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【猫の黄疸】治療費はいくら?黄疸を起こす病気や治療法について解説

2024年4月5日

病気・ケガ

【猫の黄疸】治療費はいくら?黄疸を起こす病気や治療法について解説・サムネイル

ご家庭の猫ちゃんが何だか元気がない、耳の中が黄色っぽく見える。

そんなときは急いで動物病院に連れて行きましょう。

黄疸は緊急性を要する病気の兆候です。

この記事では

・猫に黄疸がでる代表的な病気
・猫に黄疸の出る病気の治療法と治療費
について解説します。
最後までお読みいただければ、猫の「黄疸の原因や病気について」「治療法と治療費」などがわかるようになっていますので、ぜひ参考にしてください。

猫の黄疸(おうだん)とは?

黄疸とは、猫の口の中や目の粘膜、耳の内側の皮膚など、ふだんは薄いピンク色の部分が黄色く変化している状態です。

これはビリルビンという黄色い色素が増加して全身の組織に沈着するためです。

ビリルビンとは

赤血球内に含まれるヘモグロビン(血色素)が分解されたもの。

老化赤血球が脾臓で破壊されてビリルビンが作られ、肝臓で処理されて胆汁中に排泄される。

胆汁の成分となったビリルビンは
肝臓 ⇒ 胆管 ⇒ 胆のう ⇒ 総胆管⇒ 腸を経由して最終的には便となって体外に排泄される

何らかの原因でこの流れに支障をきたすとビリルビンの血中濃度が上がり、結果として皮膚や粘膜に沈着します(黄疸)。

猫の黄疸は主に胆のう・肝臓の病気によって生じ、緊急性が高く、危険な状態であると言えます。早く気づいて対処することが重要です。

【猫の黄疸】原因は「胆管炎」と「肝リピドーシス」

猫に黄疸が見られたら、最初に疑われるのが「胆管炎」と「肝リピドーシス」です。

その他にも猫が黄疸をおこす疾患はいくつかあげられますが、原因は大きく3つに分類されます。

溶血性黄疸
(肝前性黄疸)
赤血球が異常に破壊されることによりビリルビンの量が増える。

タマネギやアセトアミノフェン(解熱鎮痛剤)による中毒、自己免疫性疾患、猫白血病、ヘモプラズマなどの感染症

肝性黄疸肝臓の障害によってビリルビンの処理や排泄ができなくなる

肝炎、肝リピドーシス、肝臓の腫瘍、薬物や毒物による肝障害、猫伝染性腹膜炎(FIP)など。

閉塞性黄疸
(肝後性黄疸)
胆管系の障害で、胆汁としてビリルビンを排泄できない場合

胆管炎、胆石、胆管閉塞、腫瘍など

その他にも全身の炎症や感染症、栄養不良などによって黄疸になる場合があります。

このように黄疸を起こす疾患は多くありますが、猫で多く見られる疾患は胆管炎や肝リピドーシスです。

胆管炎とは

胆管炎は胆管の炎症です。猫の肝臓・胆管・胆嚢疾患では最も発生が多いと言われています。

肝臓で生成された胆汁は肝臓内に張り巡らされた小さな胆管(肝内胆管)からだんだん合流して、最終的には1本の胆管に集まり胆のうに蓄えられます。

胆汁は食事をするタイミングで総胆管(途中で膵管と合流)を通り、十二指腸に注ぎ込まれます。

胆管に炎症がおこると、胆管が腫れて、胆汁の通るスペースが狭くなります。

いよいよ詰まってしまうと胆汁が管外に染み出て、血液に吸収されて全身に巡り、皮膚や粘膜に色素が沈着して黄色く見えます。

【炎症の原因】

好中球性胆管炎 :細菌感染により好中球(白血球の一種)が集まって炎症が起こる

リンパ球性胆管炎:免疫の異常でリンパ球(白血球の一種)が集まって炎症が起こる

胆管癌や胆石などで炎症が起こる

胆管の閉塞で炎症が起こる

膵炎や腸炎や肝リピドーシスから胆管炎を合併

胆のう・膵臓・腸管はつながっているため、胆管炎・膵炎・腸炎は合併するケースが多く見られます(三臓器炎)。

肝リピドーシスとは

猫の肝リピドーシスは早急な対応が必要な病気です。

猫が食べ物から摂取した脂肪は脂肪酸に分解され、肝臓へ運搬されます。

そして、エネルギーとして消費されるか、トリグリセリドという形に変えられて肝臓に蓄積されます。

ここまでは生理的な仕組みです。

猫は食欲不振(飢餓状態)になると、体脂肪を分解してエネルギー源にしようとするため肝臓に脂肪酸が動員されます。

一般的に肝臓に動員された脂肪酸はエネルギー源として使用されますが、猫ではこの脂肪酸をエネルギー源に上手く変換できずに肝臓に脂肪が沈着します。

肝細胞に脂肪が過度に沈着すると肝機能が低下し、肝障害や黄疸が認められるようになった状態が肝リピドーシス(脂肪肝)です。

放置すると肝不全に陥り、自力では回復できずほとんどの場合助かりません。

【猫の黄疸】「胆管炎」と「肝リピドーシス」の症状

胆管炎の症状

胆管炎特有の症状はありません。

【胆管炎に見られる症状】

・食欲不振
・元気消失
・発熱

病状が進むと

・吐気
・嘔吐
・黄疸
など

慢性化・重症化すると、肝リピドーシスが起こります。

肝リピドーシスの症状

肝リピドーシスは、原則「食事が摂れない状態が続く」ことで発症します。特に太っている中高齢の猫に多く見られます。

【肝リピドーシスの症状】

・元気消失
・胃腸障害(嘔吐、下痢など)
・体重減少
・脱水
・貧血
・黄疸
・流延(よだれ)

肝機能低下が進行すると

・痙攣
・意識障害

【猫の黄疸】「胆管炎」と「肝リピドーシス」の検査方法

黄疸が見られる場合の検査手順は以下のとおりです。

貧血がないかどうかを血液検査で確認

 重度の貧血があれば溶血性黄疸の可能性が高い。

貧血がなければ肝性または閉塞性のいずれかを疑う

いずれの場合も肝酵素の数値が高くなるが、数値の比較からある程度の推測が可能。

超音波検査

胆管の拡張があれば閉塞性黄疸の可能性が高く、拡張がなければ肝性黄疸の可能性が高い。

軽度の黄疸があるが、いずれでもない場合には、ウイルス検査などを行う。

ここからは、猫に多い「胆管炎」と「肝リピドーシス」の検査について解説します。

問診と血液検査

問診・身体検査

いつから、どのような状態かを飼い主さんから聞き取りをします。

その後、黄疸の程度や猫の様子を観察し、体温、脈拍、呼吸数などを計測。

血液検査 (他の疾患との識別検査も行ったうえで)

・胆管炎:炎症の数値および肝臓や胆嚢の数値の上昇

・肝リピドーシス:肝数値の上昇

超音波検査・レントゲン検査

・胆管炎:胆管や肝臓の形状を確認

・肝リピドーシス:他の疾患との識別 肝腫大の確認

その他の検査

【胆管炎の検査】

・肝臓や胆嚢の針吸引検査で、細菌感染の有無を確認する
・開腹手術や腹腔鏡検査で肝臓の病理組織検査を行う場合もある

【肝リピドーシスの検査】

・ 超音波ガイド下で肝臓に針を刺して肝臓の細胞を採取し顕微鏡で確認(針生検)
・開腹手術により肝生検
など

肝生検は確定診断ができますが、全身麻酔が必要なため治療を優先することが多いです。

【猫の黄疸】「胆管炎」と「肝リピドーシス」の治療法と治療費

胆管炎の治療法と治療費

【治療法】

点滴や服薬による内科的治療が主流(仮診断に基づく)
(抗菌剤、強肝剤、制吐剤など)効果がなければ組織生検やステロイド治療を検討

急性胆管炎の場合は集中的治療を行えば完治が可能ですが、経過観察は再発防止のためにも数か月間必要です。

慢性の胆管炎は徐々に進行するので早期対応が望ましいですが、初期には全く症状がないため発見が難しいのが現状です。

定期的に健康診断を受けていれば、早期に発見できる可能性があります。

【治療費の例】

・急性胆管炎で入院が数日必要な場合は3~5万円
・胆管閉塞がある場合手術すると10万円くらい
・経過観察通院(検査の種類によって異なる)
平均治療費は6,000円くらい

肝リピドーシスの治療法と治療費

肝リピドーシスは前提として「数日間食事ができていない」状態で「肝臓に脂肪が蓄積し」「肝機能障害」をおこしています。

【治療法】

・治療の基本は「必要なカロリーとたんぱく質」を摂る
・併せて基礎疾患があればその治療を行う
・脱水に対しては点滴
・嘔吐などの症状に対する対症療法

まずは栄養補給をしなくてはなりません。自分で食べられない状態なので強制給餌が必要になります。

食欲増進剤を投与し、輸液で栄養を補いながら食事をとらせましょう。

自分で食べなければシリンジを使用して口の中に食事を少しずつ入れてみますが、それでも嘔吐する、飲み込まないというような状況なら集中治療が必要です。

経鼻チューブの設置

鼻から細いチューブを入れ(麻酔なしで処置できる)て固定し、少しずつリッキドタイプの流動食を注入する。

改善しなければ、経鼻チューブからの食事で体力をつけてから次のステップへ。

咽頭食道ろうチューブを設置

経鼻チューブより太いものが使用可能です。
全身麻酔下で首の横を切開して食道にチューブを挿入します。

状況によっては胃ろうという選択肢もあります。

胃ろうチューブを設置(胃に直接チューブを設置)

直接胃にチューブを通して給餌でき、チューブのトラブルもおきにくいのがメリットです。

 

このような手段を使って流動食を回数を分けて注入します。

集中治療で状態が安定したら、退院可能です。

状態によりますが、おおむね7日くらいで退院できるでしょう。

栄養補給開始後の方がむしろよだれや嘔吐などの症状がひどくなることがあります。

これはリフィーディング現象と呼ばれる代謝異常(低カリウム血症、低リン血症、貧血)です。

薬を使って症状をできるだけケアしながら、治療を継続し、肝臓が良くなるのを待ちます。

落ち着けば200cc程度の流動食を1日4回程度に分けて与えます(量の調整は獣医師に相談しましょう)。

退院後はチューブを通して流動食を注入する生活が続きます。

チューブを抜くまでには1~2か月以上かかることがほとんどで、飼い主さんの献身的な看護が必要になります。

その間も通院して定期的に検査などをしながら、状態をみていく必要があります。

肝リピドーシスは数か月にわたる長期治療が必要になります。

 

猫の状態や行う処置、動物病院によって治療費は大きく異なります。

【肝リピドーシスの治療費の一例】

・1週間入院して集中治療を行えば10万円程度

・通院1回あたりの平均単価は9,396円

参考:みんなの動物病気大百科

その他、専用の経管栄養食が必要

 

経鼻チューブ用の流動食(高カロリー・高たんぱくのリキッドタイプ)の例を挙げると200㏄(1日分)が約1000円程度で販売されています。
こうしてみると猫の肝リピドーシス治療費はトータルするとかなり高額になることが予想されます。
参考までに、栄養補給のためのチューブを設置費用例をいくつかご紹介します。

例えば食道チューブ設置の場合費用は16,000円程度かかったそうです。

胃ろうを設置するとなると、その費用は15万円くらいともいわれています。

また、胃ろうの装着費用は約20万円というブログ記載もありました。

 

猫の黄疸はペット保険の補償対象?

加入後に発症した黄疸は補償の対象になっていることがほとんどです。

治療方法によっては対象外になることもありますので、事前にペット保険会社に相談していただくのが安心かと思われます。

猫におすすめのペット保険をご紹介!

最後に今回ペット保険アドバイザーでは猫におすすめのペット保険を2社ご紹介します。

一部PS保険は手術の補償金額が1回あたり最大10万円だったり不安な点はありますが、先天性疾患や更新時の対応が他社より優れています。

ただし、細かい補償内容や金額についてはもちろん違いがありますので必ず重要事項説明書や保険約款、パンフレットや公式HPを確認してください。

あくまで参考ですが、保険料重視であればPS保険、補償内容重視であればアニコム(ふぁみりぃ)に加入することをおすすめします。

 

メリットデメリット
・複数回通院にも強い
・手術は一回当たり最大14万円まで補償(補償割合70%プラン)
保険料が高い

※健康割増引制度により保険の利用状況によって割増引の適応【可】

保険料が安い・1つの病気に対しての限度額・回数があり
(更新時にリセットされない)
・手術は一回当たり最大10万円まで
アニコム損保(ふぁみりぃ7歳11ヶ月まで:しにあ8歳~)
2年目以降のご契約継続について
弊社の商品の保険期間は1年間ですが、ご契約には「継続契約特約」を適用して引受をさせていただいておりますので、解約等のお申し出がない限り満期後は、原則ご契約は自動的に継続となり、終身ご継続いただけます。
※ご注意
・ご契約者または弊社より別段の意思表示があった場合には、ご契約は継続となりません。
・自動的にご契約が継続とならない場合や、商品改定により保険料、補償内容などが変更となる場合があります。
※補償内容や保険料について必ず重要事項説明書保険約款もご確認くださいそれぞれが複数のプランを販売しているのでペット保険のプランは50以上あります。
PS保険
PS保険のロゴ

罹患した病気やケガにより保険の更新をお断りしたり、更新時の補償対象外にしたり、保険料を増額にすることはございません。(※保険料の改定などがあった場合、保険料は変わります。)
ケガ、病気の原因が生じた時が保険期間内であれば、皮膚病や外耳炎等の軽度の病気から、ガンや心臓病等の重大な病気まで補償の対象となります。

引用:PS保険
引用:よくあるご質問

※補償内容や保険料について必ず重要事項説明書・保険約款もご確認ください

補償内容やそれぞれのデメリット等がより気になる場合は下記の記事を参考にしてください。

猫の保険料を抑えて加入したい方

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※補償内容や保険料について必ず重要事項説明書保険約款もご確認ください

よくある質問

肝リピドーシスは痩せている猫では心配ないのでしょうか?

肝リピドーシスは中高齢の肥満体型の猫がなりやすいと言われていますが、痩せている若い猫でも危険性はあります。猫が「食べない」「元気がない」「嘔吐を繰り返す」場合、早急に動物病院を受診しましょう。

猫の黄疸はどんな病気で現れますか?

黄疸は溶血性貧血や肝臓・胆管系の異常のサインです。放置すると取り返しのつかない状態にもなり得ます。早急に対処すべき状態です。

ペット保険は必要?

ペットには公的医療保険制度がありません。そのため診療費の自己負担額は100%です。

もしものときに、お金を気にせずペットの治療に専念できるよう健康なうちにペット保険に加入することをおすすめします。

また、病気になった後では加入を断られる可能性があります。

 

ペット保険比較表や記事を活用するのがおすすめ!

ペット保険比較アドバイザーでは、ペットに合った保険の選び方やペットの健康に関するお役立ち記事を公開しております。

記事と合わせて比較表も活用することで、ペットと飼い主様に合った保険を選ぶことができます。

また、保険会社のデメリット等も理解できるので、後悔しないペット保険選びができます。

ペット保険への加入を検討されている方はぜひご活用ください。

【猫の黄疸・治療費はいくら?黄疸をおこす病気や治療法について解説】まとめ

今回、ペット保険比較アドバイザーでは

・猫に黄疸がでる代表的な病気
・猫に黄疸の出る病気の治療法と治療費
について解説してきました。
猫が黄疸を起こしていたら、それは病気の兆候です。
ご家庭の猫ちゃんが何だか食欲がない、元気がないと感じたら、黄疸のチェックもしましょう。
わかりやすいのは耳や口の中、目の白い部分です。

ペット保険比較アドバイザーではペット保険に関する記事も掲載しておりますので、ぜひご活用ください。