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猫が腎不全でも入れるペット保険はある?加入方法や治療費も解説!

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猫が腎不全でも入れるペット保険はありますが、特約付きとなり腎不全は補償されないことがほとんどです。腎不全は治療費が高額になるので、健康なうちにペット保険に加入しておくことが重要です。
猫の腎不全は死亡原因の1位です。猫がかかる割合は高く完治も難しい疾患です。
治療も高額になることから保険に頼りたくなるのですが、猫が腎不全でも入れる保険はあるのでしょうか。

この記事では

・猫の腎不全(慢性腎臓病)の症状と原因
・猫の腎不全(慢性腎臓病)の治療方法と診療費
・猫の腎不全でも入れるペット保険
について解説します。
最後までお読みいただければ、「猫の腎不全(慢性腎臓病)の予防法」「猫の腎不全(慢性腎臓病)の保険金支払事例」もわかるようになっていますので、ぜひ最後までお読みください。


猫の腎不全はどんな病気?

猫の腎不全は

腎臓の機能が低下してしまう病気
です。
腎臓は
・体内の老廃物や毒素をオシッコとして体外に排出する
・血圧を調節する
・ナトリウムやカリウムなどの血液中のイオンバランスをたもつ
・ホルモンを分泌し血液(赤血球)をつくる
といった役割を担っています。腎臓の機能が低下することで影響で様々な不調を引き起こします。

また腎不全には

・急性腎不全
・慢性腎不全

の2種類あります。

 

急性腎不全
一時的に腎臓障害を起こし、急激に腎臓の機能が低下することで発症します。原因はほかの病気や中毒、脱水などです。
治療により治った状態に見えても、後遺症として慢性腎不全になる可能性があります。

 

慢性腎不全

慢性腎不全は腎機能の低下が長期間続いている状態です。

腎臓の機能低下が3か月以上継続

すると「慢性腎不全」と診断されます。初期では目立った症状が見られないため、飼い主さんが気づいたときにはかなり進行しているケースが多くみられます。

 

高齢の猫がかかりやすい

アニコムどうぶつ白書2019」によると、慢性腎臓病(腎不全含む)は

猫の請求理由、入院理由ともに1位

です。その中でも慢性腎臓病は高齢の猫がかかりやすいとされています。

高齢の猫の大半が患っているといわれており、15歳以上の猫の81%は慢性腎臓病という報告もあります。

 

腎不全(慢性腎臓病)の症状

腎不全の症状は主に

・食欲低下
・元気がない
・下痢や嘔吐を繰り返す
・けいれんする
・乏尿(ぼうにょう)、無尿

があげられます。

また慢性腎不全は症状によってⅠ~Ⅳのステージに分けられます。

ステージ症状
初期(ステージⅠ)ほぼ症状はなく、健康診断などでたまたま発見される程度
中期(ステージⅡ)・中には水を飲む量やオシッコの量が増える猫もいる
・血液検査は正常~やや高値
後期(ステージⅢ)・貧血
・便秘
・多飲多尿
・食欲不振
・嘔吐
・血液検査でクレアチニンや尿素窒(BUN)の数値が高くなる
末期(ステージⅣ)・体重減少
・無気力
・虚弱
・けいれんなどの神経症状
・尿の量が減る(乏尿)、出なくなる

腎不全は進行すると腎臓が機能しなくなることから尿の量が減ったり、出なくなったりします。

毒素が体外へ排出されないと尿毒症となり、神経症状が出て死に至ります。

 

腎不全(慢性腎臓病)の原因

高齢猫が腎不全にかかりやすいことは知られていますが、その原因ははっきりと解明されていません。

【猫が腎不全にかかりやすい原因の一説】
・祖先であるリビアヤマネコが乾燥した砂漠地帯に住んでいたため、水分や栄養を高濃度で保管する習性から腎臓に負担がかかることで高齢になり腎不全にかかる
・ある種のウィルスの影響
・あまり水を飲まないことで歯肉口内炎などが影響している

ただし尿路(腎臓・尿管・膀胱・尿道)の結石も腎不全のリスクとなるのは明らかです。尿道や尿管結石では結石が詰まることで排尿できないため腎臓に負担がかかります。

そのため尿石症にかかりやすい子は腎不全にも注意が必要です。

腎不全にかかりやすい猫種としてあげられる
・ヒマラヤン
・ペルシャ
・ロシアンブルー
などは、遺伝的に腎障害をもって生まれてくることがあるといわれています。

猫の腎不全(慢性腎臓病)の治療方法と診療費は?

猫の腎不全は完治が難しい疾患です。

一度機能を失った腎臓は元には戻らず、治療方法は症状に合わせた「対症療法」となります。

また症状が現れるころにはすでに腎機能の2/3を失っているといわれており、腎不全と診断されたらすぐにでも本格的な治療を始める必要があります。

 

腎不全(慢性腎臓病)の治療方法

慢性腎臓病で破壊された腎臓の組織は元に戻ることはなく、腎臓が回復する治療方法はありません

そのため腎不全での治療は

・血液中の老廃物や毒素を体内に貯めないようにすること
・慢性腎臓病の進行を緩やかにすること

が目的となります。主な治療としては

・点滴
・食事療法
・投薬

などがあげられます。

 

点滴
静脈点滴や皮下点滴などで積極的に水分を摂取することで、
・脱水の予防
・尿量を増やして老廃物の排出
に努めます。

 

食事療法
腎臓の負担を軽減するため低たんぱくかつ低リンの療法食に切り替えます。

 

投薬
・血圧・貧血症状の軽減
・腎機能低下の抑制
など猫の症状に合わせて薬が処方されます。

 

急性腎不全だと入院が必要なケースも

急性腎不全は腎臓の機能がいきなり正常に働かなくなります。進行がとても速く

数時間~数日で急速に腎臓機能が低下する

ため症状も突然現れます。

急性腎不全は緊急な疾患のため、多くは入院が必要です。入院期間は1週間程度と考えられます。

基本的な治療は

・薬剤投与
・点滴による栄養補給
・利尿剤による尿排出の促進

などです。

 

腎不全(慢性腎臓病)の診療費例

【1歳猫 急性腎不全により7泊8日の入院のケース】

内容治療費
再診1,000円
血液検査(生化学7項目)1回3,500円
血液検査(CBC検査・生化学2項目・電解質)5回13,500円
血液検査(生化学2項目・電解質)1,700円
皮下点滴(栄養剤・ビタミン剤・抗生剤)1,200円
静脈留置針交換2回3,000円
入院7日間14,000円
入院中静脈点滴7日間17,500円
レントゲン1枚3,000円
超音波検査:腎臓2,500円
尿検査500円
合計61,400円

※動物病院と猫の状態により金額と診療内容が異なります。

電解質検査とは血液中に含まれるミネラル栄養素の数値を調べるもので、

バランスが崩れることで腎臓の異常が確認

できます。検査結果によって状態にあった治療をします。

【CBC検査と生化学検査とは】
・「CBC検査」 全身状態を把握できる
・「生化学検査」 特定の臓器や器官の状態を知ることができる

その後この猫さんは慢性腎不全となり、定期的に診察を受けなければいけなくなります。

内容治療費
再診料600円
血液検査7,850円
血液電解質検査1,650円
針1ヶ月分900円
点滴セット 6セット3,000円
点滴液6セット9,000円
内服薬(ラプロス)7,800円
合計16,800円

※動物病院と猫の状態により金額と診療内容が異なります。

この子は毎日の点滴が必要で、1日100ml行っています。点滴液と点滴パックはその子専用として再使用できますが、点滴針は毎日交換しなければいけません。

くわえて腎臓用の療法食の費用が別途で5,000円程度かかっているため、診療費は月に2~3万円程度になります。

 

診療費の平均は?

アニコムどうぶつ白書2019」によると慢性腎臓病(腎不全含む)は

・年間平均診療費 272,598円
・入院平均費用 69,003円

となっています。加えて

・平均通院日回数は15回
・平均入院日数は4.6回

であることから、腎不全が長期の治療が必要な疾患であることが分かります。

通院回数が多く定期的に血液検査を行って状態を確認しなければいけないことからも、腎不全は治療費が高額な疾患であるといえます。

腎不全は完治が難しい疾患であるため、腎不全の治療のために手術を行うことはありません。そのため1回あたりの治療費は高額にはならないものの点滴で入院するケースがあり、長期になればなるほどその費用は上がっていくと考えられます。

 

猫の腎不全(慢性腎臓病)でも入れるペット保険はある?

ペット保険に加入する前には既往歴や持病を告知しなければいけません。この告知に噓や偽りがあると「告知義務違反」となります。

多くは腎不全の既往歴があると保険の加入が難しくなります。

【腎不全の既往歴があると加入できないペット保険】
・PS保険
・SBIいきいき少短
・アイペット損保
・au損保
・ペッツベスト
・アニコム損保(慢性腎臓病の場合)
・ペット&ファミリー損保
・イーペット
・イオン(慢性腎不全の場合)
※健康状態等による引受基準は各社によって異なるため、実際の加入可否は各社にお問い合わせください。

一方で猫が腎不全でもペット保険に加入できる場合があります。加入できる場合では特約が付けられ、腎不全は補償されないケースがほとんどです。

特約とは
メインの契約に、任意で付加する特別な約束のこと。

特約付きで加入すると特定の病気は補償されませんが、それ以外は保険が適用されるため愛猫を守ることができます。

腎臓病でも約款や重要事項説明書、問い合わせなどで確認して、加入できるペット保険を探すことが重要です。

 

猫の腎不全(慢性腎臓病)はペット保険で補償される?

加入後に腎不全にかかってしまったのであれば、多くはペット保険の補償対象になります。ただし中には補償対象外の保険会社もあるため、約款や重要事項説明書などでしっかり確認しておきましょう。

さらに

一度腎臓病を発症すると、保険の更新時に腎臓病を補償対象外にするなどの条件が付く

といったケースもあるので要注意です。そのような場合には腎臓病だけでなく泌尿器系に関連する病気も補償対象外になることがあります。

約款では分からない時や疑問に思うことは保険会社の窓口に問い合わせてみると安心です。

 

猫の腎不全(慢性腎臓病)の保険金支払事例

ペット保険に加入しているとどれくらいの補償が受けられるのか確認していきましょう。

<慢性腎臓病で通院治療を行ったアメリカンショートヘア>
・診察 800円
・血液検査 4500円
・点滴 2,000円
・内服薬 4,700円
合計 12,000円
参照元:アイペット損保「アメリカン・ショートヘア

動物病院によって治療方法や金額は変わってくるものの、上記のアメリカンショートヘアは定期的な血液検査を行っておよそ12,000円かかります。

この猫さんの場合、加入している保険が

70%補償プランだと補償額8,400円

となります。つまり加入者の負担額は3,600円というわけです。

ただし保険によっては支払限度額・支払限度日数(回数)等の補償範囲が定められている場合があります。対象のペット保険の約款や重要事項説明書などで確認しておきましょう。

猫の腎不全は長期の治療が必要な疾患です。長くなればなるほど飼い主さんの負担は大きくなります。

通院が補償されるペット保険に加入することで、万が一の時でも安心して治療を受けさせることができると考えます。

 

猫の腎不全(慢性腎臓病)の予防法は?

猫の腎不全の原因ははっきりと解明されていないものの、私たちができる予防法はあります。

【猫の腎不全の予防方法】
・食事の管理
・飲水量に注意
・トイレはきれいにしておく
・感染症を予防する
・定期的な健康診断

 

食事の管理
加齢によって腎臓の機能が低下し始めるシニア猫にはリンやナトリウム、タンパク質などが少ないフードを選びましょう。
腎臓に負担が少ないものを与えることによって腎臓病予防につながります。

 

飲水量を増やす工夫
猫の体内で水分が不足すると腎臓に負担がかかり、腎不全の原因となることがあります。愛猫が水をしっかり飲める環境を作ることが重要です。
・循環式の水入れを用意する
・給水皿の設置場所を増やす
など工夫しましょう。またウェットフードでも食事と一緒に水分が摂れるためおすすめです。

 

トイレは常にきれいに
猫はきれい好きです。トイレが汚れていたりして気に入らないと、排泄を我慢することがあります。
またいつでも排泄ができる環境も大切です。猫のトイレ設置数は頭数+1が基本なため、1階と2階に一つずつなど広範囲にトイレを設置しましょう。

 

感染症予防
猫伝染性腹膜炎(FIP)や猫エイズウイルス感染症、猫白血病ウイルス感染症などのウィルスや細菌感染から腎不全になる場合があります。
これらの感染症は予防接種である程度防ぐことができるため、混合ワクチンを接種しましょう。猫を室内で飼育することも感染症を予防して腎不全を防ぐためには重要です。

 

定期的な健康診断
腎不全は症状が現れるころにはその機能の2/3が失われているといわれます。定期的に健康診断を受けることで早期発見につながります。
早めに治療を行うと進行を抑えることができるため、寿命を全うできる可能性が上がるでしょう。

 

よくある質問

愛猫の腎不全の治療費が高額で払えません。

腎臓病や腎不全などの腎炎の治療は、血液検査や点滴などが行われると高額になりがちです。もし払えない場合には動物病院に相談してみましょう。
ほかにもクレジットカードで分割払いなどの方法があります。
そのようなことにならないためにもペット保険に加入しておくことが重要です。

急性腎不全の治療後症状が出ないのですが治ったのでしょうか?

腎臓の機能は一度失うと元には戻りません。そのため「腎臓病が治った」とは言い難いのですが、そのまま症状が出ないこともあります。
定期的な血液検査で状態を確認しておき、腎臓の状態をコントロールすることが大切だといえるでしょう。

ペット保険は必要?

ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。

もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。

また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。

ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!

ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。

記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。

また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。

ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。

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【猫が腎不全でも入れる保険はある?加入方法や治療費も解説】まとめ

今回、ペット保険比較アドバイザーでは

・猫の腎不全(慢性腎臓病)の症状と原因
・猫の腎不全(慢性腎臓病)の治療方法と診療費
・猫の腎不全でも入れるペット保険
について解説してきました。
猫の腎不全は猫の多くがかかる疾患で、治療費も高額になりがちです。
万が一に備えて、愛猫が健康なうちにペット保険の加入を検討しておきましょう。
ペット保険比較アドバイザーではペット保険に関する記事も掲載しておりますので、ぜひご活用ください。