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犬が胃潰瘍になる原因は?症状や予防対策についても解説!

2023年9月22日

犬の保険

犬の胃潰瘍は、胃への血流が少なくなったり、胃酸の分泌が過剰になることで、胃壁が深く傷つき起こります。症状は軽度なものから重症化するものまでさまざまです。

犬も人間と同様に胃潰瘍を起こします。
全ての犬種になる可能性があり、重症化すると命に関わってくる病気なので早めに対応をしなくてはなりません。

この記事では

・犬の胃潰瘍の原因
・犬の胃潰瘍の症状
・犬の胃潰瘍の予防対策
について解説します。
最後までお読みいただければ、犬の胃潰瘍の原因」「犬の胃潰瘍の予防対策がわかるようになっていますので、ぜひ最後までお読みください。


犬の胃潰瘍とは

犬の胃潰瘍とは、強酸性の胃液から胃を保護するための胃粘液のバリア機能が弱くなることで、胃の粘膜が傷つき悪化して発症します。

人間は「ストレス」や「ピロリ菌」が原因で胃潰瘍になることが多いですが、犬の場合は「薬」と「病気」が原因であることが多いです。

ただ、人間ほどよく発症する病気ではありません。

 

犬の胃潰瘍【原因】

犬の胃潰瘍の原因は、大きく分けて「薬の服用」と「基礎疾患」の2つになります。

 

薬の服用

犬の胃潰瘍の原因の多くは、「薬の服用」になります。

・ステロイド
・非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs、消炎鎮痛剤)
・グルココルチコイド製薬 など

NSAIDs(エヌセイズ)は痛み止めとして投与される薬剤です。

グルココルチコイド製薬はアレルギーを抑えるために用いる薬で、特に大型犬に胃潰瘍のリスクが高いです。

痛み止めや抗炎症薬の中には、胃の粘膜を保護する力を抑制する薬剤があり、長期間の服用によって犬の胃の粘膜を傷つけ胃潰瘍を引き起こすことがあります。

そのため、通常は胃を守るための胃薬と一緒に処方されます。

 

基礎疾患

犬の胃潰瘍の原因にもうひとつ「基礎疾患」があります。

・腎不全
・肝不全
・消化管腫瘍(胃腺癌、肥満細胞腫、消化器型リンパ腫など)
・ガストリノーマ
・胃炎
・膵炎
ガストリノーマは、膵臓に発生する腫瘍です。
ガストリノーマによって、胃液分泌を刺激するホルモン物質(ガストリン)が過剰に分泌され、胃酸分泌が増えることで胃が荒れ、胃潰瘍になることがあります。

胃炎から胃潰瘍になるまでの進行過程は以下のとおりです。

胃炎:粘膜が炎症を起こしている状態
びらん:粘膜が傷ついてただれた状態
胃潰瘍:粘膜の下の層までえぐれた状態
穿孔(せんこう):胃の外側まで穴が空いた状態
胃潰瘍穿孔性腹膜炎:穴から胃液が漏れて他の臓器が炎症した状態

胃液は主に胃酸とペプシンと水分で構成されています。

胃酸とペプシンは、肉も溶けるほどの強力な消化液です。胃が溶けないでいられるのは、胃粘液が胃の内側を薄く覆って守ってくれているからです。

胃粘液の量が少なくなったり、質が悪くなることで、バリア機能が弱まり、胃が消化して胃潰瘍となってしまいます。

胃潰瘍がさらに進行すると、胃に穴が空いてしまいます。穿孔(せんこう)と呼ばれる状態です。

 

犬の胃潰瘍【症状】

犬の胃潰瘍の症状には、主に以下のことが挙げられます。

・タール便(黒色の便)
・嘔吐
・吐血
・下痢
・血便
・腹痛
・食欲不振
胃潰瘍は潰瘍部分からの出血が激しいと、吐血や黒色の便が症状として現れます。
吐血した時の血の色は、コーヒーのような茶色であることが特徴です。これは血が胃酸によって酸化されたためです。
重症化していると、酸化されずに鮮血を吐くこともあります。
血便が出る場合は、排出までの時間があるため黒い便になります。
また、食欲不振も犬が胃潰瘍になった時によく見られる症状のひとつです。
症状が進むと胃の痛みから元気がなくなり、食事の量もどんどん減少していきます。
腹痛がある場合は、お腹を触ると嫌がるようになります。

犬の胃潰瘍【発症しやすい犬種】

犬の胃潰瘍は、全犬種に発症の可能性があります。

特に、胃拡張や炎症性腸疾患など、犬はなりやすい傾向があるので注意が必要です。

胃拡張になりやすい犬
・グレート・デーン
・セント・バーナード
・秋田犬 など
炎症性腸疾患になりやすい犬
・ジャーマン・シェパード
・アイリッシュ・セッター
・ヨークシャー・テリア など

犬の胃潰瘍【診断方法】

犬の胃潰瘍の診断方法について解説します。

 

内視鏡検査

内視鏡を使って胃の粘膜を観察、採取した組織を顕微鏡で見て調べます。

隠れた腫瘍などを見つけられる場合もあります。

内視鏡検査は、全身麻酔をかけて検査を行います。

 

超音波検査

エコーで胃の構造や動きなどの詳しい検査ができます。

血液検査で分からない、またはレントゲンなどで見落とされてしまった病気の発見をできる可能性もあります。

痛みがなく、麻酔もかけないので犬に負担をかけずに検査を行えることがメリットです。

 

試験開腹

症状によって、お腹を開いて外科的手術を行う場合もあります。

改善が見られない場合に行い、原因の究明を目的として行います。

可能であれば病変部を切除します。

 

犬の胃潰瘍【治療方法】

犬の胃潰瘍の治療方法は、胃潰瘍を発症した原因・理由によって違ってきます。

 

薬物が原因

原因となった薬剤の使用を中断したり、別の薬に切り替えたりします。

 

基礎疾患が原因

まずは基礎疾患の治療を優先して行います。

腫瘍がある場合は腫瘍の切除、腎不全の場合は投薬治療をするなどです。

 

対症療法

対症療法は病気に伴う症状を和らげたり消すための治療法です。

胃の粘膜を保護するための保護剤と胃酸の分泌を抑える制酸剤を、必要に応じて組み合わせ投与します。

食事を食べない状態が続き、脱水が認められるときには、輸液療法で栄養や水分の補給を行います。

出血がひどく貧血がみられるときには輸血が必要になることもあります。

 

犬の胃潰瘍【予防対策】

ここから、犬の胃潰瘍の予防対策について解説します。

 

薬の服用が原因

飼い主が、愛犬に使用する薬の副作用について知っておくことが大切です。

薬を処方されたら獣医師に副作用について聞くようにしましょう。

 

基礎疾患が原因

病気を早めに発見し対応するために、定期的な健康診断を受けることが予防につながります。

また、食事管理も大切な予防対策のひとつです。胃に刺激の強い食事は避け、消化の良い食事内容を心がけてください。

誤飲誤食も潰瘍を悪化させる要因となるので、十分に注意しましょう。

 

犬の胃潰瘍と間違えやすい病気

犬の胃潰瘍と間違えやすい病気がいくつかあるので紹介します。

 

犬の胃炎

犬の胃炎は、胃の粘膜に炎症が起こっている状態のことです。

急性胃炎と慢性胃炎があり、発症して数日は急性胃炎、1週間以上にわたって症状が続く場合は慢性胃炎と呼びます。

炎症が悪化すると胃潰瘍に発展することもあります。

 

犬の胃腺癌

犬の胃腺癌は、胃にできる悪性腫瘍です。

犬の胃にできる腫瘍は腺癌であることがほとんどです。

犬は胃がんの発生率は低いですが、発生した場合は悪性度が高く、高確率で周囲の組織などに転移が見られます。

 

犬の消化器型リンパ腫

犬の消化器型リンパ腫は、リンパ系細胞の悪性腫瘍で、胃、小腸、大腸などで発生します。

リンパ腫の中でも消化器型リンパ腫は、予後が悪く、再発することも多いです。

他のリンパ腫に比べて致死率が高く、治療をしなければ余命平均は30~60日です。

 

犬の炎症性腸疾患(IBD)

犬の炎症性腸疾患は、免疫の異常が関係していると考えられている原因不明の病気です。

2~3週間以上の下痢や嘔吐などの症状が表れますが、一般的な腸炎の治療では良くなりません。

一時的に改善しても、また繰り返してしまいます。

治療には、ステロイド剤などの免疫抑制剤や腸への抗生物質の他、食事療法を行います。

 

犬の肥満細胞腫

犬の肥満細胞腫とは、肥満細胞と呼ばれる細胞由来の悪性腫瘍で、犬の皮膚に発生することが多いです。

肥満細胞は、炎症やアレルギーなど免疫に関係している細胞です。

肥満細胞の内部にヒスタミンという物質が含まれていて、肥満細胞腫になるとヒスタミンが過剰に放出されます。

ヒスタミンが過剰に放出されることで周囲に炎症を起こり、胃で起こった場合に、胃潰瘍となります。

 

犬の幽門狭窄

犬の幽門狭窄は、胃の出口の幽門が狭くなり、胃に入った食べ物や消化液を十二指腸へうまく送り出せなくなる病気です。

幽門部に胃潰瘍や腫瘍などの異常があることで出口が狭くなり発症することがあります。

症状には、嘔吐、脱水、食欲不振などが起こります。

 

犬の食物アレルギー

犬の食物アレルギーは、免疫が過剰に反応してしまうことで起こります。

原因となる食べ物は、小麦、肉類、乳製品、大豆などさまざまです。

症状には、皮膚の痒み、抜け毛、下痢、嘔吐などがあります。

 

よくある質問

犬の胃潰瘍の治療期間はどのくらいですか?

胃潰瘍の治療期間は症状の進行によっても変わってきます。基礎疾患が原因で胃潰瘍を発症している場合は、まずは基礎疾患の治療を始めます。病気によっては治るのに時間がかかる場合もあります。また、胃潰瘍は再発することが多いです。胃潰瘍が治った後も、食事療法や胃粘膜の保護のための胃薬の投与を継続するなどの予防が大切です。

犬がストレスで胃潰瘍になることはありますか?

ストレスが犬の胃潰瘍の原因になるかどうか、はっきりしたことは分かっていません。犬の胃潰瘍の原因は、大半が薬の副作用か病気による併発です。犬のストレス性の消化器疾患としては、過敏性腸症候群(IBS)があります。

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【犬の胃潰瘍】まとめ

今回、ペット保険比較アドバイザーでは

・犬の胃潰瘍の原因
・犬の胃潰瘍の症状
・犬の胃潰瘍の予防対策
について解説してきました。
犬の胃潰瘍はさまざまな原因によって発症します。
基礎疾患が原因で胃潰瘍へ発展することも多いので、病気の早期発見・早期治療がとても大切です。
普段から定期的な健康診断を受けるようにしましょう。
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