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ペット保険で去勢・避妊手術は補償の対象外?費用や保険適用も解説!

2023年9月8日

ペット保険 比較

ペット保険で去勢・避妊手術は補償の対象外?費用や保険適用も解説!サムネイル

犬猫の避妊・去勢手術は基本ペット保険で補償対象外ですが、乳腺腫瘍等で治療の一環として避妊・去勢手術の治療費は補償の対象です。自治体から避妊・去勢手術の補助金がでる事もあります。

犬や猫を飼い始めて、去勢・避妊手術をするかどうか悩む飼い主さんも多いでしょう。
手術になるので、それなりに費用もかかることです。
ペットの去勢・避妊手術が保険の補償対象になるかどうか気になっている人も多いのではないでしょうか。

この記事では

・犬や猫の去勢・避妊手術費用
・各自治体の補助金制度
・去勢・避妊手術のメリット・デメリット
について解説します。
最後までお読みいただければ、「犬や猫の去勢手術費用」「去勢・避妊手術のメリット・デメリット」がわかるようになっていますので、ぜひ最後までお読みください。


 

犬や猫の去勢・避妊手術費用はペット保険で適用できない

犬や猫の去勢手術費用は、基本的にはペット保険の補償対象になりません。

ペット保険とは、健康なペットが病気やケガをしてしまった時に、治療や通院、入院にかかった費用を補償してくれるものです。

そのため、動物の去勢・避妊手術は、病気ではなく予防目的の手術となるため、保険適用外となります。

ワクチン接種や健康診断などにも同じことが言えます。

 

去勢・避妊手術はどのくらいの費用がかかる?

ペットの去勢・避妊手術の費用がどれくらいかかるか、犬・猫・うさぎに分けて解説していきます。

犬の場合

犬の去勢・避妊手術の平均的な費用は以下の通りです。

・去勢手術:中央値17,650円
・避妊手術:中央値26,780円(卵巣切除)、27,413円(卵巣子宮切除)

見て分かるように、メスの避妊手術の方がオスの去勢手術よりも料金が高いです。

この金額に診察料、薬代などがプラスされていきます。

通常、手術の前に身体検査や血液検査によって、手術を受けられる体調かどうかを確認します。

また、この料金は一般的な開腹手術の料金です。

最近では腹腔鏡手術を行う動物病院も増えていて、その場合は高度な技術や機械が必要で、さらに高額になります。

その他の費用には以下のようなものがあります。

・診察料
・検査
・全身麻酔
・注射
・内服薬
・抜歯 など

犬の大きさによって麻酔や薬の量が変わるため、全体の費用には差があります。

入院となった場合は、別で入院費用がかかります。

手術と合わせて合計すると、去勢手術は小・中型犬で20,000~30,000円前後、大型犬で30,000~40,000円前後です。

避妊手術の相場は、小・中型犬で30,000~60,000円、大型犬で60,000~80,000円程度です。

猫の場合

ネコの去勢・避妊手術費用の中央値は以下の通りです。

去勢手術:12,652円
避妊手術:19,833円(卵巣切除)、20,986円(卵巣子宮切除)

猫の場合も、犬と同様にメスの避妊手術の方が少し高く、体重によっても料金が変わってきます。

犬よりは少し去勢・避妊手術それぞれ費用が低くなる傾向があります。

手術費用の金額にプラスして検査代や薬代が含まれます。

その他の費用を含めると、去勢手術15,000~20,000円、避妊手術20,000~25,000円程度です。

うさぎの場合

うさぎの去勢・避妊手術の検査費用などを含めた費用は以下のようになります。

去勢手術:20,000~50,000円
避妊手術:30,000~50,000円
うさぎも犬・猫と同様に手術前に検査を行います。
うさぎは、犬・猫が全身麻酔で使用する「気管チューブ」という酸素とガス麻酔を流し込む管を入れる技術が難しく、使える獣医師が少ないことから、麻酔管理が難しいと言われています。
そのため、うさぎの去勢・避妊手術は、犬・猫に比べてできる動物病院が限られます。
手術自体の難易度は犬・猫とそれほど変わりませんが、特に避妊手術は卵巣周囲の組織が脆く、非常に神経を使う手術となります。
また、うさぎはストレスに弱い性質を持っていて、術後は食欲不振になることが多いです。
食欲の低下によって致死的な経過になることもあるため、術後は胃腸の動きを促すための薬の服用や食事の補助をするなどの管理が必要です。
環境の変化にも弱いので、入院せず手術した日に退院させることが多くなっています。

各自治体が去勢・避妊手術の費用を補助してくれる?

ペットの去勢・避妊手術はペット保険の適用外ですが、多くの自治体が犬・猫の避妊手術の費用を補助する制度を設けています。

動物愛護、捨て犬、捨て猫問題の対策として取り組まれていることです。

ただし、金額や条件は各自治体によって異なり、補助金制度のない自治体もあります。

飼い犬、飼い猫の去勢・避妊手術に補助される金額は、多くが1,000~5,000円前後です。

例えば、茨城県水戸市の場合では以下の様になっています。

飼い犬・飼い猫の不妊去勢手術補助金

去勢手術避妊手術
3,000円4,000円

(令和5年度)

条件は、一般家庭での飼い犬・飼い猫であること、手術後も引き続き水戸市の住所を有すること、市税を滞納していないことなどがあります。

犬の場合は、水戸市に犬の登録があり、狂犬病の注射剤票の交付を受けていることが条件に加わります。

ペット保険の補償対象とならなくても、助成金がもらえれば、自己負担しなければならない費用を抑えることができます。

助成金の有無や条件は、自治体によって異なるので、自分の住んでいる地域が対象となっているかどうか、お住まいの地域のホームページや窓口で確認しましょう。

乳腺腫瘍の摘出と同時に避妊手術をする場合の値段は?

乳腺腫瘍は、乳腺にできる腫瘍のことで、避妊手術をしていない高齢のメスによく発症する傾向があります。

メスに多いですが、稀にオスに発生することもある病気です。

乳腺腫瘍の明確な原因は分かっていませんが、性ホルモンが関係していると考えられています。

また、1歳までに肥満になってしまうとリスクが高いとも言われています。

早期に避妊手術を行うことで、悪性の乳腺腫瘍の発生率が抑えられることでも知られています。

めての発情前に避妊手術を行うと最も発生率が低く、犬も猫も90%以上の確率で予防効果があります。

避妊手術の時期と乳腺腫瘍の発症率の関係は以下のとおりです。

犬の場合
初回の発情前に手術をした場合:0.05%
2回目の発情前に手術をした場合:8%
3回目の発情前に手術をした場合:26%
5歳以降に手術をした場合:予防効果は期待できない
猫の場合
生後6ヶ月齢までに手術をした場合:9%
生後7~12ヶ月齢までに手術をした場合:14%
2歳以降に手術をした場合:予防効果は期待できない

避妊手術は、このような性ホルモンが関係する病気の予防にもなるのです。

乳腺腫瘍を発症し、摘出手術をした場合の費用と、摘出と同時に避妊手術をした場合の費用を紹介します。

動物の種類摘出手術摘出手術+避妊手術
5~30万10~35万
5~25万8~30万
うさぎ10~20万10~30万

乳腺腫瘍の手術費用は、乳腺腫瘍の数や乳腺をどれくらい取るかによって料金の差が出てくるため、幅が大きいです。

小さな腫瘍を1つ切除するだけなら5~8万円前後、片側の乳腺を全て取る場合は15~20万、両側の乳腺を取る場合25~30万円程度になります。

犬は特に乳腺腫瘍の発生率が高く、良性と悪性の比率は50%程度とされています。

猫とウサギの場合は、犬よりも発生率は少ないですが、発生した場合の悪性腫瘍である可能性は80~90%と非常に高いです。

犬、猫、ウサギも乳腺腫瘍の予防のためには、避妊手術が効果的になるので、初回発情前の早期の避妊手術が推奨されます。

 

犬や猫に去勢・避妊手術は必要?メリットとデメリットを紹介

日本で飼育されている犬の50%以上、猫の80%以上が去勢・避妊手術を行っているというデータがあります。

動物の去勢・避妊手術は、なぜ必要なのでしょうか。

犬や猫の去勢・避妊手術には、メリットが多いですがデメリットもあります。

ここからは、犬猫の去勢・避妊手術のメリット・デメリットについて解説していきます。

 

病気を防げる?犬や猫の去勢・避妊手術のメリットとは

まずは去勢・避妊手術のメリットについて解説します。

【生殖器官系の病気の予防】

去勢・避妊手術によって、オスは精巣、メスは卵巣(または+子宮)の生殖器を切除するためを切除するため、生殖器系の病気を根本から防ぐことができます。

生殖器官系の病気は、主に以下のような病気があります。

オス:精巣腫瘍、精巣炎
メス:卵巣・子宮腫瘍、子宮蓄膿症、子宮水腫、子宮粘液種

【性ホルモン関連疾患の予防】

オスは精巣から男性ホルモン、メスは卵巣から女性ホルモンを分泌します。

去勢・避妊手術では、性ホルモンを分泌している生殖器を切除するため、性ホルモンが関与している病気の予防にもなります。

オス:前立腺肥大、会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫瘍
メス:乳腺腫瘍、糖尿病(犬)

糖尿病は、避妊手術をしていないメス犬に多く見られ、避妊手術により糖尿病のリスクを下げられることが分かっています。

犬の糖尿病の多くは、糖尿病Ⅰ型と呼ばれるもので、膵臓でつくられるホルモン「インスリン」が不足することで起こります。

インスリンが不足することで、糖の代謝に異常が起こり、血中の糖分が上昇してしまうのです。

メス犬は、発情期後にインスリン分泌が低下するため、糖尿病を引き起こしやすくなります。

そのため、避妊手術が糖尿病の予防対策となるのです。

一方、猫の糖尿病の場合は、インスリンの量は十分なのに、細胞がインスリンに対しうまく反応せず、糖がうまく利用できなくなることが多いです。

この猫に多い糖尿病は、糖尿病Ⅱ型と呼ばれ、食べ過ぎ、肥満などが関係しているため、体重管理が予防対策となります。

【望まない出産を防ぐ】

去勢・避妊手術をすることで、望まない出産を防ぐことが出来ます

特に猫は繁殖力が強く、一度交尾をすれば、ほぼ確実に妊娠します。

気を付けていても、外に脱走してしまったり、目を離した隙に交尾をしてしまうこともあります。

また、犬猫は一度に平均4~8匹の子供を産みます。

生まれてきた子供たちを自分で面倒みれなければ、他に里親を探さなくてはなりません。

望まない妊娠は、飼い主さんの負担がかなり大きいものです。

子供を産ませる予定がないのであれば、去勢・避妊手術を行うようにしましょう。

【問題行動の減少】

メスの犬猫には、繁殖に備えるための発情期というものがあり、発情期中はさまざまな問題行動が増える期間です。

犬の場合、発情期中に生理のような出血があり、発情後期になると怒りやすくなったり、食欲の低下が起こったり、精神的に不安定になります。

猫の場合、大声で鳴いたり、攻撃行動、おしっこをかける行為のスプレー行動が頻繁に見られるようになります。

犬も猫もオスには発情期はなく、メスが発情期中に放出するフェロモンに反応し、興奮しやすい状態となります。

オスは、メスの発情中にマーキングが増え、食欲不振や攻撃的になることもあります。

また、脱走しやすい時期でもあるので注意が必要です。

オスの交尾がしたくてもできない状況は、とてもストレスが高く精神的な負担が大きいです。

犬も猫も去勢・避妊手術を受けることで、発情期中の問題行動、精神的な不安やストレスの抑制につながります。

犬や猫の去勢・避妊手術のデメリットとは

ここからは、去勢・避妊手術のデメリットについて解説していきます。

【肥満】

去勢・避妊手術をすることによって、ホルモンバランスが崩れ、基礎代謝が低下して太りやすくなります。

基礎代謝が落ちているので、去勢・避妊手術の前と同じ食事量でも太ってしまうことが多いです。

また、性欲がなくなることで食欲が増し、肥満へと繋がりやすくなっている状態です。

手術後は、食事の量や種類の見直して調整する必要があります。

【尿漏れ】

発生率はそこまで高くないですが、性ホルモンの分泌の減少によって尿漏れを起こしてしまうことがあります。

オスよりもメスに多く、小型よりも大型の犬で発症するケースが多く、手術して何年か経過してから起こります。

睡眠中やリラックスしている時の無意識の状態で起こりやすく、「ホルモン反応性尿失禁」と呼ばれ、ホルモン剤を用いた治療で緩和していきます。

【全身麻酔】

去勢・避妊手術は全身麻酔をして行います。

若くて健康な犬猫ではほとんど問題はないですが、リスクが全くゼロとは言い切れません。

手術中に血圧や呼吸が極端に弱まってしまったり、術中に体調の変化が起こる場合もあります。

手術前には必ず全身麻酔をかけても平気な健康状態か、身体検査や血液検査を行います。

手術後は、いつも以上に愛犬愛猫の体調に気を配ってあげましょう。

 

去勢・避妊手術の最適な時期はいつか

去勢・避妊手術を受ける時期は、メスが初めての発情期を迎える前の生後6ヶ月頃が最適とされています。

早めの時期に手術を行うことで、前述したとおり、将来起こりうる病気や問題行動のリスクを減らすことが期待できます。

オスも成犬になる前に去勢手術を行うことで、発情によるストレスがなくなり、攻撃性やマーキングなどの問題行動を減らします。

ほとんどの病院では、予防接種が終わってダニやノミ、お腹の害虫駆除が終わっていることが条件となります。

もし、生後6ヶ月を過ぎて成犬になってしまっても、決して手術が遅いというわけではありません。

ただし、メスの発情期中はホルモンの影響で血が止まりにくくなるため、手術は受けられません。

愛犬の健康状態を見ながら、手術時期のタイミングを獣医師と相談して決めるようにしましょう。

 

結局去勢・避妊手術はした方が良い?

去勢・避妊手術は、メリットもデメリットもあるということを紹介しました。

結局去勢・避妊手術はした方がいいのかという問いに対する答えは、繁殖させる予定がなければ、去勢・避妊手術はした方がいいと言えます。

デメリットもありますが、肥満以外のことに関しては発生率は低く、手術をして病気や問題行動の予防をするメリットの方がはるかに大きいです。

肥満に関しては、飼い主さんが適切な食事・運動管理を行えば防げることです。

ただ、ペットの去勢・避妊手術は、義務になっているわけではないので、手術をするかしないかを最終的に決めるのは飼い主さんです。

メリットとデメリットをしっかり理解したうえで判断するようにしましょう。

 

去勢・避妊手術がペット保険の補償対象になる可能性も?

去勢・避妊手術は、基本的にペット保険対象外と紹介しましたが、ペット保険の補償対象になるケースもあります。

ペット保険の補償対象になるケースは、病気や怪我の治療によって去勢・避妊手術が必要となった場合です。

去勢・避妊手術が必要になる病気とは、生殖器官系や性ホルモン関係の疾患です。

生殖器官系の疾患
・精巣腫瘍
・精巣炎
・卵巣・子宮腫瘍
・子宮蓄膿症
・子宮水腫
・子宮粘液種 など
性ホルモン関係の疾患
・乳腺腫瘍
・前立腺肥大
・会陰ヘルニア など
これらのような病気の治療が目的で、治療と同時に去勢・避妊手術が必要になった時に補償の対象となる場合が多くなります。

保険適用してくれるペット保険は?各社を徹底比較!

予防目的の去勢・避妊手術は全ての保険会社で補償適用外です。

予防目的の去勢・避妊手術治療の一環の去勢・避妊手術
アニコム
アイペット
ペットアンドファミリー
楽天ペット保険
PS保険
いぬとねこの保険
FPCペット保険
SBIプリズムコール
SBIいきいき小短
リトルファミリー

各保険会社で、生殖器官系に直接異常が見られ、治療の一環として去勢・避妊手術を行った場合に補償の対象となっています。

その場合は、病名の書かれた診察明細書を提出するようにしましょう。

ただし、オス犬の停留睾丸(片側または両側の睾丸が通常降りてくるはずの陰嚢まで降りてきていない状態)の場合は、保険補償対象外となります。

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発情後になりやすい?子宮蓄膿症の原因や予防方法を紹介

子宮蓄膿症は、メスの子宮内部に膿がたまる疾患で、特に犬に多く猫にはたまに発症します。

発情期が終わってから3ヶ月以内に起こりやすく、特に出産経験がない高齢犬によく見られる傾向があります。

若い犬に起こることもありますが、だいたいが5歳以降に見られることが多いです。

子宮蓄膿症の原因

発情後に子宮内の免疫が低下することによって、膣内の細菌が子宮内に進入して増殖し発症します。

原因菌となるものは、大腸菌やブドウ球菌、サルモネラ菌などです。

免疫の低下は、発情後1~2ヶ月間の黄体期に分泌される黄体ホルモン(プロゲステロン)が関係していると考えられています。

子宮蓄膿症の予防方法

子宮蓄膿症の唯一の予防法は、避妊手術を受けることです。

犬は発情期がくるたびに子宮蓄膿症になるリスクがあり、7歳以上の犬で約30%が発症すると言われています。

子宮蓄膿症は、治療が遅れると死に関わることもある緊急度の高い病気です。

治療は外科手術となるため、費用も高額で、犬の体にとっても負担が大きいものです。

子供を産ませる予定がなければ、予防のため避妊手術を推奨します。

去勢していない犬に多い?前立腺肥大の原因や予防方法を紹介

前立腺肥大は、去勢をしていない6歳以上のオス犬に多い疾患です。

猫では前立腺肥大のような前立腺の異常は珍しいです。

前立腺肥大は、前立腺が大きくなってしまうことで様々な二次的障害を引き起こします。

二次的な障害とは、排便・排尿障害、前立腺炎、会陰ヘルニア、鼠経ヘルニア、前立腺ガンなどです。

初期ではほとんど症状が見られず、進行すると、前立腺が肥大し尿道が狭くなることで、おしっこが出にくくなります。

何回もトイレに行きますが、少しずつしかおしっこが出ない状態になります。

尿が出ないことを放っておくことはとても危険で、最終的に腎機能障害から尿毒症を起こしてしまい、緊急に処置をしなければ死に至ります。

前立腺肥大の原因

前立腺肥大は精巣から分泌される男性ホルモンのバランスが、加齢によって乱れることによって起こると知られています。

前立腺肥大の予防方法

ホルモンの影響が原因で起こった前立腺肥大の予防方法は、去勢手術です。

前立腺肥大は精巣から出る男性ホルモンに影響されて起こるので、去勢をすれば前立腺肥大を防ぐことができます。

前立腺肥大になってしまった場合の治療も、去勢手術を行います。

去勢手術を行うことで、数週間以内には前立腺の大きさに変化があらわれます。

補足:去勢・避妊治療以外でペット保険の補償対象外になるもの

去勢・避妊治療は、基本的にペット保険の補償対象外ということをお伝えしてきました。

他には、どのようなケースがペット保険の補償対象外となるかを解説します。

ペット保険の補償対象外となる費用
・ワクチンなどの予防接種で防ぐことのできる病気
・予防に関する費用
・健康診断
・先天性疾患
ワクチンなどの予防接種で防ぐことの病気
犬パルボウイルスやジステンパーウイルスなどの感染症や狂犬病、猫では猫カリシウイルス感染症やウイルス性鼻気管炎などの、ワクチンによって防げる病気は保険の補償適用外となります。
予防に関する費用
病気の予防のためのワクチン接種や、フィラリア、ノミ、ダニなどの駆虫薬または薬剤投与などの処置に対する費用は保険の補償対象外です。
健康診断・代替医療
健康な体に行われる検査や健康診断は保険の補償対象ではありません。
また、アロマセラピー、漢方、ハーブ療法、温泉療法、酵素療法などの代替医療も対象外です。
身だしなみ・美容関連
ケガや病気の治療の手段としてではない、歯石取り、狼爪の除去を含む爪切り、耳掃除、肛門腺絞りなども保険の補償対象外です。
乳歯遺残、残留睾丸、臍ヘルニアに対する処置も同様です。
保険期間前からの病気やケガ・先天性疾患
基本的に、保険に加入する前から発症していた病気やケガについての保険金は支払われません。
保険に加入する前から既に獣医師により発見されていた先天性疾患についても補償対象外です。
ただし、保険の加入後に発見された先天性疾患は、各保険会社の規定によって対応が違います。
保険会社や各保険会社のプランによっても細かい条件が違うので、ペット保険に加入する前に必ず補償内容をしっかり確認しましょう。
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去勢・避妊手術が補償されないのにペット保険は必要?

去勢・避妊手術に対して保険の補償されないのにペット保険は必要?と考える人もいるでしょう。

去勢・避妊手術を行えば、生殖器官系や性ホルモンに関する病気の予防にはなりますが、他にも病気はたくさんあります。

もちろん生殖器官以外の場所にも腫瘍はできますし、異物誤飲などによって開腹手術をすることになれば15~20万円程度の費用がかかります。

また、椎間板ヘルニアは胴長短足の犬種に多いことで知られていますが、老化によってどの犬や猫にも起こる可能性がある病気です。

椎間板ヘルニアの治療費も外科手術になると20~30万円の費用がかかります。

もし愛犬愛猫が病気やケガなどで高額な治療費が必要になれば、ほとんどの飼い主さんが費用に関係なく治療して助けてあげたいと考えるでしょう。

費用が高いせいで治療をあきらめてしまうことは、非常に悲しいことで、誰もが避けたいはずです。

動物病院は自由診療で全額自己負担となるため、基本的に治療費は高額になるということをあらかじめ頭に入れておく必要があります。

ペット保険に加入しておくことは、費用面での万全な対策になります。

今は元気でも、病気やケガはいつ起こるか分かりません。

いつどれくらいの治療費が必要になってくるのか予測できることではないので、金銭面に少しでも不安があれば、ペット保険に加入しておくと安心です。

補足:手術の後はエリザベスカラーよりも術後服がおすすめ

去勢・避妊手術の後は、傷口を舐めたり噛んだりしないためにエリザベスカラーを装着するのが一般的です。

手術した部分を舐めたりすることによって、細菌感染症の恐れや、縫合糸が取れてしまい傷口が開いてしまうこともあります。

ただエリザベスカラーは、動物にとっては動きづらく不便でストレスに感じることも多いです。

そのため最近は、エリザベスカラーの代わりに術後服を着用させることが増えてきています。

術後服なら、動きを制限されることなく患部の保護ができ、他の犬や猫に患部を舐められる心配もありません

傷口に影響が少ない素材を使用していたり、抗菌処理が施されている術後服もあります。

エリザベスカラーの代わりに術後服を着させたい場合は、獣医師に相談してみましょう。

 

その他の豆知識をご紹介!

ここから、オスとメスそれぞれの特有によって起こることのある症状について解説します。

 

想像妊娠することって実際にあるの?

想像妊娠という言葉は聞いたことがある人も多いでしょう。

犬猫の場合は一般的に「偽妊娠」と呼ばれ、妊娠していないのに妊娠した時のような症状が現れることを言います。

避妊手術を受けていないメス犬に多く、犬に比べて猫に起こることは少ないです。

原因は、発情後にホルモンバランスが乱れてしまうことによって起こります。

妊娠を維持するために分泌されるホルモンが、発情後に妊娠していなくても過剰分泌されてしまい、まるで妊娠しているような体や行動の変化が見られるようになるのです。

症状には、以下のようなことがあります。

・乳房やお腹が膨らむ
・乳汁(母乳)が出る
・警戒心が高くなる
・ぬいぐるみなどを集めたり子供のように扱う
・食欲がなくなる
・嘔吐する

個体によって症状の差があり、ほとんどが数週間から約2ヵ月程度で自然に症状がなくなります。

乳腺が腫れたり乳汁が出る場合は、乳腺炎になる可能性もあり注意しなければなりません。

一度起こると、発情ごとに偽妊娠を繰り返す傾向があります。

偽妊娠は病気ではないですが、犬にとって精神的に不安定になる期間で、ストレスも大きいです。

避妊手術をすれば、ホルモンの影響を受けなくなり、偽妊娠の症状はなくなります。

 

停留睾丸という病気についても知っておこう

停留睾丸の睾丸は「精巣」を指し、精巣は本来なら成長と共に腹腔内から陰嚢(いんのう※精巣の入っている袋)内に下りてきます。

それが一定期間を過ぎても、片側または両側の精巣が陰嚢まで下りてこない状態のことを停留睾丸と言います。

他にも停留精巣、潜在精巣、隠睾(いんこう)などの呼び名があります。

停留睾丸がすぐに病気を引き起こすわけではありませんが、将来的に精巣に腫瘍ができる可能性が高くなります。

停留睾丸は、正常に陰嚢内に下りてきた精巣より、将来的に腫瘍化する確率は13倍になると言われています。

そのため、若くても予防として停留睾丸の摘出が勧められます。

症状は特になく、鼠径部に停留睾丸がとどまっている場合、触ると内股部分に小さな膨らみがあるのが分かります。

腹腔内にとどまっている場合は、触っても分かりません。

原因は遺伝が関係していると考えられているため、特に予防方法はないです。

停留睾丸と判断されるのは一般的に6ヶ月ほどで、精巣が陰嚢に下りるまで一定期間待つこともあります。

手術を行う場合、腹腔内または鼠径部にとどまる精巣の切除を行います。

停留睾丸の切除は予防となるため、基本的にペット保険補償の適用外です。

よくある質問

去勢・避妊手術は何歳までできますか?

できれば遅くても5歳頃までには去勢・避妊手術は終わらせておくのがおすすめです。ただ、手術前の身体検査や血液検査によって麻酔・手術をしても問題ないと分かれば、高齢でも手術は可能です。10歳以上を越えた高齢の場合は、麻酔や手術のリスクよりも去勢・避妊手術をした方がメリットが高いという判断ができる場合に行うようにするといいでしょう。

去勢・避妊手術後はどのように過ごせばいいですか?

去勢・避妊手術後、個体差はありますが多くが3日程で元気になります。元気そうでも手術が終わって10日~2週間は、激しい運動や高い場所への上り下りなどは避けるようにしましょう。手術した部位が腫れたり膿んだりしていないかこまめに確認して、何か異常があれば獣医師に相談してください。

ペット保険は必要?

ペットには公的な保険制度がありません。そのため治療費の自己負担額は100%です。

もしもの時に、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。

また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。

ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!

ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。

記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。

また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。

ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。

【犬猫の去勢・避妊手術はペット保険で補償対象?費用やメリットについても解説!】まとめ

今回、ペット保険比較アドバイザーでは

犬や猫の去勢・避妊手術費用
・各自治体の補助金制度
・去勢・避妊手術のメリット・デメリット
について解説してきました。
去勢・避妊手術は、生殖器系の病気の予防となったり、ホルモンの乱れによって起こる問題行動を防いでくれます。
手術による負担はゼロではありませんが、将来的に考えるとメリットは大きいと言えるでしょう。
ペット保険は犬や猫の去勢・避妊手術は保険の補償対象外ですが、自治体によっては補助金が出る場合もあるので、費用を減らせる可能性もあります。
ペット保険比較アドバイザーではペット保険に関する記事も掲載しておりますので、ぜひご活用ください。