリーアイの原因は?

原因の詳細は解明されていませんが、先天的なものと後天的なものが考えられます。

瞬膜腺は眼窩骨の周囲に結合組織で付着しています。つまり目の窪みを作っている骨にくっついています。

【先天的な原因】: 瞬膜腺の結合組織が弱いために発症。好発犬種があり2歳以下の若い犬に多く発症するた体質的な遺伝性疾患と考えられます。

【後天的な原因】: 老齢や腫瘍・外傷・目の感染症など。

チェリーアイは基本的にうつることはありませんが、感染症が原因で発症した場合はその感染症がうつりチェリーアイを発症するという例も少ないながらあります。

 

犬のチェリーアイになりやすい犬種・特徴

チェリーアイはどの犬種もかかる可能性はありますが、特に次のような犬種に多く発症する傾向があります。

・ビーグル
・チワワ
・ペキニーズ
・アメリカン・コッカースパニエル
・フレンチブルドッグ
・シーズー
など

半年から2歳くらいの間に発症する例が多く、雌雄ではオスの発症率が多いといわれています。

 

チェーアイの診断法は?

見た目の特徴から比較的簡単に診断できます。

【診断方法】

・問診
・視診
・触診

涙量や角膜の異常を伴うこともあるので必要に応じて検査を行います。

・シルマーティアテスト:シルマー試験紙を目に挟んで涙の量を測る

・フルオレセイン染色試験:角膜に蛍光色の液体をなじませ、着色した欠損部分を特殊なライトで確認する

見た目が似ているので判別が必要な疾患

・第三眼瞼腫瘍
・第三眼瞼軟骨の外反
・第三眼瞼の奇形

 

犬のチェリーアイの治療法・手術費用はいくら?

ここでは、チェリーアイにはどのような治療法があるのか解説します。

 

内科的治療

軽度高齢・基礎疾患などがあって麻酔が危険な場合は手術しないで内科的治療を行います。

炎症や目ヤニを抑える目的でステロイドなど抗炎症作用のある目薬や内服薬を使用します。

軽症の場合、治療で炎症が改善されると瞬膜腺が外から見えなくなることもあります。

局所麻酔で修復(瞬膜をピンセットで持ち上げながら綿棒で押し込む)を行ったり、まぶたの上から手で押し戻したりする場合もありますが、いずれも根本的な治し方にはなりません。治ったと思ってもほとんどの場合また突出してきます。

自然治癒することはほとんどありません。

犬が目を気にして擦るようであれば、悪化防止のためにエリザベスカラーを装着するとよいでしょう。

 

外科的治療

チェリーアイの根本治療は外科的治療になります。

瞬膜腺が出たり引っ込んだりを繰り返している・炎症が強い・修復してもまた出てくる。このような場合は点眼薬等の内科的治療では完治はしません。

時期をみて早めに手術をすることをお勧めします。

かつては瞬膜腺を切除する方法がとられていましたが、切除すると涙量が減り、ドライアイを発症するので、近年ではほとんど行われていません。

チェリーアイの修復術にもいくつかの術式がありますが、現在の主流となっている手術はポケット法と呼ばれるものです。

方法としては炎症を起こして膨らんだ瞬膜腺の周囲に切れ目を入れてポケットを作り。瞬膜腺をその中に入れて口を糸で閉じるいうものです。簡単に言うと瞬膜腺を「引っ込めて」「蓋をする」という方法です。

チェリーアイの修復は非常に細かく繊細な作業となり、熟練の技術が必要になります。術式はいくつかありますが、代表的なものは次のものです。

【手術方法】

ポケット法

(埋没法)

【方法】瞬膜腺の周囲にポケットを作って飛び出した瞬膜腺を中に入れて縫合する
【メリット】近年は主流になっている。成功率95%。
【デメリット】再発率は5%。縫合糸による角膜潰瘍などを合併する可能性あり。
アンカー法

 

【方法】瞬膜腺を周囲の筋肉などに縫い付け、再突出しないように固定する
【メリット】再発の可能性が少ない
【デメリット】瞬膜の動きを制限する

外科的治療後も約1割ではドライアイがみられます。

もし、タイミングが合うなら去勢・避妊などの手術の際に同時に行うと麻酔が一度ですみ犬の体への負担が少なくなります。

手術後は犬が目を触らないように、エリザベスカラーをつけ2週間くらいは抗炎症剤や抗生剤を使用しながら経過をみます。

ポケット法の手術内容については「もねペットクリニック」に画像を交えて詳しく説明してありますので、興味のある方はご覧ください。

 

治療費の目安は?

【内科的治療の場合】

ペット保険(アニコム)の請求から実際の治療費例をみると

(シーズー 1歳 通院1日の場合)

診察500円
眼科検査1,000円
処方1,500円
3,000円

上記のようになっていますが症状や重症度、検査内容、動物病院によってかなり治療費も異なってきます。

一般的な相場を考えると、初診の場合は検査も加わり、10,000~20,000万円が必要になります。その後の治療費は薬の内容などによって異なりますが、1回あたり3,000円~5,000円が必要と考えられます。

 

【手術費用】

実際にチェリーアイの手術を受けた人の声を拾ってみると5~10万円程度とかなりの差が出てきます。

また、治療費を公開している動物病院の例では15万円くらいが必要と記載してあります。

術前検査の内容や麻酔の方法入院の有無、手術の難易度などによって大きく治療費は異なってきますが、平均的な治療費をまとめると次のようになります。

術前検査  : 10,000~20,000円
手術費用  : 15,000~25,000円
全身麻酔  : 10,000円前後
術後の薬など: 3,000~5,000円
(軟骨切除が必要な場合 20,000円追加)

そのほか、エリザベスカラーの値段などを含めると

チェリーアイの手術関連費用はおおよそ50,000円から80,000円が平均的な相場だと思われます。

ちなみに家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査及び飼育者意識調査結果の概要(H26 )によると

チェリーアイの手術費用(手術のみの金額)の中央値は22,256円でした。

 

犬のチェリーアイの予防法は?

原因は特定できないものの、遺伝的な体質が影響していると考えられるチェリーアイは予防法はありません。

しかし、飼い主さんが注意深く愛犬の様子を観察し、早期に発見・早期治療をすることで悪化を防ぐことはできます。

犬のチェリーアイにおすすめのペット保険は?

犬のチェリーアイを補償するかどうかは、ペット保険会社によって異なります

またチェリーアイが補償の対象外項目に記載されていなかったとしても、チェリーアイは先天性の要素も大きい病気ですので、加入後に発症した先天性疾患を補償するかどうかも大事な項目になります。

そのため

・チェリーアイが補償の対象外項目になっていないか
・加入後に発症した先天性疾患を補償するかどうか
上記2点はかならず確認するようにしましょう。
人気のペット保険、各社の補償内容は下記の通りになっています。
チェリーアイ加入後に発症した先天性疾患
アニコム
アイペット
楽天ペット保険
ペット&ファミリー
PS保険
プリズムコール
日本ペット少短

従って、上記2点を補償とするペット保険は「アニコム」「アイペット」「楽天ペット保険」「PS保険」となっています。

それぞれの保険会社の詳細は下記の記事でも詳しく解説していますので、気になる方はぜひ参考にしてください。

補足:先天性疾患が発症する前に!遅くとも7.8歳までには加入しよう

ペット保険は、加入する前に発症している先天性疾患や既に発症している病気や疾患は補償の対象外となります。

そのため、病気になってから保険に加入しようとしても、肝心のその病気の治療費は補償の対象外になってしまいます。

また、加入後に発見できた病気であっても先天性疾患を補償の対象外としているペット保険や、慢性疾患にかかると更新できない保険もあります。

また一般的にペット保険では8~12歳で新規加入年齢を設定していることがほとんどです。早いところでは7歳で新規加入を締め切るペット保険もあります。

「健康なうちに加入しないと意味がない」「また年齢制限に引っかからないから保険の選択肢が広がる」という意味で遅くとも7~8歳までにはペット保険の加入、少なくとも検討をすることをおすすめします。

補足ですが、アニコムやプリズムコールではシニア向けのペット保険商品もあります。しかし保険料も高くなり補償内容のグレードも普通のプランより下がってしまいます。

高齢・シニア向けのペット保険については下記の記事でも解説していますのでぜひ参考にしてください。

 

よくある質問

チェリーアイの手術費用はペット保険で補償されますか?

アニコム・アイペットなど、多くのペット保険では保険適用となっていますが、中には補償対象外に定めているペット保険もあります。各保険会社の重要事項説明書や約款で確認しましょう。

チェリーアイの手術費用が大きく異なるのはなぜでしょう?

大きな理由の一つはペットの場合は自由診療となり治療費が決まっているわけではなく、各動物病院でそれぞれ設定していることにあります。各動物病院に導入している設備やスタッフの人数、オペ前の検査の項目などによって異なってきます。

ペット保険は必要?

ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。

もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。

また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。

ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!

ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。

記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。

また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。

ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。

 

 

【犬のチェリーアイ】まとめ

今回、ペット保険比較アドバイザーでは

・犬のチェリーアイ
・犬のチェリーアイの治療方法
・犬のチェリーアイの治療費
について解説してきました。
チェリーアイは命に係わるような疾患ではありませんが、放置するとドライアイなどさまざまな目のトラブルを引き起こします。
飼い主さんが早期に発見して治療をすれば、将来的なQOLの低下は防ぐことができるでしょう。
せっかく家族に迎えたワンちゃんと飼い主さんにとって、健康で楽しい日々が少しでも長く続くとよいですね。
ペット保険比較アドバイザーではペット保険に関する記事も掲載しておりますので、ぜひご活用ください。