× CLOSE

メニュー

\かんたん5秒/

ペット保険を比較する
  • HOME
  • ペット保険 比較
  • ペット保険で老犬におすすめは?押さえておくべきポイントも合わせてご紹介!

ペット保険で老犬におすすめは?押さえておくべきポイントも合わせてご紹介!

2024年3月31日

ペット保険 比較

ペット保険で老犬におすすめは?抑えておくべきポイントも合わせてご紹介!サムネイル

 

老犬は何歳から?

いつまでもかわいいペット。老犬のイメージは歩くのがゆっくりになったり、見た目の変化から老犬と判断してしまうかも知れません。

見た目は若くても老犬はある一定の年齢から老犬といわれます。では、何歳からが老犬といわれるのでしょうか。

老犬は7歳からといわれています。シニア犬という言い方もありますが老犬もシニア犬も同じ意味を指します。シニア期は7歳以降の期間のことを指します。

ペットの年齢が7歳というとまだまだ若いと思ってしまうかと思いますが、人間よりも成長も老いも犬の方がはるかに早く、犬は約人間の4倍のスピードで年を取っていきます。

小型犬・中型犬の場合と大型犬の場合では年の取り方が違うのでそれぞれ紹介していきます。

小型犬・中型犬の場合

環境省自然環境局総務課動物愛護管理室(2009)「飼い主の為のペットフード・ガイドライン」では、3歳で人間の28歳、7歳で人間の44歳、12歳で人間の64歳になると言われています。

小型犬は8歳ぐらいから中高齢期(シニア期)になり、12歳で高齢期となります。
中型犬は7歳ぐらいから中高齢期(シニア期)になり、10歳で高齢期となります。

大型犬の場合

環境省自然環境局総務課動物愛護管理室(2009)「飼い主の為のペットフード・ガイドライン」では、3歳で人間の26歳、7歳で54歳、12歳で人間の89歳になると言われています。

大型犬は1歳を迎えるときに人間の12歳ほどになると言われております。

小型犬・中型犬と比較して、早く老化を迎えやすいのが大型犬の特徴になっています。

大型犬の場合5歳から中高齢期(シニア期)に入り、8歳を過ぎると高齢期になります。

老犬にペット保険は必要か

老犬にペット保険は必要ですか?とペット保険の相談でご相談をいただくことがありました。

老犬になると増える万が一に備えて、できるだけ早めにペット保険に加入されることをおすすめします。

老犬になると保険料は正直高くなります。ですが、犬も人間と同じで、若い時よりも病気になりやすくなります。

老犬になってもできれば、健康でそして長く生きて欲しい。17歳の愛犬はペット保険に加入していたおかげで、すぐに治療に連れていってあげたり、定期的な治療を行うことができ

亡くなる半年前の介護が必要になるまで、ずっと健康でいてくれました。最後まで愛犬が健康で幸せに過ごしてあげることが飼い主の使命だと私個人としては思います。

ペット保険は治療中の病気は補償の対象外になってしまいます。だからこそ、少しでも健康体のうちにペット保険に加入することをおすすめします。

老犬が新規で加入できるペット保険は、12歳以上は2社、13歳以上は1社と少ない

「今まで元気で病気知らずだけれど、高齢になったので保険に加入しておいたほうがいいかな」。そう思っている方もおられるのではないでしょうか?

ペット保険も、人の保険と同様に「新規加入年齢の上限」が各保険会社によって定められています。

ここでは、高齢のペットが新規加入できるペット保険について詳しく解説します。

12歳以上の老犬が入れるペット保険は2社のみになります。

保険会社/プラン名新規加入年齢上限

補償範囲

アニコム損保
「どうぶつ健保しにあ」
8歳以上~年齢の上限なし
入院・手術特化型
アイペット損保「うちの子」

「うちの子ライト」

12歳11か月まで

通院・入院・手術(うちの子)
手術・手術に伴う連続した入院(うちの子ライト)

 

【老犬におすすめのペット保険は?】10歳以上の老犬が新規加入できる9社を比較

ペット保険は新規で加入できる上限年齢が各保険会社によって異なります。

気にいった保険が見つかっても、高齢になればなるほど加入が難しくなり、保険料も高くなりがちです。

また、既往症や持病がある場合は加入を断られたり、加入できても条件付きとなる可能性があります。

実際に10歳の老犬が加入できる弊社で取り扱っているペット保険は以下9社になります。

8歳以上年齢の上限なし】手術・入院特化型

・アニコム損保  :どうぷつ健保しにあ

12歳11か月まで入れる保険】 フルカバー型※/手術・入院特化型
・アイペット損保 :うちの子/うちの子ライト

10歳11か月まで入れる保険】フルカバー型
・楽天ペット損保 :スーパーペット保険
・日本ペット少短 :いぬとねこの保険

【10歳11か月まで入れる保険】「がん・良性腫瘍・骨折」特化型 オプションとして「脱臼」も追加できる
・チューリッヒ少短:犬のがん保険

※フルカバー型とは通院・入院・手術のすべてを補償対象にしている保険

 

次に簡単にこれらの保険の補償内容を比較してみます。

老犬のペット保険を選ぶ際に特に注意したいのは

■ 高齢期にかかりやすい病気が補償されるか?

老犬がなりやすい歯周病やてんかん、椎間板ヘルニアなどが補償対象になっているかどうかは非常に重要なポイントです。特に歯周病はペット保険の請求件数が多いものになりますが、歯科治療や口腔内の治療を「補償対象外」に指定している保険会社があるので、きちんと確認をしましょう。

※既に治療中の場合はいずれの保険会社でも補償の対象外になります。

■ 更新時に条件が付かないこと

犬も高齢になるとやはり病気が増えてきます。特に気をつけたいのが「悪性腫瘍」「心臓病・慢性腎臓病などの慢性疾患」など。

ペット保険会社によっては、高額な治療費のかかりがちな悪性腫瘍や慢性疾患になると、次年度から「保険を引き受けてもらえない」「その傷病を補償対象外に指定される」場合があります。

また、年間の保険金が補償限度額に達すると保険が失効になり、次年度の更新ができない保険会社もあります。これらのことを踏まえて保険内容をチェックしてみました。

ペット保険の補償限度額は「年間利用回数の上限や1回の補償の上限額を定めている」「年間の補償限度額のみを定めて回数や1回の限度額を指定しない」という2つのパターンがあります。

【10歳の老犬が加入できるペット保険9社の比較】

かかりやすい病気の補償

歯周病/てんかん/椎間板ヘルニア」

免責金額の設定限度額の中で年間の
利用回数制限
更新時の条件
(自動更新)
アニコム損保
どうぶつ建保しにあ
なしあり〇(「継続契約特約」が適用されている)
アイペット損保
うちの子
なしあり〇(「継続契約特約」が適用されている)
楽天損保
スーパーペット保険
なしあり×
日本ペット少短
ネクスト
×選択できるなし×
チューリッヒ少短
犬のがんほけん
がん・骨折のみなしなし×

※ 自動更新とは・・・保険の利用回数、保険金の請求額、かかった病気に左右されることなく保険が更新できるものをいいます。逆に自動更新でない場合は、更新時に毎回審査をして、状況によっては特定の傷病が補償対象外になったり、保険加入を断られる場合があります。
※ かかりやすい病気の補償欄は、歯科治療、椎間板ヘルニア、てんかんなど老犬のかかりやすい病気を補償対象外にしているペット保険に×をつけています。

 

【シニア期の保険料】

10歳11歳12歳13歳14歳15歳
アニコム(犬A)
しにあ(入院・手術のみ)
3,4203,4603,4803,1903,5003,510
アイペット(犬A)

うちの子(フルカバー型)

6,9907,7208,510    以降据え置き
楽天ペット保険(小型犬)

スーパーペット保険

6,5307,9908,9909,64010,6401,1740
日本ペット少短(小型犬)

いぬとねこの保険ネクスト

6,5308,23010,00011,45015,380 以降据え置き
チューリッヒ少短(小型~中型犬)
犬のがん保険
4,2304,2305,580     以降据え置き

保険料比較:各社それぞれの70%補償プランの比較です(特約・割引なしの場合)
日本ペット少短:ネクストの基本保険料には歯牙特約とパテラ特約が含まれます。
小型犬など、最も保険料の安い犬種に合わせています。

 

10歳以上12歳11ヶ月までの老犬におすすめのペット保険はコレ!アイペット『うちの子』

ここでは、補償範囲・補償内容・更新時の条件などを綜合的にみて、老犬におすすめできるペット保険を解説します。

10歳以上、12歳11か月までの老犬におすすめのペット保険は

アイペット損保「うちの子」!

2024年2月現在、フルカバー型のペット保険の中で最も高齢なペットが新規加入できるペット保険です。

 

アイペット損保「うちの子」のおすすめポイント

■ 老犬がかかりやすい病気を手厚くカバー
(補償対象となる傷病は業界最高レベル)

■ 対応動物病院なら窓口精算が可能
(全国の動物病院の半数以上と提携)

■ 12歳以上の保険料は上がらない
(保険料はやや高めだが高齢期の保険料がどんどん上がることはない)

■ 更新時の条件追加や継続を断ることがなく終身で補償 「継続契約特約」があるため

■ 待機期間や免責金額が設定されていない

■ 保険金が年間最大補償金額の限度額の中で多く支払われても、次年度の保険料には影響しない

アイペット損保「うちの子」がカバーしている傷病は業界トップクラスです。その点では安心して加入できるでしょう。

また、更新時に条件が付くことはなく、加入後に発症した傷病は終身で補償されます。

前年度にかかった病気によって条件がつくことや、保険の利用状況による割増がないので、安心してご利用いただけます。                                   引用:アイペットHP

 

『うちの子』の補償内容

補償割合

50%

70%

アイペット損保
(うちの子)
アイペット損保
(うちの子)
通院補償日額上限12,000円12,000円
限度日数22日22日
入院補償日額上限12,000円30,000円
限度日数22日22日
手術補償1回 上限額100,000円150,000円
上限回数/年2回2回
年間最大補償額
 
72.8万円122.4万円

『うちの子』の保険料(単位:円)月払の場合

50%補償プラン70%補償プラン
犬 A犬B犬C犬A犬B犬C
0歳2,4802,8903,8403,0903,6604,990
1歳2,4802,8903,8403,0903,6604,990
2歳2,4802,8903,8403,0903,6604,990
3歳2,7503,0704,2603,4903,8905,580
4歳3,0403,3104,8503,8904,2306,370
5歳3,3403,5705,4704,3104,5907,200
6歳3,6503,8306,0804,7504,9508,060
7歳3,9804,2206,7305,1905,4909,020
8歳4,3304,6607,4105,6706,1109,980
9歳4,8005,2408,2906,3306,93011,210
10歳5,2705,8509,1506,9907,78012,550
11歳5,8006,60010,0107,7208,82013,910
12歳~
終身
6,3607,60011,4608,5109,95015,650

アイペットでは犬種分類(犬A・犬B・犬C)により保険料を決定しています。犬種分類は犬種分類表でご確認ください。雑種の場合は成犬時の予想体重により分類されます。
犬A:12kg未満、犬B:12kg~20kg未満、犬C:20kg以上

 

13歳、14歳、15歳、16歳以上の老犬が新規で入れるペット保険はコレ!アニコム『どうぶつ健保しにあ』

犬や猫が13歳を過ぎても新規加入できる唯一のペット保険です(2024.2月現在)
治療費が高額になりがちな「入院・手術」特化型の保険
 【「どうぶつ健保しにあ」のおすすめポイント】

■ 加入年齢上限なし!

■ 窓口精算ができる

■ 高額になりがちな手術と入院をカバー

■ 保険金請求が簡単!

■ 保険料もお手頃

■ 更新時に条件がつくことがない

■ 保険だけじゃない!使えるサービスが付帯

8歳を越えると病気のリスクが高くなるだけでなく、入院や手術の費用も高額になりがちです。

「どうぶつ健保しにあ」は、8歳以上の犬・猫の入院や手術にしっかりと備えた保険商品です。

手術・入院に特化したプランの中には「手術に連続した入院のみが補償される」ものもありますが「しにあ」は日帰り手術や、手術なしの入院のみでもOK

【注意点】

「しにあ」は「どうぶつ健保」対応病院における入院・手術の診療費、もしくは対応病院から紹介された動物病院での治療のみ補償の対象です。

『どうぶつ健保しにあ』の補償内容

新規加入年齢8歳以上 何歳でも加入できる
補償割合50%補償プラン・70%補償プラン
通院補償×
入院補償
手術補償
補償限度額/日
(通院)
×
補償限度額/日(入院)50% 10,000円/年20日
70% 14,000円/年20日
補償限度額/回(手術)50% 100,000円/年2回
70%  140,000円/年2回
窓口清算
待機期間病気のみ30日
免責×
LINE請求×
健康割増引制度×
多頭割引
腸内フローラ検査
迷子捜索サービス

「どうぶつ健保しにあ」では、アニコム独自の付帯サービス「腸内フローラ」検査(税込み8800円)が毎年1回無料で受けられます。

腸内フローラの状態がよいと病気になりにくい(保険の請求件数が少ない)ということが分かっています。入院・手術に特化した「しにあ」でも、腸内フローラ検査で腸内年齢が若いとフルカバー型の「ふぁみりぃ」へ乗り換えができるのも大きなメリットです。

 

『どうぶつ健保しにあ』の保険料

アニコムでは独自の犬種分類をしており(A~Eのクラス分類)、それに従って保険料を定めています。クラス分類も併せてご覧ください。

雑種の場合:10㎏未満「クラスA」・10~30㎏「クラスC」・30~45㎏「クラスD」・45㎏以上「クラスE」となります。

注意すべきは、アニコムの犬種クラス分類は体重のみで分類されていません。例えば一般的には小型犬に分類されているシー・ズーは「Dクラス」、パグも「D」クラスなどという例もありますので必ず確認をしましょう。

 

【しにあ 50%プラン(補償割合50%)の月払保険料 単位:円】

年齢/クラスAクラスBクラスCクラスDクラスEクラス
8歳2,4602,5002,6703,0603,510
9歳2,6302,6402,8603,2603,750
10歳2,7602,8103,0703,4703,850
11歳2,7802,9603,2803,6803,910
12歳2,8002,9803,3503,7903,950
13歳2,8103,0003,3803,8203,980
14歳2,8203,0003,4003,8504,000
15歳2,8203,0103,4203,8704,020
16歳2,8203,0103,4303,8804,030
17歳2,8203,0103,4303,8904,030
18歳2,8203,0103,4403,8904,040
19歳2,8203,0103,4403,8904,040
20歳2,8203,0203,4403,9004,040

※ 21歳以降は20歳の基本保険料となります。

【しにあ 70%プラン(補償割合70%)の月払保険料 単位:円】

年齢/クラスAクラスBクラスCクラスDクラスEクラス
8歳3,0003,0703,2903,8404,480
9歳3,2503,2603,5604,1204,800
10歳3,4203,5003,8504,4104,940
11歳3,4603,7104,1604,7105,030
12歳3,4803,7404,2504,8605,090
13歳3,4903,7504,3004,9105,140
14歳3,5003,7704,3304,9505,170
15歳3,5103,7704,3504,9705,180
16歳3,5103,7804,3604,9905,200
17歳3,5103,7804,3705,0005,210
18歳3,5103,7804,3705,0105,210
19歳3,5103,7804,3805,0105220
20歳3,5103,7804,3805,0205,220

※ 21歳以降は20歳の基本保険料となります。

 

老犬がかかりやすい病気と治療費は?高齢になればなるほど病気のリスクは高まる

犬も人間と同じで、高齢になるほど病気のリスクは高くなってきます。ペット保険が新規加入年齢制限を設けている理由でもあります。

老犬がかかりやすい主な病気

老犬がかかりやすい主な病気をいくつかピックアップします。

歯周病犬も年齢を重ねるごとに歯周病の発症率が上がり、放置すると歯が抜け落ちるのみならず、炎症部位から血管に入り込んだ細菌が心臓病などの引き金になることもある。高齢になると歯周病の治療自体が困難な場合も出てくる(治療に必要な全身麻酔のリスクが高く麻酔がかけられない)。
皮膚病犬の皮膚は人よりも薄く、非常にデリケート。皮膚のバリア機能が低下すると皮膚の状態が悪くなり、乾燥しすぎたり脂っぽくなったりする。犬も高齢になると皮膚のバリア機能が落ち、皮膚病にかかりやすくなる。
椎間板ヘルニア老化、外傷、激しい運動、遺伝などが原因で椎間板が変性して突出し、脊椎の上にある太い神経(脊髄)を圧迫することで起こる病気。軽度であれば経過観察や内服薬による治療だが、重度になると手術が必要になることもある。一般的には若いときに発症しやすいが、ミニチュアダックスは高齢期に発症することもあるので要注意。椎間板ヘルニアで脊髄がダメージを受けると神経の伝達に支障をきたし、脳や内臓の働きにも影響が出てくる。代表的な症状として首や腰の痛み、足の麻痺が挙げられる。
関節炎軽度であれば経過観察や内服薬による治療。重度になると手術が必要になることもある。高齢期に多いのは変形性関節炎で、加齢が原因で生じる場合は完治困難となり、消炎鎮痛剤の服用など対症療法をおこなう。体重管理に努め、運動制限が必要。
内分泌疾患ホルモン関連の疾患で高齢犬に多いのは副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)・甲状腺機能低下症(アジアジソン病)・糖尿病などが挙げられる。これらは内服治療やインスリン注射が必要になり、治療は終生必要。
心臓病多くは僧帽弁閉鎖不全症。内服治療(対症療法)が主流。現在では手術も可能となっているが、高齢犬は体力・麻酔のリスクを考えると難しくなる。
慢性腎臓病高齢犬に多い病気。治療は症状に応じた対症療法が主流で、完治することはない。病状が進むと皮下点滴を定期的に行う必要性がでてくる。人の場合人工透析が選択肢にはいるが、動物の場合は一般的ではない。
腫瘍犬も高齢になると悪性腫瘍(癌)の発症率が増加し、死因の1位を占めている。基本的には手術適用だが、抗がん剤や放射線治療を単独、または手術に並行しても行われることもある。高齢で手術が不可能な場合は緩和ケアという選択肢もある。
認知症犬の認知症は10歳ころからみられるようになり、13歳を過ぎると急増すると言われている。内服薬やサプリメントを使用する場合もある。
子宮蓄膿症未避妊で出産経験がない、または最後の出産から時がたっている女の子は要注意。子宮内の細菌感染が原因。緊急性を要するので早急に手術をしないと命を落とす。犬は閉経がないため、発情は続き、続いている限り発症の危険性があるので様子観察必要。

 

老犬の病気にかかる治療費

治療費については犬の状態や治療を受ける動物病院によって大きく異なります。参考程度に見てください。

【手術費用】

大手ペット保険会社のデータによる手術理由と治療費を件数の多い順に並べると以下のようになります。

病名中央値(円)平均値(円)
歯周病/歯肉炎50,45061,547
その他の皮膚腫瘍69,66084,586
消化管内異物/誤飲105,009128,024
乳腺腫瘍/乳腺腫瘤102,249119,208
膝蓋骨(亜)脱臼196,776220,711
子宮蓄膿症138,456155,240
全身の腫瘍90,974117,702
外傷(挫傷/擦過傷/打撲)113,735187,078
歯根膿瘍/根尖膿瘍54,01166,588
10骨折(前肢)168,696190,655

引用:アニコムどうぶつ白書2019 犬の手術TOP10 (手術1回あたりの診療費)

【悪性腫瘍の治療費の場合】

悪性腫瘍は、高齢の犬に多く発生し、犬の死因で最も多い疾患です。

アニコム研究データによると、悪性腫瘍の発症率は7歳で10.1%10歳では17.5%、実に6頭に1頭の割合で発症するという数字が出ています。

体の表面に発生することが多く「何かしこりがある」と気付くことが多いのですが、体の中にできることもあります。
腫瘍自体は痛み伴わないことが多いのですが、発生部位や大きさによっては周囲の器官に影響を与え、様々な症状が出ることがあります。

犬の体にしこりがあることに気付くと、そのしこりの正体が何かを確定診断する必要があります。針生検や病理診断、血液検査、場合によってはレントゲン・エコー・CTなどの画像診断を実施します。

基本的な治療法は手術ですが、ケースによって抗がん剤治療や放射線療法を併用または単独で行う場合もあります。

【治療費】

腫瘍を早期発見できて、手術でうまく切除できれば、再発もなく元気にしごしている犬もたくさんいます。その一方で治療費が100万円を超えることも珍しくありません。

・針生検査    2,000~5,000円
・病理検査    1~2万円
・手術費用    10~15万円程度
・抗がん剤    1回 2万円~2回/週 半年から1年継続
・放射線     1回 5万円程度(全身麻酔必要) 1クール15~20回

悪までも一例にすぎません。犬の状態や動物病院によって治療費は大きく異なります。

 

【心臓病の場合】

まずは心臓の状態を把握するために聴診や身体検査を行い、レントゲン、超音波検査、心電図検査、血液検査を行います。

治療は外科手術よりも、血管拡張剤や強心剤、利尿剤などを状態に応じて服用する内科治療が一般的です。

これらの内服薬は心臓を治す薬ではなく、心臓の働きを助け、身体に溜まった余分な水分を尿として排出し、症状を改善し病気の進行をなるべく遅らせるための薬なので、途中でやめることなく飲み続ける必要があります。

【治療費】

動物病院での治療費は自由診療のため、同じ内服薬でも病院によって費用は異なります。

・レントゲン検査     5,000円程度
・心電図         3,000円~
・心エコー        5,000円~
・血液検査        15,000円
・内服薬         200~1,000円/日

内服薬は、長期間の服用が必要なため、治療費の累積は高額になる可能性があります。

重度になると、肺水腫による呼吸困難など、さまざまな症状が出てくるため高額な医療費が必要になります。

 

【内分泌疾患の場合】

内科的治療が中心となります(費用は犬の大きさ、症状、使用する薬、かかっている動物病院によって異なります)。

治療費の大まかな目安

・糖尿病:インスリン注射(2~3万円/月)
・甲状腺機能低下症:血液検査10,000~15,000円 内服薬5,000~15,000円/月
・クッシング症候群:1回300~600円 一日2~3回:18,000~36,000円/月

高額な内服薬が必要な場合、海外の製品を個人輸入代行業者などを通じて安価で入手できる場合もありますが、日本で認可されていない薬についてはペット保険では補償されません。

 

【慢性腎臓病の場合】

慢性腎臓病は、なんらかの原因によって腎臓に障害がおこり、それに伴って比較的穏やかに症状が進んでいく病気です。

原因のひとつに加齢があげられます。他には、細菌感染、薬や毒物による中毒、免疫疾患、心臓の病気や事故による血流量の低下などさまざまなことが引き金となる場合もあります。

分かりやすい症状として「多飲・多尿」があるので、最近水をよく飲みだした、おしっこも多い、という場合には要注意です。

注意しなければならないのは、症状に気付く段階ですでにかなり病状が進んでいる状態です。完治することはなく、対症療法や病気の進行を遅らせる治療が中心になります。

治療費 ペット保険会社の統計によると

・年間通院回数 平均 13.1回
・平均治療費     243,349円
・中央値:      53,589円

治療費の一例(通院)

・診察料 500円
・血液検査 5,000円
・皮下点滴 2,000円

 

以上、老犬がかかりやすい病気と治療費の例を説明しました。では老犬がペット保険に加入する際にはどのような点に注意したらよいのか説明します。

 

老犬が新規でペット保険に入る際の注意点

今は元気な老犬も、いざペット保険に加入するとなると、過去にかかった病気によって保険会社の対応は以下のようになります。

・問題なく加入できる
・加入できない
・その病気や部位を補償対象外とすることを条件に加入できるという3パターンがあります。

①持病や既往歴によっては加入できない

【老犬が入れるペット保険各社の引受け不可の病気】

各ペット保険会社によって、引受不可の病気が異なります。その内容を公表している保険会社もありますが、告知内容によって個別に判断し基準を公表していない保険会社もあります。

ペット保険会社引受不可の病気
アイペット損保過去に以下にあげる病気であると診断されたことがある場合、ご契約をお引受できません。

心疾患・腎疾患・副腎疾患・肝胆疾患・糖尿病・フィラリア感染症・悪性腫瘍・脳、神経系疾患・甲状腺疾患・ホルネル症候群・猫伝染性腹膜炎(FIP)・猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ、FIV)・猫白血病ウイルス感染症(FeLV)・バベシア症・ヘモプラズマ症(旧:ヘモバルトネラ症)

アニコム損保以下の病気に罹患している、または罹患している疑いがある場合には、契約のお引受自体いたしかねますので、あらかじめご了承ください。

悪性腫瘍・慢性腎臓病・糖尿病・肝硬変(肝線維症)・副腎皮質機能低下症(アジソン病)・副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
甲状腺疾患・免疫介在性血小板減少症・免疫介在性溶血性貧血
巨大結腸症・巨大食道症(食道拡張症)・膵外分泌不全
猫伝染性腹膜炎(FIP)・猫白血病ウイルス感染症・バベシア症
ヘモプラズマ症(ヘモバルトネラ症)

※上記の病気以外でもケガ・病気等の履歴によりお引受ができない場合もあります。(審査の基準について開示することはできません。)

チューリッヒ小短①腫瘍系の異常(悪性腫瘍・良性腫瘍・肥満細胞腫・インスリノーマ・腫瘤(皮膚のできもの等)など)

②消化器系の異常(巨大食道症、炎症性腸疾患 など)

③胃・肝胆・泌尿器系の異常(肝硬変、慢性肝炎 など)

④免疫系の異常(尿崩症、副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)、甲状腺機能低下症、リンパ管拡張症 など)

⑤骨格系の異常(骨折、環軸亜脱臼、股関節形成不全、膝蓋骨脱臼(パデラ)、大腿骨頭壊死症(レッグペルテス病)など)

⑥その他の異常(停留睾丸、子宮蓄膿症 など)

⑦現在までに、獣医師による経過観察中の症状や、獣医師の診察・治療・投薬・検査(定期的な診察・検査を含む)は受けていない場合、様子がおかしい症状はありませんか?(生まれつきの異常を含みます。)

(例)

  • 腫瘍や腫瘤(皮膚のできもの等)がある
  • 血便や血尿がみられる
  • 歩き方がおかしい
  • 四肢の欠損や変形などの異常がある
  • 獣医師から注意を受けている症状がある
日本ペット少短悪性腫瘍・腎不全・糖尿病肝硬変(肝線維症)・副腎皮質機能低下症(アジソン病)・副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
甲状腺疾患・免疫介在性血小板減少症・免疫介在性溶血性貧血・膵外分泌不全・猫伝染性腹膜炎(FIP)・猫白血病ウイルス感染症(FeLV)・猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ、FIV)・門脈シャント・門脈体循環シャント(PSS)・犬糸状虫症(フィラリア)・脳疾患(脳炎など)・神経疾患(てんかん発作・けいれん発作を含む)・
巨大結腸症・巨大食道症(食道拡張症)
バベシア症・炎症性腸疾患(IBD)
楽天損保肝不全・肝硬変・膵外分泌不全(EPI)・リンパ管拡張症・巨大結腸症・巨大食道症(食道拡張症)・腎疾患(腎炎・腎不全・腎結石など)・脳疾患(脳炎・水頭症)・免疫介在性血小板減少症・免疫介在性溶血性貧血・犬糸状虫症(フィラリア)・副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)副腎皮質機能低下症(アジソン病)・甲状腺疾患・悪性腫瘍

上記のように、引受不可の疾患について公表しているペット保険と、そうでない保険会社があります。公表している保険会社においても審査の結果上記以外の疾患でも加入できないケースもあります。

保険加入を断られた場合は、いずれの保険会社も理由を明示することはありません。

②かかった病気が補償対象外とされる可能性もある

シニア期になって新規でペット保険に加入する場合、過去に何らかの病気で動物病院を受診した経験や、現在経過観察中の病気があるケースも多く見受けられます。

そのような時に出てくるのが「特定傷病除外特約」です。

「特定傷病除外特約」とは文字通り「今かかっている、もしくは過去にかかったことのある特定の病気やケガを補償しないことを条件に」保険に加入できるという特約です。もちろん、その他の病気やけがは補償されます。

この基準は各ペット保険会社によって異なります。

補償対象外の傷病は保険証券や保険証に明示してあります。

【特定傷病除外特約】アニコム損保の例を挙げると

どうぶつ健康保険証・保険証券等記載の特定のケガ・および病気・先天性異常に関する診療費を保険金支払いの対象としない場合に付帯される特約です。

弊社では、契約のお申込みをいただく時点で治療中・経過観察中の傷病がある場合、また完治している場合も再発性が高い傷病等、既往歴によっては、事前に「特定傷病除外特約」の付帯をお伝えし、了承いただいた上で契約の引受けを行っております。

このように、既往歴によってはペット保険に加入できても、その傷病が補償の対象にならないことがあります。

 

③告知は正しく行う

ペット保険は、飼い主さまがペットの病気やケガの治療費に備えるために加入する保険であり、加入者が出し合った保険料で相互を扶助する制度です。

そのため、リスク(健康状態が悪い・高齢で病気にかかりやすいなど)のあるペットが保険に加入すると、加入者間で公平性を保つことができなくなり、保険制度が成り立たなくなります。

それを防ぐために、加入者は契約をする時に、ペットの健康状態や過去の病歴などを正確に申告することが求められます(告知義務)。

ペット保険加入に際しては、その告知内容に従って、保険会社は「保険を引き受けるか」「引受けないか」という引受審査を行います。告知内容は各保険会社によって多少異なりますが、以下のようになっています。

【告知内容】

■ 現在の健康状態
■ 既往症(これまでに罹った病気やケガについて)
■ 過去〇か月以内に病気やケガで治療を受けた内容(傷病名・治療内容・治療期間・動物病院名)
■ 他社で加入のペット保険契約の有無とその満了日

以下は保険料を決めるために必要な情報です。

・ペットの生年月日
・ペットの体重
・ペットの種類
・品種

告知は正確にきちんと行いましょう。

通院履歴に関する記載は、各保険会社が指定している期間があります。多くは3~6か月以内の通院履歴を問いますが、中には「過去1年間の通院履歴」が必要な保険会社もあります。傷病名などが不確かな場合は動物病院で確認して正しい記載をしましょう。

「ちょっとした下痢でたいしたことはない」と言われていてもカルテにはきちんとした病名が記載されているかもしれません。少しでも不確かなことがある場合、動物病院に問い合わせをして、必ず正確に記入する必要があります。悪意はなくても、この告知内容が正確でないと「告知義務違反」と受け取られ、そのペット保険に加入を断られる場合もあります。

 

次は、ご家庭の老犬の様子に目を向けてみましょう。老犬は元気に見えても体の衰えが出始めています。早期に対策することで、体をいたわり快適な生活の手助けになります。

老犬に元気で健康にすごしてもらうためには?今すぐ実践したい7つのポイント

犬のシニア期と呼ばれるのは最初にご紹介した通りですが、再度説明させていただきます。

シニア期 中・小型犬:7歳 大型犬:5歳

高齢期(ハイシニア期)  中・小型犬:11歳 大型犬:8歳

小型・中型犬では7歳くらいからシニア期に入ると言われています。人の年齢に換算すると44歳ということになります。

ご家庭のワンちゃんは元気そうに見えても7歳ころから徐々に老化が始まります。

【シニア期に入って変化すること】

・身体機能の低下
・筋肉量、骨量の低下
・必要カロリーの低下
・病気になりがち

これらのことをふまえて、老犬に元気に過ごしてもらうために飼い主さんの気を付けるポイントを説明します。

①食事内容や与え方を見直す

老犬の食事内容を考えるとき大きく2つのステップがあります。

⑴ 7歳から ⇒ 肥満に注意
(2) 11歳から ⇒ 栄養とカロリーを補う

⑴ シニア期に入ると徐々に運動量も減り、筋肉や骨量の減少、基礎代謝も落ちてくるため、若いときと同じ食事をしていると多くの場合太ってきます。ドッグフードを使用しているならば、

用に切り替える時です。

具体的には摂取カロリーを20~30%減が目安です。

【老犬の食事】

■ 低カロリー
■ 高たんぱく
■ 低脂肪

たんぱく質は身体を維持するために必要不可欠な栄養素ですが、シニア期になるとたんぱく質を消化吸収する力も落ちてきます。そのため必要量を接種するためには若い時よりも多くのたんぱく質を摂る必要があります。消化吸収しやすい良質のたんぱく質を摂るようにしましょう。

(2)  11歳を過ぎると「高齢期」に突入します。

食欲の低下や消化吸収力が落ちてくることもあります。この時期の食事は「きちんと食べてもらうこと」に重きを置く時期です。

食欲のないワンちゃんに食べてもらう工夫

■ 1回の食事量を減らして3~4回に分けて与える
■ お湯でふやかして柔らかくする・ウエットフードの使用
■ 嗜好性を高める
■ 器を置く位置を調節して食べやすくする

など

ご家庭の老犬に合った方法を飼い主さんが見つけましょう。足腰が弱ってくると、床に置いた器から食べるのがつらくなってきます。器の位置を高くするなど、食べやすい工夫も必要です。

シニア期に入ってもあまり衰えを見せず、元気なワンちゃんもたくさんいます。年齢はあくまでも目安です。若いころからの生活がシニア期・高齢期の生活に反映されてきます。

 

②睡眠時間を確保する

犬の睡眠の特徴

・ 睡眠時間    : 12~15時間
・ 老犬の場合 : 18~19時間
・ 多相性睡眠

犬の睡眠は人と同じで、レム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しており、その割合はノンレム睡眠が25%、レム睡眠が75%程度と言われています。

体力が衰えるシニアの犬では、体力回復にも時間がかかるために睡眠時間が自ずと長くなり、中には20時間以上寝ている犬もいます。

犬の睡眠は、「多相性睡眠」なので、1日中寝たり起きたりを繰り返しますが、やはり夜の方がぐっする眠りやすくなります。

21時から朝の4時ごろまでが比較的眠りやすい時間帯です。

多相性睡眠
短い睡眠を何度も繰り返す。犬の場合一日中寝たり起きたりを繰り返している
ノンレム睡眠
脳も体も熟睡している状態
レム睡眠
体は休んでいるが脳は起きている状態

老犬にしっかり睡眠をとってもらうための工夫

■ 狭くて暗い寝床を用意する(クレートなど)

■ 飼い主の集うリビングなど、愛犬が落ち着ける場所で寝かせる

■ ふかふかの場所で寝かせる

■ 寒さや暑さに注意する

■ 寝床とトイレを分ける

寝てばかりいるように見える犬の睡眠ですが、やはり夜が質の高い睡眠をとりやすい時間帯と言われています。具体的には夜の9時くらいから明け方4時くらいの時間帯です。

老犬は若いころと比べると、同じ環境で寝る傾向が出てきます。リビングなど家族の集まる場所を好む犬が多いでしょう。

家族が集まっている場所で、夜の9時くらいから電気を消すというのも現実的ではありません。そういう時はクレートに毛布をかけるなどして明かりを遮るのも一つの方法です、

 

③日光浴させてあげる

室内の日当たりのよい場所で、日向ぼっこをしながら目を細めてゴロンと寝転がっている犬の姿は見ていて微笑ましくも感じます。

日向ぼっこは犬にとって「太陽の光を浴びている」というよりは、「暖かく明る場所で安心してのんびり過ごしている」というイメージが合います。

日光浴のメリット

・ セロトニンが分泌され、精神状態を安定させる
・ 気分転換になる
・ 生活のリズムを作る

太陽の光を浴びると、「幸せホルモン」として知られている「セロトニン」という物質が分泌され、精神状態を安定させる効果や、体内時計を改善する効果が期待できます。

セロトニンとは
精神を落ち着かせて安定させる脳内物質。セロトニンの分泌を促す方法はいくつかあるのですが、その一つが太陽光です。セロトニン神経は網膜が光を感じることで活性化します。強烈な光ほど網膜への刺激も強くなるため、セロトニンが分泌されやすくなります。強烈な光の代表格が太陽光です。ちなみにセロトニン神経の活性化には、2500~3000ルクスほどの強さの光が必要とされていますが、太陽の光は、曇りの日でも1万ルクス程度あります。

セロトニンの分泌が悪くなると情緒不安定になり安いことも知られています。夜間徘徊や夜鳴きなどの症状が見られる老犬も、日光浴を取り入れることで生活リズムが整い、気分転換にもなるため、症状が軽くなることがあるようです。

また、外に出かけて日光浴を行うことで気分転換にもなり、犬にとってさまざまな刺激となるため、認知機能の低下を防ぐことにもつながるといえます。散歩の途中で顔見知りの人に声をかけてもらえるのもメリットでしょう。

犬に日光浴をしてもらう工夫

■ 室内の日当たりのよい場所に移動して一緒に過ごす

■ 短時間の散歩に出てみる

■ 歩けないならペットカートなどの使用

■ 御前中の時間 10分~1時間
(犬の状態やお天気に遭わせて)

老犬は体温調節機能も低下しています。脱水には注意しましょう。

 

④室内環境を整える

老犬に快適に過ごしてもらうための工夫

■ 室温 25度前後
■ 湿度 50%前後
■ なるべく風通しのよい場所
■ 寝床にはクッション性のよい物を用意
■ 冷暖房の風が直接当たるのを防ぐ
■ 床材は滑りにくいもの
■ トイレや水飲み場を増やす
■ 落ちつける場所を確保

老犬は体温調節が苦手になり、さらに抵抗力も落ちてくるため、著しい温度差に体がついていけず体調を崩すこともあります。

室温は大切な要素であり、25度を目標にしましょう。冷暖房を使用する際には直接風邪が当たらないようにすることも重要です。

留守番するときは、犬が自分で好きな場所に移動できるようしておいた方がよいでしょう。

室温は、エアコンの温度設定に頼らずに、犬の居る場所の温度(床近くの温度)を測りましょう

水を飲む回数も減りがちなので、いつでも水が飲めるように数カ所の水飲み場を作っておきます。

加齢とともにトイレが近くなります。できるだけ失敗しないように、トイレは居場所から移動しやすい場所に設置し、トイレを失敗しても叱らないことも大切です。

老犬がかかりやすい病気に「多飲・多尿」の症状がでるものもあります。トイレの失敗を繰り返すようなら、飲水量や尿量を注意深く観察することで病気に気付けることもあります。

ご家庭の老犬の様子を見ながら、すごしやすい環境づくりをすることが大切です。

 

⑤足腰の負担を軽減する

足腰の負担を減らす工夫

■ 床材を滑りにくいものにする

■ 犬の行動範囲はバリアフリーに

■ 足の裏の毛をこまめに切る

■ 散歩は1回の時間を短く数回にわける

■ 外に出るときは、歩きやすい平らなん道を選ぶ

「犬の老化は後ろ足から」と言われるように、後ろ足から衰えてきます。犬は体重の7割を前足で支えているため、あまり使用していない後ろ肢から筋肉が衰えてきます。
トイレで踏ん張っているときに後ろ肢が小刻みに震える、歩くスピードが遅くなる、段差がつらそう、長い時間は歩けない、そんな症状がでてきたら、無理は禁物です。
室内の環境も足腰に負担のかからない工夫をしましょう。犬の移動範囲の床材は滑りにくいもの(カーペットやコルク剤のもの)を使用しましょう。カーペットは毛足の短いものがおすすめです。足の裏のに被毛が多いと滑りやすくなるので伸びているようならカットします。
ソファーに上がってくる習慣のある犬にはスロープや踏み台を用意し、好きなおやつなどを使って、上がり方を教えておくことは大切です。

 

⑥気になることがあれば獣医師に相談する

老犬になると、おのずと眠っている時間も多くなり、異変に気付かないことがあります。「年のせいかな」という安易な判断は危険です。

また若い犬の病気やケガは、免疫力や体力が十分にあるため早期の回復も期待できます。しかし、もともと体力に余力が少なくなっている老犬では少しの病気でも体への負担が大きくなる場合があります。

老犬に多い慢性疾患がゆっくりと進行している場合もあります

一番近くで毎日接している飼い主さん目線で「何かおかしい」と感じたら獣医師に相談しましょう。動物病院に行く際には犬の状態をよくわかっている人が同行し、「いつから」「どんな様子か」「普段はどうなのか」などという情報をきちんと獣医師に伝えることが大切です。

また、健康診断は若いときは年1回と言われていますが7歳からは年2回受けることをおすすめします。病気の早期発見はもとより、データを蓄積することで異変にいち早く気付くことができます。その結果をふまえて、例えばペットフードの変更などの対処ができます。

⑦認知症の予防のためにできること

犬も人と同じく高齢になると記憶力や認知機能が低下してきます。今迄できていたことができない、コマンドが入らないという程度のものから夜泣き、昼夜逆転、見当識障害などさまざまです。

認知機能障害は11~12歳では28%、15歳~16歳では68%という数字もでています。

排泄の失敗、無駄吠え、コミュニケーション障害、指示に従わない、徘徊、睡眠リズムの変化、部屋の隅で動けなくなる、狭い場所に入って出られない(バックできない)などの症状がでて、飼い主さんも大変になってきます。

認知症予防のためにできる工夫

■ 適度な運動を欠かさない

■ 頭を使った遊びなどで脳を活性化

■ 良質な睡眠をとる

■ 毎日の食べ物も大切

認知症予防には日々の食べ物が大切と言われています。犬が高齢化してきたら、年齢に応じたシニア用フードがおすすめです。認知症予防のために、特に積極的に与えたい栄養素は、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)などのオメガ3脂肪酸です。また抗酸化物質含んだドッグフード、サプリメントもよいとされています。。

「うちの子認知症?」と思ったら一緒に過ごす時間を減らさず、スキンシップを大切にし、少しでも落ち着いた時を過ごせる工夫をしましょう。

一部の認知症に効果がある薬(塩酸ベネベジル)もあるので動物病院で相談してみましょう。

 

次に、老犬のためにペット保険に加入する際に必要なチェックポイントについて説明します。後で後悔しないようにしっかりと確認をしておきましょう。

老犬でペット保険を選ぶポイントは?補償内容と保険料を要チェック

老犬の保険を選ぶ場合はまず、以下の3点に注目しましょう。

 老犬がかかりやすい病気が補償対象外になっていないか
・ 更新時の条件(条件追加や継続不可になる可能性はないか)
・ 高齢期の保険料

①老犬がかかりやすい病気が補償対象外になっていないか確認する

老犬がかかりやすい病気には以下のようなものが挙げられます。

歯周病、皮膚病、椎間板ヘルニア、関節炎(主に変形性関節炎)、ホルモンの病気(副腎機能亢進症・甲状腺機能低下症・糖尿病など)、心臓病、慢性腎臓病、腫瘍、子宮水腫・子宮蓄膿症、てんかん、など

これらの疾患が補償対象になっているかどうか確認をしておきましょう。特に「歯周病」「椎間板ヘルニア」「てんかん」、加えて「加入後に発症した遺伝病・先天性疾患」「水頭症」などは補償対象外に指定している保険会社もあるので注意が必要です。

 

②更新時に条件追加や継続不可がないか確認する

ペット保険は保険期間が1年間の掛け捨ての保険です。そのため一年毎の更新が必要になります。

その結果

・保険が次の年度も同じ条件で加入できる
・保険加入を断られる
・条件付きで加入できる

という3つのパターンがあります。

当該保険期間にかかった病気やケガによっては、更新時に特定の病気や体の部位を補償対象外とする(特定疾病除外特約)など補償を制限する条件を追加したり、継続不可とするペット保険もあります

そのため「更新時の条件」はペット保険選びの際には大切なチェックポイントです。

 

③保険料を確認する

ペット保険を選ぶ際には補償内容も当然大切ですが、保険料も気になるところです。

ネットで各保険会社の保険料のページを開くと、多くのペット保険では新規加入年齢までの保険料が表示されており、それ以降の保険料は別ページで開くようになっています。中には一定の年齢以上の保険料は開示されておらず直接保険会社に確認が必要なものもあります。

必ず、高齢期の保険料も確認をしておきましょう。

どのペット保険でも一定の年齢に達するまでは年齢が上がるにつれて保険料も上がっていきます。

「若年期から保険料を高めに設定して高齢期の保険料をおさえている」「ある程度の年齢になると保険料が据え置かれる」「高齢になってもどんどん保険料が上がっていく」「若年期から高齢期まで大きな変化がない」など、それぞれの保険会社によって特徴があります。

保険料が安いのは魅力ですが、保険料だけに目を奪われずしっかりと補償内容の確認をしましょう。

 

老犬がペット保険を検討する際によくあるQ&A

ここからは老犬のペット保険を検討する際に多く寄せられる質問についてお答えします。

保護犬などで年齢がわからなくても加入できる?

結論から言うと「年齢がわからなくても加入できます」

年齢が分からない場合には動物病院で獣医師に診察してもらいましょう。歩行の状態・被毛・目の状態・歯の状態・血液検査などでおおよその年齢は判断できます。大体これくらいかな、という推測はNGです。「獣医師に診断してもらう」ことが原則になります。

自己判断による年齢は、のちのちトラブルになる可能性が大きいので意しましょう。

老犬におすすめなのはどんなタイプのペット保険?

老犬におすすめの保険は「入院・手術・通院」すべてを補償対象とした「フルカバー型」のペット保険です。

高齢になると犬も人間同様に何かと病気が増えてきます。ペット保険の請求傾向をみても、多くの病気で10歳以上の請求割合が高くなってきます。

悪性腫瘍・心臓病・腎臓病・糖尿病などが代表的なものとして挙げられます。

悪性腫瘍の多くは手術が必要になり、慢性腎臓病に罹患すると長期の通院治療が必要になります。

心臓病場合、病気が進行すると入院して集中治療を行う必要性がでてくるかもしれません。

このような理由から、可能であればフルカバー型の保険がおすすめです。

 

病気で通院中でも入ることはできる?

ペット保険への加入は、加入者間の平等性を保つために「原則健康体」が条件です。

ただ、通院中であっても、その状態によっては一定の傷病を補償対象外(特定疾病特約)として加入できる場合もあります。「加入できない傷病」「条件付きで加入できる傷病」を各ペット保険会社が定めているので、直接相談してみるとよいでしょう。

ほかのペット保険で継続を断られたけど入れる?

ペット保険で継続を断られた(更新できない)理由については以下のような原因が考えられます。

・年間の補償限度額を使いきった
・慢性病にかかった(慢性腎臓病・アトピー性皮膚炎・糖尿病など)
・告知義務違反が発覚
・飼い主による虐待が判明した
・保険料の滞納など
ペット保険が更新できない場合、細かい規定は各ペット保険会社によって異なりますが、その内容についてはどのペット保険会社でも明示していません。
病気に関しては、内容によっては他の保険に加入できる可能性もありうるので直接保険会社に相談してみましょう。

 

11歳だけど、10歳と嘘をついてもバレない?

結論から言うと必ず「バレます」。万一、年齢を偽って告知して保険の引受審査を通過しても、保険金の請求などの際に必ずバレます。審査にはプロの審査員があらゆる方面から審査をするので、ずっとバレないで過ごせることはまずないでしょう。

保険加入時に告知事項に嘘をついていると、それは「告知義務違反」となり、ペットの医療費が補償されないばかりか、受け取った保険金の返却が求められたり、契約解除になることもあります。

保険加入時の告知内容は正確に記載しましょう。後で後悔しないために。

まとめ

ここでは10歳以上のペットが加入できる保険について検証してみました。ペット保険加入時にはもちろん保険料も大切ですが、その他に注意すべき点についても調査してみました。

【シニアにおすすめのペット保険は?】

・老犬(10歳~12歳11か月まで):アイペット損保「うちの子」
・13歳以上になっても加入できる唯一のペット保険はアニコム損保「どうぶつ健保しにあ」

【老犬のペット保険を選ぶ際に注意すべきポイントは?】

・老犬がかかりやすい病気が補償されるか必ず確認する
・更新時の条件追加や継続不可があるものは適さない
・持病や既往歴があると補償対象外の条件付きでの加入、もしくは加入できない
・シニア期は通院・手術・入院のいずれの場面も多くなるので補償範囲を確認

今や、ペットの治療費も「かかる時代」から「かける時代」へと移り変わっています。10年前には治らなかった病気も現在では治療法が確立されたものもあります。

獣医療の発展に伴い、治療の選択肢が多くなったのは喜ばしいことですが、どこまで治療を行うかは飼い主さんの判断にかかってきます。そして、当然のことながら、そこには高額な治療費がかかります。ペット保険に加入していれば、ご家庭の大切なワンちゃんにとって少しでも良い治療が選択してあげられるのではないでしょうか?

ペット保険への加入はさまざまな制約のない若いときに加入することをお勧めします。

アニコム損保「どうぶつ健保ふぁみりぃ・ぷち・しにあ」(生後0日以上~どうぶつ健保ふぁみりぃ7歳11ヶ月まで:どうぶつ健保しにあ8歳~)
2年目以降のご契約継続について
弊社の商品の保険期間は1年間ですが、ご契約には「継続契約特約」を適用して引受をさせていただいておりますので、解約等のお申し出がない限り満期後は、原則ご契約は自動的に継続となり、終身ご継続いただけます。
※ご注意
・ご契約者または弊社より別段の意思表示があった場合には、ご契約は継続となりません。
・自動的にご契約が継続とならない場合や、商品改定により保険料、補償内容などが変更となる場合があります。
※補償内容や保険料について必ず重要事項説明書保険約款もご確認ください

 

 


 

アイペット損保「うちの子・うちの子ライト」(生後0日以上~12歳まで新規加入可能)

当社保険は保険金のお支払いを理由として、契約の継続をお断りすることはございません。終身でご継続いただけます。

引用:アイペットHP よくある質問「保険金が支払われた場合に、契約が継続ができないことはありますか?」

※補償内容や保険料について必ず重要事項説明書保険約款もご確認ください